どうも、空衣です。FtMパンセクシュアルです。
実はちょうど今、引越しをするために物件を探しをしているのですが、物件の他にも『引っ越し先の近隣にジェンダークリニックがあるか』という問題が浮上してきました。
トランスジェンダーで現在治療を受けている方にとっては、非常に重要な観点といえます。
今回はホルモン治療のできる病院を中心に、どのエリアだと通いやすいか解説していきます!
トランスジェンダーがホルモン治療できる場所って?
まず、性別に違和感がある場合はどこへ行けばいいのでしょうか。
大きく「メンタル」と「身体的治療」という2パターンが考えられます。
メンタル面の相談であれば、ジェンダークリニックやメンタルクリニックが向いているでしょう。
継続的な身体的治療を望む場合は、「性同一性障害(GID)」の治療を行っているクリニック等に行く必要があります。最近では「性別違和」という名称で取り扱うように変わっているクリニックも増えてきています。
どのクリニック等でも対応しているわけではないので、検索したり電話をかけたりして、自分が望む治療がおこなわれているか、事前に確認する必要があります。また、実際に治療を行う場合には、予約が必須の場合もあります。
気をつけなければならないのは、ひとくちに「トランスジェンダー」や「性同一性障害(こちらは医学的な診断名です)」「性別違和」といっても、FtM(女性の身体から男性の身体へと治療する場合)とMtF(男性の身体から女性の身体へと治療する場合)の治療の、どちらか片方の治療しかおこなっていないクリニックもある点です。MtFの場合はエストロゲン製剤やゲスタゲン製剤の投与をおこない、FtMの場合ではアンドロゲン製剤の投与をおこなうので、治療内容がそもそも別ものなのです。
ジェンダークリニックやジェンダー外来と名のつく場所のほか、泌尿器科や婦人科でも治療の取り扱いのある場所があります。
http://g-pit.com/id/id/
ホルモン治療に通うためにオススメのエリアを紹介!
千代田区
はりまメンタルクリニック
(神保町:東京メトロ半蔵門線、都営三田線、都営新宿線
/御茶ノ水:JR中央・総武戦、東京メトロ丸ノ内線
/新御茶ノ水駅:東京メトロ千代田線)
GID(性同一性障害)の治療を検討している人の中では非常に有名なクリニックです。
このクリニックには、日本精神神経学会による治療のガイドラインを作っている先生が在籍されていることもあり、しっかりとカウンセリングをしてから治療を進めていきたい人にはオススメです。
性同一性障害に関する診断と治療のガイドライン(第4版)
私(FtM)の場合は、半年間かけて性同一性障害の診断書を得た後、ホルモン注射もこちらで打っていました。
男性ホルモン注射(エナルモンデポー筋注125mg)は、一本900円。肩かお尻に打ちます。価格は2019年10月の増税に伴い、10円値上がりしました。クリニックによっては60円近く値上がりしたところもあるようです。
ホルモンそのものに加えて診療代がかかるので、会計は通常2110円程度。ホルモンは自費ですが、診療代は保険適用内という別々の扱いになります。ただし、手術をして性別の戸籍変更まで済ませている場合は、ホルモン注射も保険適用の扱いに変わります。
新宿区
花園医院
(新宿御苑前駅:東京メトロ丸の内線)
新宿で40年以上続く、総合内科医院です。
GID診断はおこなっていないそうですが、MtF、FtMともにホルモン注射が可能です。
ED(勃起不全)やAGA(男性型脱毛症)、アンチエイジングなどの分野にも対応しています。
新宿御苑メンズクリニック
(新宿御苑前駅:東京メトロ丸の内線)
こちらも女性ホルモン・男性ホルモンともに治療可能です。
性別に違和のある人に限らず、ほか男性への治療がメインのクリニックです。FtMが打っているテストステロン(男性ホルモン)は、更年期を迎える男性全般にも有効とされています。早漏治療、包茎手術、男性の二重まぶたの施術や鼻整形まで幅が広いです。
新宿中央クリニック
(新宿駅南口)
全国展開しており、新宿が本院です。美容外科、美容整形、医療レーザーを実施しています。公式HPでは記述が不正確ではありますが、MtFの女性ホルモン投与が可能です。
診療に関しては完全予約制だそうですのでお気をつけください。
目黒区
ちあきメンタルクリニック
(自由が丘駅:東急東横線)
こちらの先生は、GID学会(性同一性障害学会)理事の経験もあります。コミュニケーションを重視していて、性同一性障害のほか、精神科・心療内科全般を診療しているところです。院長も当事者であるため通いやすい、という声も。
自由が丘MCクリニック
(自由が丘駅:東急東横線)
性同一性障害(GID)学会認定医によるカウンセリング、手術を行っています。FtM、MtFのホルモン投与がそれぞれ可能です。
さらにFtMやFtXの胸オペも対応しています。胸オペだけ希望する場合は、性別違和にまつわる診断書はとくに求められず、持っていなくても手術することができます。
ホルモン注射をする場合は2週間か3週間に一回、病院に通うケースが多いようです。
そのため、通いつづける病院から住居を考えてみることも大切になります。自分に合った病院が見つかることを願っています。
チェック → トランスジェンダーの悩み解消に役立つ記事まとめ~FtM&MtF向け~
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◎この記事を書いた人・・・空衣
1996年、神奈川県生まれ。性別も住処も旅しています。