どうもこんにちは。ゲイのしょうへいです。

本記事では、ゲイとはどのような存在なのか当事者の視点から詳しく解説していきます。主にゲイとオカマやホモ、オネエとの違いや、いつからゲイになるのかなどが知りたい方向けの記事となっています。

ゲイについて知りたい方、理解を深めたいと思っている方は参考にしてください。

初めに
IRISでは、あらゆるマイノリティが暮らしやすくなることを目指すという意味から「LGBTs」と表記していますが、今回は一般的な「LGBT」についても解説するため、表記が混在しております。

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ゲイとは主に男性の同性愛者のこと

ゲイとは男性同性愛者のことです。自身の性別を男性と認識していて、男性に惹かれる男性をゲイといいます。これから詳しく解説していきますが、ゲイというセクシュアリティは、精神的部分が大きく、身体的性別が女性でも、精神的には男性であり、男性として男性に惹かれる場合にもゲイと表現することがあります。

また、ゲイという言葉は海外では男女問わず使われることがあり、レズビアン(女性同性愛者)に対してもゲイという言葉が使われることがあります。Netflixなどの動画配信サービスで海外ドラマを見ていると、女性同性愛者に対してゲイという言葉が使われていたり、女性同士のカップルに対してゲイカップルという言葉が使われていて「あれ?」と思った方も多いのではないでしょうか。

日本においては、ほとんどのケースで男性同性愛者を示す言葉として使われています。本記事でも、ゲイ=男性同性愛者と定義して解説していきます。

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ゲイという言葉が使われるようになったのは19世紀後半から

ゲイという言葉が同性愛や性的指向として使われるようになったのは19世紀後半以降と言われています。そして20世紀に入って普及し、20世紀の終わり頃までには、ゲイという言葉は同性間の関係に関心を持った人々を表すための言葉として推奨されることになりました。

ただし、かつてはゲイという言葉が「不品行」「不道徳」といった意味を合わせ持っていた時代もあり、物語上の同性間の「不品行」「不道徳」な行為の表現として使われていたこともあります。(参考:Wikipedia

ゲイとは昔、同性愛者を指す言葉ではなかった

現代では男性の同性愛者を指す言葉として広く認知されたゲイという言葉ですが、昔は同性愛者を指す言葉ではなかったようです。

ゲイという言葉の起源は、12世紀の古フランス語のgaiと考えられており、つきつめるとゲルマン語が元になっている可能性が高いそうです。(参考:Online Etymology Dictionary

英語圏では、ゲイという言葉は「お気楽」「幸せ」「いい気分」「目立ちたい」という意味で使われており、会話や文章上でとてもポピュラーな言葉でした。その為、ワーナー・ブラザースの映画のタイトルにも「ゲイなパリっ子」というものがあります。

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ゲイという言葉に性的な意味が含まれるようになるまで

察しの良い方はもうお気づきかもしれません。お気楽や、幸せといった意味で使われていたゲイという言葉は、17世紀の終わりごろには「享楽と放蕩に明け暮れる」という意味も持ち始めていました。

17世紀当時には、売春婦の方を「ゲイ女」と言い、女たらしの男性のことを「ゲイ男」と言い、少しずつ性的な意味で使われるようになってきます。

お気楽といった意味を持つゲイという言葉は次第に「重んずるべきとされていた伝統や、性的な性的な習律に囚われないという価値観を主張するもの」として、使われることにもなってきます。

そして1920年代には、主にホモセクシュアル同士の間で、自分たちの生き方を誇示する単語として使われるようになってきたといわれています。(参考:Online Etymology Dictionary

ゲイとホモと、オカマとオネエの違い

分かりづらいのがゲイとホモとオカマの違いではないでしょうか。実はとても大きな違いがあります。

性に関しては

  1. 身体的性(生まれた時に割り当てられた性別)
  2. 性自認(自分が考える自分の性別)
  3. 性的指向(どういった性別に性的魅力を感じるのか)
  4. 恋愛的指向(どういった性別に対して恋愛感情を抱くのか)
  5. 性表現(服装や言葉遣いなどの表現)

の5つの項目から構成されていると言われ、この観点から考えるとわかりやすいです。

ゲイ

冒頭の方でも書いたとおり、ゲイというのは主に男性の同性愛者のことを言います。

性自認が男性で、性的指向や恋愛的指向が男性の方を男性同性愛者(ゲイ)と言うことができます。

ホモ

ホモというのは男性同性愛者の『差別的な表現』になります。当事者同士がゲイをホモというのは問題になることは少ないと思いますが、当事者以外がゲイをホモと表現する場合には差別的な意味を含んでしまうので注意が必要です。

