少し前までは、マッチングアプリは主に異性愛者のためのサービスとして展開されてきました。しかし、最近ではLGBTコミュニティにいる人たちに向けたアプリが海外から日本に上陸。
多くのLGBTQアプリでは、ゲイ、レズビアンだけでなく、バイセクシュアルやクィアなど、さまざまなセクシュアリティやジェンダーの人に向けた選択肢が増えてきました。女性に人気アプリ「Zoe」やあらゆる人に向けた「Tinder」もその一つです。
アプリでは、友達や恋人探しだけでなく、悩みを相談したい人、同じ境遇の人と話したい人など、それぞれの目的に合わせた使い方ができます。
そんな人のためにもLGBTアプリは、当事者が息のしやすい環境で過ごす担い手となるのです。
初めに |
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IRISでは、あらゆるマイノリティが暮らしやすくなることを目指すという意味から「LGBTs」と表記していますが、今回は一般的な「LGBT」について解説するため、表記が混在しております。 |
LGBT向けアプリの現状
2022年4月に恋愛情報メディア「マッチライフ」は、1年以内にマッチングアプリを使用したことのある20歳以上の400人を対象に、「マッチングアプリに関する意識調査アンケート(2022年最新版)」※[1]を行いました。
調査によると、マッチングアプリで付き合ったことのある人は53%と半数以上に及び、83%の人が「マッチングアプリで出会えると思う」と回答。実際に、アプリの利用目的の一位が恋人探しであることがわかりました。
さらに、世界中でもっとも有名なマッチングアプリ「Tinder」が、プライド50周年を記念して、イギリスのLGBTQ+当事者1,000人を対象に行った調査※[2]を発表。
調査によると、80%のLGBTQ+当事者が、マッチングアプリを使うことでコミュニティによい影響を与えると回答。その80%の中の46%が「人と関わるうえでの多様性が広がった」、36%の人が「自分と違う人種や文化が背景にある人と関わることが増えた」と回答しました。
これらの調査を通して、今は昔と比べてオンライン上での出会いに対して肯定的に捉える人が増えていることがわかります。
【参考記事】
- 「マッチングアプリで付き合う確率は5割以上!利用者400人の内83%がアプリで出会えると回答【2022年3月調査】」
- 「80 percent of LGBT people say dating apps benefit their community」
LGBTにマッチングアプリがおすすめな理由
マッチングアプリを使って出会うLGBT当事者は多くいます。ですが、オフラインからの出会いとの違いや、マッチングアプリを使う理由など、具体的に想像しづらい人もいるでしょう。ここでは、マッチングアプリをおすすめする理由を紹介します。
LGBTの出会いが見つかる
「11人に1人※」
この数に聞き覚えのある人はいるかもしれません。日本におけるLGBTQ+当事者の数を表し、その数は左利きの人と等しいともいわれています。多いか少ないと思うかは個人の感覚により異なりますが、左利きの人がカミングアウトをする必要のない社会で、同じ数だけいるLGBTが表にしづらいという現状があるのは事実です。
セクシュアルマイノリティの「マイノリティ」という言葉は、「少数派」を表すだけでなく「弱者」としての意味合いも含まれており、カミングアウトしづらい世の中では、多くの当事者がクローゼット(自身のセクシュアリティを公表していない状態)な状態を保っています。
実際に「普段過ごしていてLGBTの人と出会いづらい」「恋人が欲しいのに出会い方がわからない」「当事者に友達がいなくて、友達から紹介してもらえない」など、LGBTならではの悩みを耳にします。だからこそ、LGBTに特化したマッチングアプリは出会いの確率をぐんっと上がることが期待できるのです。
同性カップルの出会い方は、紹介や身近な出会いよりもマッチングアプリの方が多い印象があります。マッチングアプリは主流な出会い方として人気があり、LGBT当事者が多くいる場であるため、とにかく出会いたい人にはおすすめです。
※電通, 「LGBTQ+調査2020」
好きな時にデートができる
マッチングアプリの魅力は、自分のスケジュールに合わせて相手と会話ができることです。ただし、タイムリーに返事を好む人、一日連絡しなくても問題ない人、適度なやりとりをしたい人など、人により考え方は異なります。「連絡が早い=真剣」であるとは限りませんし、その逆も同様です。
言い換えると、連絡の頻度という一つの価値観を知る上でも、マッチングアプリは重要な働きを担います。相性が良ければ、お互いのタイミングで実際に会えるかもしれません。
