こんにちは。LGBTs当事者による、LGBTsフレンドリーな不動産会社IRISです。LGBTsのお部屋探しや、LGBTsカップルのお部屋探しはIRISに『お問い合わせ』ください。

付き合い始めて1年ほど経つと、同棲を考え始めるカップルは少なくありません。「毎日会いたい」「一緒の時間を増やしたい」。そんな気持ちを胸に、同棲をスタートさせます。しかし実際の同棲生活では、想像していなかった問題に直面することも。

金銭面での行き違い、生活習慣の不一致、プライバシーの確保、コミュニケーション不足など、同棲生活で起こりうるトラブルは、実は多くのカップルが経験していることでもあります。同棲がうまくいかないのは、パートナーとの相性が悪いからではありません。

本記事では、同性カップルの同棲生活でよくある問題点と、関係が破綻してしまう理由を詳しく解説します。また、同棲を成功させるためのポイントもご紹介。パートナーとの絆を深め、お互いが心地よく過ごせる同棲生活のコツをお伝えします。

LGBT お部屋探し

金銭面での行き違い

同棲を始めると、2人の収入やお金の使い方の違いが見えてきます。お金のトラブルは、同棲カップルの大きな悩みの種になっていると感じています。

家賃・光熱費の分担トラブル

カップル間の収入格差は避けられない現実です。月収30万円のパートナーと月収20万円のパートナーが同じ金額を負担するのは、低収入の方に大きな負担となります。たとえば、家賃12万円の物件で折半にすると、月収20万円の方は給料の30%を家賃だけで支払うことになってしまいます。

光熱費も予想以上にかさみます。エアコンの使用頻度、お風呂の追い炊き、洗濯の回数など、2人の生活習慣によって大きく変動します。夏場のエアコン代は1万円を超えることも。水道代や電気代は毎月の変動が大きく、予算管理が難しいのが現状です。

家賃や光熱費の支払いルールを決めていないカップルも多く見受けられます。「今月は私が多く払ったから、来月はあなたが多く払って」といった曖昧な精算方法では、後々トラブルになりがちです。

【関連記事】

貯金・将来設計の不一致

生活費以外の支出でも意見が分かれます。外食が好きなパートナーと、自炊派のパートナーでは月の食費に大きな開きが出ます。趣味にかける金額も人それぞれ。月5万円をホビーに使うパートナーと、節約志向のパートナーでは価値観の違いが浮き彫りになります。

長期休暇の過ごし方でも意見が分かれます。海外旅行に行きたいパートナーと、貯金に回したいパートナー。車を購入したいパートナーと、公共交通機関で十分というパートナー。将来の目標によって必要な貯金額も変わってきます。

節約第一のパートナーと、豊かに暮らしたいパートナー。毎月の収支にどれくらい余裕を持たせるか、貯金額をいくらにするか、将来に向けて今はどう過ごすか。金銭感覚の違いは、日々の生活の中で徐々に表面化してきます。

生活習慣の不一致

同棲を始めてから気づく生活習慣の違い。パートナーとの暮らしは想像以上に多くの発見があります。日常生活での小さな違いが、次第にストレスへと変化していく場合もあります。

掃除・整理整頓

掃除の頻度や清潔さの基準は人によって大きく異なります。毎日掃除機をかけたいパートナーと、週末にまとめて掃除したいパートナー。お風呂の髪の毛はすぐに取りたいパートナーと、溜まってから掃除したいパートナー。部屋の清潔感に対する認識の違いが、日々のイライラにつながります。

家事の分担も悩みの種です。仕事が忙しいパートナーに家事の負担を求めるのは難しいもの。かといって、一方のパートナーだけが家事を担うと不公平感が募ります。食器洗い、洗濯物干し、ゴミ出しなど、毎日の家事を誰がどのタイミングでやるのか。ルールがないまま生活を始めると、不満が溜まっていきます。