当事者以外の方はなるべく、ホモという言葉を使うのではなくゲイという言葉を使うようにしましょう。中にはゲイという言葉よりも、ホモという言葉の方がフランクに感じて良いという方もいらっしゃるようです。でも、多くはないので、ゲイという言葉を使った方が良いかと思います。

オカマ

オカマとは元々、肛門を意味する江戸時代の俗語で、お尻を使い性的な行為をすることもある女装男娼を指す言葉です。(参考:Wikipedia

現代においては『女性的な男性同性愛者、オネエ言葉を使う方、女装趣味の方などに使われることが多い言葉』となっています。『オカマという言葉は基本的には差別的な表現』なので、当事者同士が使うのであれば問題になることは少ないと思いますが、非当事者が使うと当事者に対してネガティブな印象を与えてしまうことがあるので注意してください。

ホモというのはゲイ男性の差別的な表現に対して『オカマという言葉は同性愛者、非同性愛者に関わらず女性的な男性に対して使われることがある蔑称』かと思います。

オネエ

オネエというのは、オネエ言葉を使ったり『女性的な仕草をする女性的なゲイのこと』です。2006年に日本テレビ系「おネエMANS」が始まった頃から、オネエの解釈が拡大されて、メディアを中心にゲイと同じ意味で使われることが多くなってきました。(参考:Wikipedia

メディアでも多く使われていることから、差別的な意味は含まないと思いますが、ゲイの多くは自身をオネエとは認識しておらず、オネエと言われることに抵抗がある人が多い印象を受けます。かくいう僕自身も「オネエ系?」と言われると、非常に気持ち悪いなと感じます。ゲイは、自身を男性として認識しているので、オネエ(お姉)という本来女性に対して使う言葉を使われるのは、決して気持ちが良いものではないでしょう。

オネエという言葉は、決して差別的な表現ではないとは思いますが、当事者の視点から言うと、正直あまり良い言葉でないように思います。意外にも、ホモやオカマといった言葉以上に扱いが難しい言葉かもしれません。あまり使用しない方が良いかと思います。

女装家・ドラァグクイーン

ドラァグクイーン(英: drag queen)は、女装をして行うパフォーマンスの一種で、女装パフォーマーを指します。その名前は、衣装の裾を引き摺る(drag)ことから来ています。ドラァグクイーンはもともと男性の同性愛者が性的指向の違いを超えるために、ドレスやハイヒールなど派手な衣裳に厚化粧で大仰な応対をすることで、男性が理想像として求める「女性の性」を過剰に演出したことが起源とされています。サブカルチャーとしてのゲイ文化の一環として生まれた異性装の1つであり、多くのドラァグクイーンは男性の同性愛者や両性愛者ですが、近年では男性の異性愛者や女性がドラァグクイーンとして活動することもあります。

ドラァグクイーンは「女性のパロディ」あるいは「女性の性表現を遊ぶ」ことを目的としており、トランスジェンダー女性が女性用衣服を着用することとは異なります。ロシアではドラァグクイーンを規制する法律の罰則を厳しくする動きもあります。

日本においては、歌舞伎の女形の伝統があり、古くから男性が女装して人前で芸を披露する文化が存在していました。近年では、マツコ・デラックスやミッツ・マングローブなどがメディアで活躍し、ドラァグクイーンがより広く認知されるようになっています。

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ゲイの全てがオネエというわけではない

先ほども書いたとおり、メディアを中心としてゲイとオネエが同義語として使われることがあります。その為、ゲイ=オネエだという認識の方も増えてきているように感じます。

しかし、オネエは性表現なのに対し、ゲイは性的指向に関する言葉です。僕がゲイであることを母親に打ち明けたときにも「ゲイなの?」ではなく「オネエなの?」と言われ、なんとも言えないショックを受けました。またメディアのイメージでゲイは女性的な男性であるというイメージがあるようです。

しかし全てのゲイがオネエというわけではありません。確かに女性的な言葉を使い女性的な仕草をするゲイもいますが、多くのゲイはただ同性である男性が好きなだけで、その他に関してはストレートの男性となんら変わりありません。