フィルターで検索がかけられる
自分好みの特定の相手と効率よく出会うのに適しています。ここ数年、マッチングアプリの機能や選択肢は拡大しているため、タイプの人や価値観の合う人、趣味が同じ人などと出会う確率はUPしたように感じます。
Tinderを例に挙げると、マッチする相手の性別、位置情報、年齢でフィルターをかけて検索が可能。「レズビアンなのでマッチする相手は女性がいい」「年上の人がタイプ」「今日すぐ会える人とマッチしたい」など、それぞれの用途に合わせて検索機能が使えます。
一方で、Tinderはアイデンティティにかかわらず、誰もが平等な視点でアプローチできるように、身長・収入・人種・宗教などのフィルターを採用していません。アプリによって検索時にかけられるフィルターの内容は異なるので、そちらもチェックしておくと良いでしょう。
関連記事:「LGBT(セクシュアルマイノリティ)の種類はどれくらい?各セクシュアリティと詳細を解説します!」
LGBTでマッチするためのコツ
いざマッチングアプリを始めても、なかなか出会いがないという人もいます。マッチングしないのには原因があります。原因を突き詰めることで、今まで以上に成功率が上がるかもしれません。そこで、ここではアプリでマッチングするためのコツを紹介します。
たくさんのアプリをダウンロードしない
使うマッチングアプリの数が多ければ多いほど出会える確率が高いと思う人もいるかもしれません。しかし、アプリ内ではスワイプやメッセージの送信、実際に会うなど、たくさんの時間を消費します。多くのアプリを利用することで、一人ひとりにかける手間や時間を省いてしまう可能性があるのです。
相手にしっかりコミットするためには、1〜2つのアプリに絞って対話することをおすすめします。使いやすいデザインや求めている機能が搭載されたアプリ、今までに成功率が高かったアプリなど、選ぶ基準は人それぞれです。
また、登録しているユーザー数やスワイプ機能の有無、セクシュアリティの表示の有無など、アプリによって特徴が異なります。重要なのは、自分がマッチングアプリに何を求めているかです。今一度検討し直してみてもいいかもしれません。
適度なメッセージを送る
マッチングを失敗してしまう最大の要因の一つに、コミュニケーションが挙げられます。特に、終わりのないような会話をしていると、相手から会いたくないのかと勘違いしてしまうこともあります。何週間もマッチした相手とメッセージを行うのではなく、出会うことを現実的に考えているのなら、適度にやりとりしたうえで誘ってみるといいでしょう。
逆も同様、もし相手が長期間にわたりメッセージを送っている場合、ただお話がしたかったり、真剣な出会いを求めていなかったり、さまざまな要因が考えられます。自分からアクションを起こすか、やりとりを終わらせるか、次に移す行動を考える必要があるでしょう。
プロフィールの自己紹介文を充実させる
アプリを登録したユーザーは、まずプロフィールを作成します。つまり、相手からマッチングの際に見られるプロフィールを充実させることが重要なのです。
プロフィールには、自分の情報を闇雲に書こうとするのではなく、相手と関わった時のイメージがつきやすい内容を取り入れると良いでしょう。趣味や休日の過ごし方などを表示することで、相手との相性を判断する材料にもなりますし、メッセージのネタにもなります。
また、自分自身がアプリを通して何を求めているかを明確にし、それをプロフィールに表示することも求められます。友達づくりでマッチしたつもりが、実際に会ってから相手がデート目的だったことを知ると、そこで関係は終わってしまいます。お互いの時間を無駄にしないためにも、目的を示しておくことは重要なポイントとして覚えておきましょう。
注意点として、多く語りすぎることも退屈に感じさせてしまいます。マッチングアプリは、数え切れないほどの登録者数の中からマッチングするため、一目でどういう人かわかるような簡潔なプロフィールを心がけましょう。相手に自分のことを知りたいと思わせるチャンスかもしれません。
明るいプロフィール写真を選ぶ
多くの人がプロフィール写真を重視していますが、たとえ写りの良い写真を準備しても、物足りないプロフィール文や項目など、プロフィールを台無しにしてしまう可能性もあります。その他にも、価値観、考え方、ライフスタイル、身だしなみなど、あらゆる側面で合う・合わないがあります。つくられた自分ではなく、本当の自分を気に入ってくれる人とマッチングすることが、長期間の関係性を築くうえで重要なのです。
プロフィールを構成する一つであるプロフィール写真は、一番はじめに表示されるメインの写真をどれにするかを考えましょう。自分自身がはっきりと映っている写真を選ぶことで、第一印象と実際に会った時とのギャップを最低限に抑えられます。集合写真や画質の悪い写真、帽子やサングラスを着用した写真だと、相手の姿を想像するのには物足りないのです。
