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空衣

【実録】FtMが男性ホルモン50本打ったら

どうも、空衣です。FtMでパンセクシュアルです。
1年10ヶ月半前から男性ホルモン注射を開始し、ついに50本となりました。男性ホルモンは「エナルモンデポー」または「テスチノンデポー」125mgを、およそ2週間に1回のペースで注射しています。途中、塗り薬「グローミン」だけでしのいだ時期もありました。
50本とキリのいいところで、FtM(トランスジェンダー男性)が男性ホルモン投与を続けるとどんな変化があるのか?一個人としての変化をまとめていきます。
もちろん個人差があることなので、参考程度にご覧ください。

男性ホルモンによるFtMの身体変化

〜男性ホルモン初期〜

・食欲が増える
エンゲル係数が急激に上がりました…。お金がことごとく食費へ飛んでいきます。体重も一時的に増加しました。とにかく肉や米など、お腹に溜まりそうなものを体が欲していました。遅れてきた男子中学生の成長期、といったところでしょうか。

・性欲が増える
これも凄かったです。動画や道具に興味などなかったのに、活用するようになってしまいました。自分の体をどう扱っていいのかわからない、という点はしばらく苦しいかもしれません。

・生理が止まる
嬉しい変化ですね!とはいえ一度で安定するわけではないので、しばらくは生理用品も処分せず管理しておくといいと思います。人によっては量が減るだけだったり、変わらず出血し続ける場合もあります。

・筋肉質になる
これも嬉しい変化でした。筋トレするときの筋肉のつき方がホルモン投与前と後では全然違うのです。心なしか、持てる重量も増えました。
関連記事FtMトランスジェンダーの筋トレってどうしてる?

・声変わりする
FtM当事者の変声の様子はいくつもの動画で確認できます。最初は徐々に変わっていたのが、急激にグッと低くなるタイミングがあるようです。ホルモン開始前、私自身はどんな声に変わるかわからないことに不安を感じていましたが、なんとなく父親と伯父の声質に似たように思います。

・体が疲れやすい
さまざまな変化が一気に押し寄せるので、体力的に疲れます。普段の通勤・通学の電車で立っていることさえ辛いときもありました。無理せず生活していきましょう。

関連記事FtMが男性ホルモンを打ち始めて後悔したことは?

〜男性ホルモンに慣れた頃〜

男性ホルモン投与から6ヶ月以上経って、ホルモンバランスや社会的なパス度(他人からFtMなら男性に、MtFなら女性に見えているかの度合いの事)が安定してきた頃の変化を挙げていきます。
半年くらい経つと外見の露骨な男性化が一通り落ち着いてくるのではないかな?と感じます。

・声が安定する
思いがけないことで女性的な声が出てしまう、という事態は減りました。といっても、ホルモン注射する直前・直後や、朝目覚めた直後はまだ安定しない日もあります。そのため、あまり大声を出したくなかったです。

・喉仏が出てきた
声変わりが起こるということは、喉にも変化があるようです。触れてみるといつの間にか喉仏が発達してるので驚きます。

・体臭が変わる
自分では気づきにくい変化ですが、においも変わったようです。消臭効果のあるボディーソープを買いました。

・体毛の質が変わる
私の場合は、体毛の量はそんなに増えていないのですが、質が変わりました。全体的にゴワゴワして毛が硬くなったと思います。

・薄毛が気になる
毛の変化に伴い、頭皮の状態も気にするようになりました。ふとした時に鏡を見ると、薄くなったかな?とショックを受けることもありました。育毛剤を探すようになりました。

・ガタイが良くなった
全体的に体が大きくなったと感じます。服のサイズも変わります。同じくらいの身長である女性と並んだ時に、自分が男性になったのだなぁとしみじみ感心してしまいました。

〜FtMであることを忘れた頃〜

そう言えばこんな変化があったみたいだなあ!と、思い返したときの変化を挙げていきます。

・足が大きくなった
これはFtMの中でも少数派かもしれません。今のところ2年弱で1.5cm靴のサイズが成長しました。まだ大きくなるような気がしています。

・鼻毛が伸びやすくなった
油断すると伸びているので、注意しなければいけません。案外耳にする変化の一つなのです。昔はメンズ用のグルーミングキットに鼻毛カッターがあるのを不思議に思っていたのですが、実際のところ必要なアイテムなのだと身をもって知りました。

・腹筋が割れた
ふとした瞬間にお腹に触れると、硬くなったと実感し嬉しいです。たしかに脂肪が減ってきたのだとわかります。

・お尻が小さくなった
一般的に女性的な体型の場合、体の横幅の中では腰回りやお尻が大きいと言われています。FtMも例外ではありません。
ですが男性ホルモンを打ち続けていると、お尻が相対的に小さくなったような気がします。男性的な体型に寄ったのではないかと思います。
プールで、男性として競泳水着を着るときはお尻が大きいと目立つのではないかと心配しましたが、今ではあまり気にしなくなりました。

・ホルモン注射が痛くなった
お尻が小さくなった話と関係あるのですが、脂肪が多かったところが筋肉質になったからか、ホルモン注射を打つたびに痛くなっていきます……。まさに筋肉注射、だと思います。

・胸オペ後の形が馴染んできた
胸オペ後は胸の形が歪に思えて、体全体のバランスも納得がいかなかったのですが、だんだんと馴染んでいきました。
胸を取ったら、その分お腹が出っ張って見えてしまうのでは?と心配もしていたのですが、腹筋が鍛えられてきたことで胸部とのバランスが良くなりました。

男性ホルモンを打ってFtMの社会的境遇はどう変わる?

FtMは男性ホルモンによる身体変化が出やすいかと思います。なので、「元は女性」「トランスジェンダー」といった要素は言われなければピンとこないくらい、単純に「男性」として見られることが増えます。

むしろトランスジェンダーと伝えたら「あなたはMtFなの?(FtMとは逆で、生まれた時に割り当てられた性別が男性で、これから女性への身体変化を望む人)」と、逆に勘違いされたという話もあリます。

しばらく男性として生活できるようになると、自分でもトランスジェンダーということが薄れていき、もはや性別に関して「配慮されないことが配慮」とまで言えるかもしれません。それくらい境遇が変わる場合があります。

以上、とあるFtMが男性ホルモン50本打ったときの変化についてのお話しでした。
お読みいただきありがとうございます。

チェック → FtM(トランスジェンダー男性)の「リアル」を伝える、16記事まとめ

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◎この記事を書いた人・・・空衣
1996年、神奈川県生まれ。性別も住処も旅してきました。

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