全てのゲイがオネエというわけではないので、その点だけは誤解の無いようにしましょう。メディアではゲイをオネエとして一括りに扱っていますが、現実ではゲイとオネエは分けて考えた方が良いです。

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LGBTsは人口の3.3%で同性愛者である確率は0.7%

HUFFPOSTによると、LGBTsは人口の3.3%ということでした。その中でゲイやレズビアンといった同性愛者の確率は0.7%とされています。

0.7%というと少ないように感じますが、男性が100人いた場合、1人くらいはゲイかもしれないと考えるとそこそこ多いと言えるのではないでしょうか。

でも周りの男性の中でゲイの人なんて見たことがないという方も多いでしょう。ゲイであることはわざわざ周りに言う必要がないですし、ゲイは男性が好きな男性というところ以外は異性愛者の男性と変わらないので、気付けない場合があります。

メディアなどに出演してオネエ言葉で喋るようなゲイはかなり少ないので、あのイメージが強いとゲイの存在には中々気付けないのではないでしょうか。寧ろ、ゲイは男性として男性に惹かれるという性質上、男性性が強い男性の方がモテる傾向にあるので、標準的にゲイの男性性は強く、見るからに男(雄)という感じの人の方がゲイである可能性が高いかもしれません。

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ゲイは心が女性だから男性を好きになるわけではない

時々、ゲイは心が女性だから男性を好きになっていると誤解されている方がいます。確かに、そう考えれば理解しやすいのかもしれませんが、実際は違います。

ゲイの心は男性であり、男性に強く惹かれるのがゲイなのです。決して、心が女性だから男性を好きになっているわけではありません。身体的男性で、心が女性なのは、ゲイではなくトランスジェンダーです。また、ゲイの心は男性なので、将来的に女性になりたいとか、そういった願望はありません。やはり、将来的に女性になりたいと感じたりするのは、ゲイではなくトランスジェンダーになります。

どちらも身体的には男性で、男性に惹かれることが多いので、表面的には同じに見えるかもしれませんが、ゲイはあくまで男性として男性が好き、トランスジェンダーは女性として男性が好きという違いがあります。ちなみにですが、ゲイが男性として男性が好きなように、トランスジェンダーで心が女性だから、必ずしも男性を好きになるとは限りません。

例えば、トランスジェンダーで心が女性で、その上で、女性として女性が好きなトランスジェンダー女性のレズビアンなどもいます。同様に、トランスジェンダー男性でゲイの方もいます。トランスジェンダー女性のレズビアンは個人的にはあまり聞いたことがないですが、トランスジェンダー男性のゲイは結構多い印象を受けます。

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ゲイの人達は普段何をしているの?

ゲイの人とリアルで遭遇したことはないし、ゲイの人達が普段何をしているのか疑問に思っている方も多いでしょう。一部のゲイは新宿二丁目のバーなど、ゲイシーンの中で働いて生活している人もいますが、多くは異性愛者の男性と同様に暮らしていることがほとんどです。

ただし、異性愛者の男性と比べると職業的な傾向はあるように思います。例えばゲイ同士の会話では、医療系、システムエンジニア、デザイナー、美容師などが多いと言われています。実際、僕の周りでも医療系とシステムエンジニアは非常に多いです。

傾向として、男性ノリの強い職場は避けられがちですが、ガテン系の仕事をしている人もかなり多い印象を受けます。僕の周りでは、医療系、システムエンジニアと並んでガテン系の仕事をしている人も同じくらいの人数がいます。

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ゲイを公表している有名人

ゲイを公表している有名人として、「マツコ・デラックス」さんや「ミッツ・マングローブ」さんのようにメディアでは女装をして女性的な性表現をする人しか知らない人もいらっしゃるかもしれません。

しかし、声優の「三ツ矢雄二」さんや日本文学者で東京大学名誉教授でもある「ロバート・キャンベル」さんなどは服装などの性表現は男性のゲイです。

下記の記事にて、ゲイを公表している有名人を詳細に解説しているので、よかったら参考にしてみてください。

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ゲイにもいろいろな種類のゲイがいる

セクシュアリティは多様なので、ゲイと言っても深く見ていけば他のセクシュアリティとの組み合わせがあったり、いろいろなゲイがいます。

ノンセクシュアルのゲイ

ノンセクシュアルとは、恋愛感情はあるが性的欲求は他人に対してないというセクシュアリティになります。つまりノンセクシュアルのゲイとは、男性に対して恋愛感情はあるが、性的欲求まではないというゲイになります。