2枚目以降の写真は、趣味や興味のあることなど、メイン画像で伝え切れなかった情報がわかる写真を設定すると良いかもしれません。また、全身の写った写真なども、より相手のことを想像しやすくなります。過剰に加工したフィルターで体型や本来の顔を隠してしまうと、会った時に疑問を持たれてしまう可能性があります。包み隠さず自分を表すと、オンライン上の出会いも成功に近づきますよ。
関連記事:「【当事者監修】ビアンやゲイなどLGBTの出会いにおすすめのマッチングアプリ10選」
LGBT向けのおすすめマッチングアプリ
ここからは、実際にアプリを使いたい人におすすめのマッチングアプリを紹介します。ゲイ向け、レズビアン向け、さらにオールジェンダー・セクシュアリティ向けに分けて厳選しました。
それぞれ特徴が異なるので、自分に合ったアプリを選んでください。
ゲイ・セクマイ男性向けのマッチングアプリ
9monsters
9monsters(ナインモンスターズ)通称「ナイモン」は、日本で最も人気の高いゲイアプリです。GPS機能がついており、近くにいるユーザーを表示できます。ナイモンの協賛しているイベントには、ユーザー登録画面を見せることで割引で入場することが可能。オンラインだけでなくオフラインでの交流も期待できるアプリです。
ナイモンの醍醐味でもある「ブリーディングシステム」は、ブリーディングボタンを押すだけで自分のタイプがアピールできます。ブリーディングすることで、体型の特徴が異なる9つの属性に分けられる仕組みとなっており、ブリーディングするごとにレベルが上がっていくのも特徴です。
Grindr
ナイモンよりも前の2009年にアメリカでリリースされました。Grindr(グラインダー)は海外発ということもあり、外国人ユーザーが圧倒的に多いのが特徴。課金なしでも国外の人とやりとりができます。
国外だけでなく、日本にいる人とも任意で位置情報を共有することが可能で、すぐに会いたい人でも楽しく使えるのがポイントです。近くにいる人と会いたい人、外国人ユーザーとやりとりしたい人、恋人や遊び目的だけではなく、友人づくりにも興味がある人はぜひ使ってみてください。
Jack’d
Jack’d(ジャックト)は、世界中で人気のゲイやバイセクシュアル男性向けアプリです。色々な出会いができるのが特徴で、恋人を探している人、体だけの関係を求めている人、友達がほしい人など、さまざまなユーザーが登録しています。ぽっちゃり、ガチムチ、マッチョなど、ユーザーのタイプもさまざま。
さらに、シンプルなデザインとアプリの仕様が特徴で、初心者でも比較的簡単に利用できます。マッチングアプリの入り口として利用するのもアリ、新たにJack’dを使ってみるのもアリ。とにかく幅広い層に向けたアプリとなっています。
関連記事:「【2022年8月最新】友達や恋人が欲しい!ゲイの出会いにおすすめのアプリとSNS【6選】」
レズビアン・セクマイ女性向けのマッチングアプリ
Zoe
レズビアンやバイセクシュアル女性むけのマッチングアプリです。他のセクマイ女性向けアプリと比べると、Zoe(ゾーイ)は海外ユーザーが多く登録している印象があります。
また、Zoeならではの「Power Message」という機能を使うと、マッチングしなくても気になるユーザーにメッセージが送れます。無課金の場合、機能を使える数に限りはあるので注意してください。
COSY
COSY(コージー)は、体の関係や恋人探しの目的だけでなく、同じセクマイ女性と交流したい人やコミュニティを探しているユーザーも多くみられます。登録しているユーザーのプロフィール画像を一覧で表示できるので、視覚的に使いやすいのがポイントです。
ただし、プロフィール画像は必ずしも本人の写真である必要がないため、相手の顔がわからない場合もあります。なりすましの可能性もあるため、本記事で紹介している「注意点」も併せて参考にし、アプリを利用してみてください。
HER
2021年日本に上陸したアプリHER(ハー)は、デートだけでなく友達やコミュニティ探しにも使ってほしいという想いから「マッチングアプリ」ではなく「ソーシャルアプリ」として展開しています。プロフィール欄には、「新しい友だち」「1人との恋愛関係」「複数との恋愛関係」「カジュアルな関係」アプリを使用する目的が表示できます。
設定できるセクシュアリティやジェンダーも多種多様。自分を表現する代名詞(ジェンダープロナウン)も選べます。レズビアンビアン女性だけでなく、トランスジェンダー、ノンバイナリー、Xジェンダーなど、さまざまな人に向けてつくられた先進的なアプリです。
関連記事:「レズビアンの出会いはどこから始まる?【恋愛したいレズビアン向け】」