整理整頓への意識も人それぞれです。リビングに脱いだ服を置きっぱなしにするパートナーと、すぐにクローゼットに片付けたいパートナー。使った調味料をそのまま放置するパートナーと、使ったらすぐに戻したいパートナー。片付けの基準が異なると、心地よい空間作りが難しくなります。

生活リズム

勤務時間の違いは大きな課題となります。朝型のパートナーと夜型のパートナー。平日は9時から18時勤務のパートナーと、11時から20時勤務のパートナー。起床時間や帰宅時間が合わないと、2人で過ごす時間が限られてしまいます。

休日の過ごし方にも違いが出ます。友人と出かけたいパートナーと、家でゆっくり過ごしたいパートナー。趣味に没頭したいパートナーと、2人の時間を大切にしたいパートナー。休日の理想の過ごし方が合わないと、心の距離が広がってしまう可能性があります。

食事の時間も生活の質に影響を与えます。夜9時には食事を済ませたいパートナーと、帰宅後のんびり食べたいパートナー。朝食をしっかり摂りたいパートナーと、コーヒーだけで済ませたいパートナー。食事の時間や内容の違いは、健康面での不安や心配にもつながります。

LGBT お部屋探し

プライバシーと個人の時間

同棲生活では、2人の時間も大切ですが、パートナーそれぞれの個人の時間や空間も必要不可欠です。24時間一緒に過ごすことで、新たな課題が見えてきます。

1人の時間の確保

同じ空間で過ごす時間が増えることで、精神的な疲れを感じることがあります。休日も一緒に過ごすことが当たり前になり、パートナーの行動が気になってイライラしたり、自分の行動を制限してしまったりすることも。2人きりの生活では、息抜きの機会が減ってしまいがちです。

趣味の時間も変化します。好きなタイミングでゲームを楽しめた時間が減少したり、没頭して本を読む機会が減ったり。パートナーへの気遣いから、大音量で音楽を聴くことも難しくなります。趣味の時間が減ることで、ストレス発散の機会も失われがちです。

友人関係も変化します。パートナーに気を遣って友人を家に呼べなくなったり、外出時間を制限してしまったり。「友人と会う時間が減った」「パートナーの予定を優先してしまう」といった声も。友人関係の希薄化は、メンタルヘルスにも影響を与えかねません。

【関連記事】

空間の使い方

限られた空間をどう活用するかも重要な課題です。6畳一間のワンルームでは、パートナーの電話中も会話が聞こえてしまいます。オンラインミーティング中は、もう一方が部屋の外で待機することも。狭い空間での工夫が必要になります。

個室を確保できない環境では、パーテーションやカーテンで空間を区切るなどの対策が必要です。デスクワークのスペース、服を着替えるスペース、リラックスできるスペース。プライバシーが保てる空間作りが、快適な生活の鍵となります。

リビングやキッチンといった共有スペースでも課題は山積みです。パートナーが料理中は台所に入れない、ソファでくつろぐ順番を決める必要がある、テレビの音量設定で折り合いがつかない。限られた空間を2人で使いこなすには、お互いの理解と工夫が欠かせません。

【関連記事】

コミュニケーション不足

同棲を始めた当初は、些細な出来事も話題になり会話が弾んでいました。しかし時間の経過とともに、パートナーとの対話が減少していく経験は珍しくありません。互いの存在が当たり前になることで、新たな問題が浮上してきます。

日常的な対話の減少

パートナーの存在が日常になると、「おはよう」「おかえり」の挨拶も省略しがちです。食事中もスマートフォンを見ることが増え、会話が減少。休日も同じ空間にいるだけで、深い対話がないまま1日が終わることも。顔を合わせる時間は増えても、心の距離が遠くなっていくような悲しいことが起きることもあります。