それってゲイなの?と思う方も非常に多いかと思いますが、男性として男性に惹かれることには変わりないのでこの場合もゲイです。「精神的ゲイ」と言われたりもします。

僕もノンセクシュアルのゲイですし、今まで3人くらい他にもノンセクシュアルのゲイを見かけました。

アロマンティックのゲイ

こちらはノンセクシュアルのゲイの正反対バージョンになります。男性に対して恋愛感情はないが、性的欲求はあるというゲイです。恋愛感情は分からないので、恋人を作ったりはせず、男性同士の体の関係だけを楽しむそうです。

あまり多くはない印象で、僕もこのタイプは1人しかりしません。意外にも、ノンセクシュアルのゲイよりも少ない気がします。

トランスジェンダーのゲイ

生まれ持った身体的性別は女性で、性自認(心の性別)が男性で、男性として男性を好きになるトランスジェンダー男性のゲイです。意外にも多く、トランスジェンダーのゲイとのマッチングイベントなども稀にあるくらいです。

僕の周りにもトランスジェンダーのゲイの知り合いは数人いて、当事者達もトランスジェンダー男性のゲイは多い話をしていました。

Xジェンダーのゲイ

Xジェンダーというのは、トランスジェンダーの一種で、身体的性別に対して性自認が無性だったり、中性だったり、両性だったり入れ替わる性です。

ややこしいですが、Xジェンダーのゲイは、一部は男性として男性を好きになっているわけではないかもしれません。というのも、無性というのは無なので、無性から男性を好きになると言うと、男性として男性を好きになるというゲイの定義からは外れてしまいます。

しかし、Xジェンダーは身体的に体を変えようとまでは思う人がそれほど多いわけではなく、表面的に見ると男性が男性に惹かれているように見えますし、かといって異性として男性を好きになっているわけでもないので、適する表現がなく、事実上しょうがなくXジェンダーのゲイと表現している場合があります。

実際、僕もXジェンダーの無性で、男性が好きなのですが、男性として男性を好きになっているかと言われると「……?」と思う部分があり、でも、別に女性になりたいわけでもないし、異性として好きなわけでもないし、外見は男だし……ゲイが近いのかなと言う感じでXジェンダーのゲイと表現しています。

タチのゲイ

男性同士の性行為において男役を担うゲイをタチ(凸)と言います。英語ではTopと言います。面白いことに、国によって、男役(タチ)と女役(ウケ)の割合は違うようで、日本では女役(ウケ)が多い傾向にあります。

100%に近いタチをバリタチと言ったりします。バリタチのゲイはそれほど多くありません。

ウケのゲイ

男役(タチ)のゲイに対して、女役のゲイをウケ(凹)と言い、英語ではBottomと言います。ネコと表現したりすることもありますが、この表現は動物の猫ではなく、土木現場で使うネコ(一輪車)から来ているという説が有力です。

100%に近いウケをバリネコと言ったりします。外見的にオラオラした風貌をしたネコのゲイを、オラネコと言ったりします。

リバのゲイ

タチもウケもどちらもできる、またはどちらも好むゲイをリバと言います。語源はreversible(リバーシブル)からですが、英語ではVersatileと言います。

リバのゲイの比率も結構多く、大体のゲイは、ウケかリバなのではないでしょうか。そのため、タチは相対的に少なく争奪戦なのでモテるという話を聞きます。実際はどうか分かりません。

バニラ派のゲイ

タチ(男役)やウケ(女役)が必要となる行為を行わず、その手前までの行為を行うゲイをバニラと言います。結構多いという人と、少ないという人がいて、その比率は全く分かりません。

僕はノンセクシュアルの傾向が強いので、中々性行為に積極的になれず、もしそういう場面があるならバニラなのですが、僕の知っているバニラ派の人は、僕ともう2人くらいしか知らないです。なので、僕の体感的にはそれほど多くない印象を受けます。

(Instagramでアンケートを取ってみたところ、バニラ派のゲイは15%でした。そんなに少なくはないですね。)

男喰いのノンケ

男喰いのノンケは、ちょっと難しいのですが解説しておいた方が理解を深めやすいと思うので解説しておきます。恋愛対象は女性だけど、男性で性欲を発散させるという男喰いのノンケという存在がたまに出現します。(ノンケとは異性愛者のこと)