どんなセクシャリティ・ジェンダーの方でも使えるマッチングアプリ
Tinder
Tinder(ティンダー)は、異性愛者・シスジェンダー(生まれた時に割り当てられた性別と自認する性が同じ人)含む、オールセクシュアリティ・ジェンダー向けのマッチングアプリです。
2021年に「性的指向と性別が選べる機能」が実装。9つのセクシュアリティ(ストレート、ゲイ、レズビアン、バイセクシュアル、エイセクシュアル、デミセクシュアル、パンセクシュアル、クィア、クエスチョニング)から最大3つプロフィールに設定できる機能で、任意でプロフィール上に表示できます。
全てのユーザーが本人写真を必ず設定することで、オンライン上でのサクラやなりすましを防ぐ「なりすまし防止機能」も搭載されました。また、スワイプだけでなく「Explore」という機能を使えば、趣味の近い人を絞って検索できるので、マッチする確率も上がることが期待できます。
Bumble
「ありのままの自分を表現する」という想いのもと、Bumble(バンブル)では、LGBTQにおけるメディア支援団体GLAADと提携し、セクシュアリティに問わず誰もが安心して使えるマッチングアプリとして展開しています。
GLAADの指標により、2022年にジェンダーの項目を再検討し、男性・女性・ノンバイナリー(男女の枠に当てはまらない性のあり方)のいずれかが選べるようになりました。「デート」「友達」「仕事」と3つのモードから出会いを探せるため、さまざまな目的の人が気兼ねなく利用できます。
関連記事:「【当事者監修】ビアンやゲイなどLGBTの出会いにおすすめのマッチングアプリ10選」
自分に合ったLGBTアプリの選び方
数あるマッチングアプリの中からどれを選べばいいかわからない人も多いことでしょう。なりすましやプライバシーの漏洩など、さまざまなリスクがはらむネット上での関わり方に注意したうえでアプリの利用をおすすめします。
安全性をチェック
アプリを利用する際は、可能であれば利用規約を確認することが好ましいでしょう。利用規約には、アプリの利用に関するルールが記載されているため、プライバシーが保証されているかを知ることができます。
しかし、長文から重要なポイントを探すのには時間がかかることも危惧されます。その場合は、本人確認が必須か、プロフィール写真の設定が本人の写真のみかなど、どの程度まで徹底されているかをネット上で調べてみましょう。
セクシュアリティやジェンダーの項目の幅広さをチェック
今までのマッチングアプリではセクシュアリティの項目は限られていましたが、最近ではセクマイに特化したアプリや、幅広いセクシュアリティ・ジェンダーの項目が設けられたアプリなど、さまざまに存在します。
自分を表現する選択肢のあるアプリを選ぶことで、目的にあった出会いの実現につながるでしょう。中にはセクシュアリティ限定せず、ジェンダーを女性、男性、その他と3つのみに絞っているアプリもありますが、自身のジェンダーを表明したい人はより細分化されているアプリがおすすめです。
性別やセクシュアリティをフィルターにかけて検索できるアプリもあります。セクシュアリティも同様、なるべく選択肢の幅が広いことで、お互いにマッチした出会いが実現できるといえるでしょう。
その他の項目もチェック
先述したセクシュアリティやジェンダー以外にも、さまざまな項目が存在します。細かく選択できることのメリットは、相手のことをより明確に知ることです。そこで、どのような項目があるのかを紹介します。
アプリ利用の目的
自分がアプリを利用する目的を示すことができます。友人・恋人・コミュニティ探し、一時的・長期的な関係など、プロフィールに目的が記載されていることで、スムーズに出会いに発展できます。
趣味
趣味を選択できるアプリも存在します。Tinderのように趣味からマッチングできる機能や、タグや項目を選択できるものなど、アプリによって仕様はさまざまです。
地域
自分の住んでいる地域や距離を示すことができます。遠距離が苦手な人、同じ地域に住んでいることが好ましい人など、恋愛関係を築くうえで理想的な形を知ることで、自分に合った相手を探せます。
関連記事「【2022年版】初心者でも大丈夫!新宿二丁目のレズビアンバー紹介」
マッチングアプリで気をつける点
(株式会社ブランド総合研究のプレスリリースより)
2022年ブランド総合研究所によって行われた、全国18歳から24歳の男女5000人が対象の「恋活に関する調査」によると、回答者の51%がマッチングアプリを利用した経験があることがわかりました。
アプリが主流となっている一方で、半分以上の利用者が安心・安全面に不安を感じていると回答。どのような点で不安になっているか、以下で紹介します。
- 交際したい相手が見つかるか(45.9%)
