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「メイレズビアン」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。レズビアンというと、女性の同性愛者のことであるというのは多くの人が知っていることだと思いますが、「メイレズビアン」はどうでしょうか。

メイレズビアンとは、男性のレズビアンのことです。日本では実際に「男のレズビアン」という言葉で語られることもあります。

とはいえ、男性のレズビアンと聞いても、どういったセクシュアリティなのかわからない人も多いはずです。本記事では「メイレズビアン」についてどんなセクシュアリティなのか、MtFのレズビアンとはどう違っているのかについてお伝えします。LGBTお部屋探し

初めにレズビアンというセクシュアリティについておさらい

レズビアンとは女性の同性愛者のことをいいます。具体的には、自分自身のことを女性だと認識(性自認)し、性的指向として女性を恋愛や性愛の対象とするセクシュアリティのことです。

英語圏でも一般的にはレズビアンと呼びますが、日本においては、「レズ」という略称が侮蔑的な意味を持っている側面があるため、スラング的な使い方としてレズビアンのことを「ビアン」と呼ぶこともあります。90年代ごろから使われるようになり、現在ではビアンの呼称も主流になってきました。

セクシュアリティを理解するには、身体的性、性自認、性的指向、性表現の4つの概念を踏まえて考える必要があります。客観的な性別に関する特徴から判断される身体的性、自分で、自分の性別をどう捉えるかを表す性自認、さらにどんなセクシュアリティの人を恋愛・性愛の対象とするのか、あるいは対象にしないのかを示す性的指向、最後に言動や服装、ふるまいを通してどんな性別を表現したいのかを示す性表現の4つです。

これを踏まえると、性自認が女性で、性的指向が女性であるセクシュアリティのことをレズビアンといいます。一方で、性自認が男性で性的指向が男性であるセクシュアリティをゲイといいます。

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男性のレズビアン、メイレズビアンとは?

自分で自分をレズビアンだと思っている男性のことをメイレズビアンといいます。

メイレズビアンという言葉ができた経緯として、男性側が自ら名乗ったというよりは、自分はレズビアンだと話す男性に対して、第三者がメイレズビアンと名付けるようになったとされています。

アメリカのさまざまなセクシュアリティを持つ女性向けのメディア「cureve magazine」には、メイレズビアンについて「自分で自分をレズビアンだと思っている少し不気味なストレートの男性」と説明があります。(参考:https://www.curvemag.com/blog/the-great-big-lesbian-dictionary/

また。1978年のフランスで、作家フランソワ・クプリーという男性が「僕はレズビアン(原題:Je suis lesbian)」という手記を発表したこともあります。LGBTお部屋探し

自分を女性として、女性に惹かれるのがメイレズビアン

メイレズビアンの人は、身体的性、性自認ともに男性で、性表現についても男性です。つまり、女性的な言葉を使ったり、振る舞いや、服装についても女性的なものではなく、男性的なものであるということです。

しかし、女性との恋愛になったり、性的な場面になると、女性として女性同士で恋愛をしている感覚になったり、女性同士で性的な関係を持っている感覚になるのがメイレズビアンです。男性として、女性と恋愛するというよりも、自身も女性として、相手と横並びになって歩む関係性が居心地が良いと方もいます。

メイレズビアンの人は、身体的性、性自認ともに男性で、性表現についても男性です。つまり、女性的な言葉を使ったり、振る舞いや、服装についても女性的なものではなく、男性的なものであるということです。

しかし、気持ちのなかで自分自身はレズビアンなのではないかと感じることがあるといいます。パートナーと女性どうしだと考えると、ときめくときがあり、異性愛者だと考えるよりも、レズビアンの男性として同性と恋愛をしていると考えるほうが自分には合っているような感覚があるといいます。

自身をメイレズビアンだと考えている人のなかには、女性と恋愛をしているときに、男性として男性らしい役割を担うのではなく、自身も女性として相手と横並びになって歩く関係性が居心地が良いという人もいます。

メイレズビアンについては、第三者の目線としてはシスジェンダーのヘテロセクシュアルにみえるのですが、自分の中では女性として、女性と恋愛をしている気持ちがあるのが特徴です。

MtFのレズビアンとの違い

MtFのレズビアンについて説明をしておこうと思います。MtFとは、「Male to Female」の略称であり、身体的には男性として生まれ、心の性別(性自認)は女性の方です。MtFはトランスジェンダーの1つです。

「心が女性なら、男性を好きになるのでは?」と思うかもしれませんが、自身が認識する性別と、惹かれる性別は必ずしもセットではありません。男性同性愛者も、心が女性だから、男性を好きになっているわけではないですし、レズビアンも心が男性だから、女性を好きになっているわけではありません。

男性同性愛者(ゲイ)は、自身を男性として認識していて、その上で、男性に惹かれていますし、レズビアンも自身を女性として認識していて、女性に惹かれています。つまり、自分が認識する性別と、惹かれる性別は必ずしもセットではないということです。

そのため、MtF女性(トランスジェンダー女性)が、自身を女性と認識して、その上で、女性に惹かれることもあります。トランスジェンダー女性は、基本的に自身の性別を女性として認識しているのに対し、メイレズビアンは、女性との恋愛や、性的関係において、自身を女性として、女性同士の関係を育んでいきます。

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レズビアンやメイレズビアンをどう解釈するのか

メイレズビアンについて調べていると、そもそもレズビアンとは誰に向けられたセクシュアリティなのか、メイレズビアンとの区別は必要なのか、という疑問を投げかけている内容を目にしました。

確かに、レズビアンと言っても、女性として生まれてきた人が、同性である女性を性的指向とするレズビアンもいれば、MtFのレズビアンのようにトランスジェンダーのレズビアンもいます。一人一人の背景が違う、ということを前提にすれば、メイレズビアンを特別視することはないのかもしれません。

一方で、メイレズビアンといえど、身体的性、性自認ともに男性の人が、女性を恋愛・性愛の対象とするのは表面的にみればヘテロセクシュアルであり、実際のレズビアンのように差別や偏見の目を向けられることはないため、同一にはできないだろうとする見解も目にしました。

自分自身がどんなセクシュアリティを持っているのかを考え、決めるのは他者ではありませんが、こうした問いについても考えるきっかけになればと思います。