それってゲイじゃないの?と思う方も多いかもしれません。なぜこんなことが起きるのかというと、恋愛感情と性的指向はまた別だからです。そのため、恋愛感情的には女性のほうが好みだけれど、性的には男性のほうが好みという方がいるのです。

またセクシュアリティは他人が決めるというよりも、本人の気持ちによるものが大きいので、本人がノンケ(異性愛者)であると認識していれば、それはノンケ(異性愛者)になります。

既婚ゲイ

既婚ゲイとは、その名の通り結婚しているゲイのことです。現在、日本では同性婚はできませんから、既婚ゲイというのは、女性と結婚しているゲイということになります。実際にデータがあるわけではないですが、聞いたところ2割くらいが既婚だったり、結婚経験があるそうです。

なぜ男が好きなのに、女性と結婚するのかというと、その理由は非常に様々です。

例えば、

  • もともとは女性に魅力を感じていたが、結婚してから男性に魅力を感じるように変化した方
  • 本当は男性にしか性的魅力を感じないが、精神的には女性を愛することもできるので好きになった女性と結婚した
  • 男に惹かれることは自覚していたが、ゲイであることを認めることができなくて女性と付き合えばゲイではなくなるのではないかといった考えから、交際が続いて女性と結婚した

など、本当にいろいろな理由が考えられます。他にも親からの結婚圧力が強くてといった理由や、社会的信用からといった理由も挙げられるでしょう。

既婚ゲイはゲイなので、基本的には男性に対して恋愛感情や性的欲求を持っています。かといって、奥様や子供に対して愛情がないかというと、そういうわけではないことも多く、僕の周りの既婚ゲイは奥様にも子供に対してもしっかりと愛情を持って生活しています。

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ゲイ(同性愛者)は病気ではない

ごく稀にゲイやレズビアンなどの同性愛者を精神的な病気や異常という方がいますが、同性愛者は病気ではありません。自然界でも同性愛は多く見られますし、同性愛者の発生は自然と言えます。

ただかつては同性愛は異常であり、病気であるとされていました。(参考:NPO法人 EMA日本

しかし、現在ではWHOや米国精神医学会、日本精神神経学会などが同性愛を「異常」「倒錯」「精神疾患」とはみなさず、治療の対象から除外しています。文部省も1994年に指導書の「性非行」の項目から同性愛を除外しました。

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自分がゲイであることにはどうやって気づくの?

人によって異なりますが、多くの場合は、異性に惹かれるようになる思春期頃に薄々、男性に惹かれる自分に違和感を感じ始めるのではないかなと思います。僕の場合は、小学生高学年の頃に付き合っている彼女がいたのですが、彼女に対して好きという感情はありましたが、同時に男性に対して惹かれる気持ちもありました。

今回は話が長くなるので詳細は省きますが、僕は昔、恋愛感情が分かりませんでした。でも今思い返せば、当時の彼女に対する気持ちは親友に近いもので、恋愛感情は完全に男性にありました。今に至っては完全に男性が好きだと自覚できますが、20歳頃までは、女性も男性も精神的には好きになれるという気持ちがあったので、最初に体の関係を持った方とこれからも付き合っていくと決めていました。

バイセクシュアルやパンセクシュアル、その他セクシュアリティを否定するつもりはありませんが、自分は男性か女性どちらかに絞って恋愛していきたいと思っていました。だから、体の関係を最初に持った方とこれからも生きていこうと思ったのです。

そんな中、初めて男同士で体の関係を持ちました。そして、その人は僕の彼氏となりました。こうして、僕はゲイの道に進んでいくことになります。そして、これが正しい道だったと思っています。多分、初めての相手が女性で、女性と生きていくと決めていたとしても、性的対象は完全に男性だったので、どこかのタイミングで自分は男が好きであるという現実からは逃げられなくなっていたと思います。少し違っていたら、僕も既婚ゲイになっていたかもしれません。

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周りの人にゲイであることをカミングアウトされたらどうしたら良いの?