「ありがとう」「助かったよ」といった感謝の言葉も減っていきます。洗濯物を畳んでくれた時、夕食を作ってくれた時、掃除をしてくれた時。当初は自然と出ていた感謝の言葉が、次第に言わなくなっていきます。パートナーの気遣いや努力が、空気のような存在になってしまうのです。

「食器を放置する癖が気になる」「部屋の温度設定で意見が合わない」「休日の予定を相談なく決める」。小さな不満は誰にでもあります。しかし、話し合いの機会がないまま放置すると、些細な不満が大きなストレスへと発展していきます。

【関連記事】

価値観の違いの顕在化

実家との付き合い方でも意見が分かれます。毎週実家に顔を出したいパートナーと、連絡程度で十分というパートナー。長期休暇は実家で過ごしたいパートナーと、2人の時間を大切にしたいパートナー。家族との関係性の違いが、生活スタイルにも影響を与えます。

将来のキャリアプランの違いも浮き彫りになってきます。転職や昇進を目指すパートナーと、現状維持で働きたいパートナー。海外赴任も視野に入れたいパートナーと、地元で働き続けたいパートナー。将来設計の違いは、現在の生活にも大きな影響を及ぼします。

仕事と生活のバランスも、意見が分かれやすいポイントです。残業を厭わないパートナーと、定時で帰宅したいパートナー。休日出勤のあるパートナーと、土日は必ず休みたいパートナー。働き方に対する考え方の違いは、2人の生活時間の確保にも影響を与えます。

同棲を成功させるためのポイント

同棲生活で起こりうる問題は、事前の準備と定期的な話し合いで防ぐことができます。パートナーとの良好な関係を築くために、計画的なアプローチが必要です。

事前の話し合い

同棲開始前に、具体的な生活ルールを決めておくことが重要です。毎日の掃除は誰が担当するのか、洗濯物は誰が干して畳むのか、食事の準備は交代制にするのか。基本的な家事分担を決めることで、お互いの負担を軽減できます。

お互いの生活スタイルについても話し合っておきましょう。朝型か夜型か、休日の過ごし方、友人を家に呼ぶことについて、食事の好み。パートナーの生活習慣を理解し合うことで、将来的なトラブルを防ぐことができます。

家賃や光熱費の負担割合は、必ず決めておく必要があります。収入に応じて7:3で分担する、食費は折半にする、共通の口座を作る。金銭面での取り決めを明確にすることで、後々のトラブルを防ぐことができます。

定期的な関係性の見直し

月に1回は、2人で食事をしながら近況を話し合う時間を作りましょう。仕事の状況、将来の目標、健康面での不安、最近気になっていること。日常会話では話せない深い内容も、定期的な機会があれば自然と話せるようになります。

問題が大きくなる前に、小さな変化に気づくことが大切です。パートナーの表情が暗くなった、会話が減った、休日1人で過ごす時間が増えた。普段から互いの変化に気を配り、気になることがあれば率直に話し合える関係を築きましょう。

パートナーの夢や目標を応援し合える関係性も重要です。新しい趣味にチャレンジしたい、資格取得を目指したい、キャリアアップを考えている。互いの成長を喜び合い、支え合える関係性が、同棲生活を豊かにしてくれます。

まとめ

同棲生活は、パートナーとの絆を深める素晴らしい機会です。しかし、準備不足や考え方の違いから、思わぬトラブルに発展することもあります。

同棲前には、家賃や光熱費の分担方法、家事の役割分担、生活時間の使い方について話し合いましょう。曖昧な約束は避け、具体的なルール作りを心がけることが大切です。

生活の中で問題が発生した時は、感情的にならず、パートナーの立場に立って考えることが重要です。不満を溜め込まず、定期的な話し合いの機会を持ち、解決策を2人で見つけていきましょう。

お互いの価値観を尊重し、プライバシーと個人の時間を大切にすること。そして、感謝の気持ちを言葉で伝え合うこと。素直なコミュニケーションが、健全な関係性を築く第一歩となります。

【関連記事】