- 業者・サクラがいる(27.2%)
- まわりに知られたくない(26.4%)
- 相手の身元がはっきりしない(22.2%)
- 危険、不快な経験をした(22.9%:女性)
安全面をなるべく保証するような機能は増えていますが、100%避けられるわけはありません。実際に「危険、不快な経験をした」と答える女性は22.9%にのぼっています。気をつける点を理解したうえで、アプリを利用するようにしましょう。
ここからは、具体的に注意すべき点を紹介します。
参考記事:株式会社ブランド総合研究所, 「評価分かれるマッチングアプリ。53%が安心・安全に不安」
なりすましがいるか
数多くのユーザーがいる中、全ての人が健全で安心できるとは言い切れないでしょう。中にはなりすましやサクラ、営業目的でアプリを使う人もいるのが現状です。そのことを念頭に、どのように相手を見極めるかについて考えていきましょう。
マッチングした相手から強いアプローチを受けた場合、一歩下がって状況をみる必要があります。顧客を得るための営業目的やサクラである可能性は0ではないため、少しでも違和感を抱いたら連絡を断つことが適切といえます。また、相手の経歴や写真があまりにも現実味がないと思ったり、発言に矛盾をしていると感じた場合にも注意しましょう。
相手がどんな人かを知るために、さまざまな方法でアプローチできます。例えば、相手のプロフィール写真が不足している場合、写真を見せてもらうように頼むことも可能です。なりすましの場合、同一人物の写真が少ない可能性もあるため、違和感を明確にできます。
明らかに違和感を抱いたら、画像検索も有効です。相手のプロフィールに表示された画像で検索し、その画像がどこからきているのか、本人なのかを知ることができます。踏み込んだやり方かもしれませんが、疑念が晴れない場合、名前をSNS上でチェックするのも有効です。
同意が取れているか
相手がいなければ成立しない出会いにおいて、コミュニケーションは必須となります。相手が嫌だと思うことを良かれと思って行ったり、自分の判断で行動してしまったりすることは、大きな問題を引き起こすことにつながります。価値観・考え方の違う相手を自分と引き離して考え、しっかりと「同意」を意識したコミュニケーションが重要です。
(Tinderのプレスリリースより)
2022年4月にTinderは、同意について考えるサイト「Let’s talk consent(レッツトークコンセント)」を公開。NPO法人mimosas(ミモザ)監修のもと、日常生活における同意の取り方をわかりやすく説明しています。
サイト内では、いつ同意が必要なのか、どのようにして同意を確認するのか、どんな時に同意が成立しないのかなどについて解説し、デートや恋愛における重要なポイントを紹介しています。意識することはもちろん、相手に対して嫌な思いを感じた時は同意について考えてみてください。
相手の目的を把握しているか
特にセクマイ女性向けアプリにみられるのが、女性とのオープンな関係を築きたい異性カップルです。男性も性的欲求の対象に入るセクマイ女性とのマッチングを試みる人たちですが、その目的は大半が体の関係です。
プロフィール上では「一緒に遊びたい人を募集」「私たちと深く関わりたい人を探しています」など、直接的ではないような表現を使っているため、このような人たちの存在を知らない人や、単純に友人をつくりたい人は巻き込まれてしまう可能性があります。メッセージを送っても暗黙の了解で終わらせられてしまい、実際に会うまで目的を提示しないカップルもいます。
なので、プロフィール画像が2人以上であったり、あまりにも早く会いたがっていたりと、少しでも違和感を抱いたらメッセージをやめてしまってもいいかもしれません。
参考記事「Tinder Japan、デートや恋愛における“同意”について考えるオリジナルサイト『Let’s Talk Consent』をOPEN!」
【まとめ】LGBT向けおすすめアプリ【ゲイ・レズビアン・クィア】出会いの確率を上げるポイントとは
マッチングアプリは出会いにおける主流なツールとして広がりをみせています。とはいえ、実際に顔を合わせたことのない人を相手にやりとりすることは、100%安全だとは言い切れません。今回紹介した注意点を頭に入れつつ、マッチングで成功するためのコツを試してみてください。
また、今回おすすめしたマッチングアプリは、セクシュアリティやジェンダーに考慮し、時代に合わせて新しい機能などを取り入れています。インクルーシブなアプリを利用したい方は、一度ダウンロードしてみてはいかがでしょうか。
マッチングアプリ以外にも、新宿二丁目のクラブやバー、掲示板、SNSなど、さまざまな出会い方があります。IRISでは、そんな人たちに向けた記事も展開しているので、チェックしてみてくださいね。