周りの人にゲイであることをカミングアウトされた場合には、ゲイだったことを理解し、あとはいつも通りで良いと思います。僕も家族などにカミングアウトしたことがありますが、拒否されたら怖いと感じましたし、無理に理解しようとしてくれるのも嫌だなと思いました。ただ「男が好きなんだー」と、理解すれば他に必要はないように思います。

ふとした拍子に周りの人がゲイであることに気づいた場合も、変に探りをいれたり、無理に理解しようとしたりせずに、いつも通りで大丈夫だと思います。本人がカミングアウトしたわけではないので、いつも通りに接しましょう。注意が必要なのは、アウティングです。アウティングとは、ゲイであることを周囲の人に本人の同意なく広めてしまうことを言います。

アウティングの難しいところは、本人も無自覚のうちにアウティングしてしまうことがあることです。例えば、ゲイだとカミングアウトを受けて、寄り添おうとした結果、「周りの人に、◯◯◯くんはゲイだから、彼女さんのことを聞いたりしちゃダメだよー」と伝えてしまったりすることですね。なので、カミグアウトを受けたら、周りの人には絶対に流さないように徹底した方がいいです。セクシュアリティの問題は非常に大きいので、無意識なアウティングが自死など最悪な結末を呼ぶこともあります。

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ゲイに関する社会運動とは

世界と日本のゲイに関する社会運動をご紹介します。

ストーンウォール事件とプライドパレード

1969年ニューヨークで発生した事件で、「ストーンウォールの反乱」「ストーンウォール暴動」とも呼ばれ、映画化もされています。

ゲイバー「ストーンウォール・イン」に警察が弾圧的な踏み込み捜査をした際、LGBT当事者が立ち向かい、その後の抵抗運動にまで発展するきっかけとなった事件です。

事件の翌年、ストーンウォール事件の1周年を記念するデモ行進が行われ、このデモ行進がプライドパレードの起源とされています。

参考:TOKYO RAINBOW PRAIDE

府中青年の家事件

1990年2月同性愛者団体「動くゲイとレズビアンの会」(現NPO法人アカー)が東京都府中市にある「府中青年の家」に同性愛者であることを告げた上で宿泊したところ、同時に宿泊していた他団体の利用者から侮辱されます。

府中青年の家は、同性愛者団体を擁護しないだけでなく今後の利用を禁止する措置をとったことで訴訟となり、最終的に同性愛者団体が勝訴します。

当時は性的少数者の存在は日本社会で可視化されにくく、行政である東京都も同性愛者団体の権利を認めない立場だったことは当時の日本社会を象徴しています。

参考:諏訪の森法律事務所|レズビアン/ゲイの人権・法律問題

ゲイをテーマにした映画の紹介

ゲイがテーマの映画を3つご紹介します。

君の名前で僕を呼んで

17歳の青年が24歳の大学院生に恋をし、素晴らしい時間を過ごした後に失恋までを描いた大作。

1980年代のイタリアが舞台になっていて、美しい自然や街並みがより初恋の切なさ、儚さを助長します。

ゲイではあるものの、ある人間が別の人間に惹かれ、そして失恋する過程が緻密に描かれていて、マイノリティであることなど忘れてしまうほど作品の魅力に引き摺り込まれてしまいます。

ムーンライト

シャイで繊細な黒人のゲイを幼少期、青年期、成人後に分けて描いた作品。

「人種」「セクシュアリティ」「恋愛」「貧富」といったカテゴライズが難しいのですが、人生について深く考えさせられる美しい作品です。

時間のある時に落ち着いてじっくりと観ていただきたいと感じました。

ブロークバック・マウンテン

美しい自然の中、カウボーイとして働く中で出会う2人。

ゲイ同士ではなく、ゲイの自覚がなさそうな人が同性に惹かれていくリアルな描写がまた観るものの心をがっしりと掴んでくる感じがします。

2005年の公開から20年近くも経過していますが、この作品の魅力が色褪せることはありません。

主演の1人であるヒース・レジャーは2008年に薬物中毒により亡くなっています。

他にもゲイが登場する映画はたくさんありますので、興味のある方は下の関連記事をご覧ください。

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【まとめ】ゲイとは?ホモやオカマ、オネエとの違いや誤解など徹底解説!

本記事では当事者の視点からゲイについて解説させていただきました。ゲイは男性100人いれば1人くらいはいる確率なので、実は男友達の中にもいるかもしれません。

メディアではゲイ=オネエとして扱われることが多いですが、オネエなゲイは、ゲイの一部です。全てのゲイがオネエというわけではないので気をつけておきましょう。寧ろ外見的にはストレートの男性よりもゲイの方が男性的な傾向が強いかもしれません。

以上。ゲイとは?ホモやオカマ、オネエとの違いや誤解を当事者が解説でした。長い記事になりましたが最後まで読んでくださりありがとうございます。

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