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空衣

【FtM手術】胸オペから1年経過して変化は?

どうも、空衣です。FtMでパンセクシュアルです。

私はちょうど今から1年前に胸オペ(乳腺摘出)を済ませました。
正確にいうと私の場合は3回胸にまつわる手術をしたのですが、そのうち一番大きな手術から1年が経ちました。
関連記事【FtM体験談】なぜ3回も胸オペをしたの?

そこで今回は、胸オペから1年経過した今ふりかえって、どんな「身体的な変化」と「社会的な変化」があったかお話します。

FtMの胸オペから1年、身体はどう変わった?

胸の感覚はしばらくない

全身麻酔を打ち胸部を切除する手術をしたため、しばらくは胸の感覚が戻りません。
何か当たっていると脳で理解できてもとくに何も感じない状態です。
そのため2回目・3回目は乳首を整える手術をしましたが、とりたてて痛みは感じませんでした。(むしろ痛みは感じないのに手術するときの音だけ聞こえていて怖かったです。)

1年経った今でも、まだ完全には感覚が戻っていません。触れられても反応は鈍いと思います。

自分の体が好きになった

感覚がないのに逆説的ですが、自身の体に触れたい、労りたいという気持ちが芽生えるようになりました。
女性的な乳房に何の愛着もなくアイデンティティもなかった頃から一転して、胸オペを経てようやく自分の身体として歓迎できるようになりました。これは予想以上の喜びでした。

筋トレで胸部が膨らむのが嬉しい

せっかく胸をとったのに「なぜ?」と思う方もいるかもしれませんが、胸が一旦平らになった後、男性的に見える筋肉をつけていくのはとても楽しいです。
乳房のある状態で筋トレすると胸が平らに近づいていき男性としてパス(外見上第三者から認識されているかどうかを表す度数)しやすいというメリットはありますが、一方で“マッチョな胸”には近づきにくいと私は感じていました。
「女性に見られないで済むため」という消極的な理由ではなく、「好きな身体へ近づくため」という、単純に希望する理想に向けてようやく鍛えられるようになりました。いわば初期設定のバグが治った状態です。

なかには胸オペ前より胸を大きくしました!という筋トレ好きFtMもいます。

胸オペ後の凸凹は気にしなくなった

胸オペ後は胸部が多少デコボコしていて、元から男性である人との差が気になることはありました。
左右で胸部の大きさが異なっていますし、リンパ液を取り除くために吸引した、乳首より下の箇所が特にへこんでいたからです。
へこんでいる部分は筋トレで筋肉が発達したとしても、筋肉でカモフラージュできるわけではありませんでした。ずっとへこんでいるままです。

しかし肩周りが大きくなったり、くびれがなくなったことで全体的なバランスが理想に近づき、胸そのもののかたちは気にならなくなってきました。

FtMの胸オペから1年、社会的生活はどう変わった?

男性用更衣室で気を使わなくていい

胸のある状態だとスポブラを着用していたりナベシャツで潰している人が多いです。
その苦労がなくなるので非常に便利です。誰かに見られたら一巻の終わり、と思わなくてよくなるので心理的負担も減ります。

胸オペをしただけだと下半身の課題はまだ残されているかもしれませんが、シスジェンダーの男性でも隠して着替えている人はいるので、それほど問題にならずに利用できるかと思います!私は2日に1回という高頻度で公共の男性用更衣室を利用していますが、今のところ困ったことはないです。

ただし胸オペ後の手術痕がクッキリ残っている人の場合は、膨らみは気にならなくなったけれど他者に身体を見られたくない、ということはあるようです。

夏が楽しみになる

夏は薄着になるため胸のことで頭を悩ませるFtMが少なくありません。胸を潰すためにナベシャツやサラシを使うとしたらもちろん暑いです。

私は幸運にも着痩せするタイプだったので、筋トレで胸を小さくしてとくにブラジャーもナベシャツも何もつけずに胸オペをする前からTシャツ1枚で過ごすことができていました。とはいえ、Tシャツ1枚で着るときは色や形に注意して服を選ぶ必要がありました。
そういうわけで胸オペが終わったら「白Tシャツ専門店」でお気に入りの白い無地のTシャツを買う、と私は決めていました。(今はその白Tシャツを着ています!)

水着を着てプールに通えるようになったのも良かったです。

人に触れられても大丈夫

人と触れ合う機会も稀にですがあるかもしれません。幼稚園の先生や小学生の塾講師などをしていると、職場内でボディタッチをされそうで困ったというFtMの体験談を聞いたことがあります。

はたまた恋人の前で胸があると脱げなかったというFtMもいることでしょう。納得いく身体になることで、生まれて初めてひとに触れられることに抵抗がなくなったという当事者はいますし、私もその一人です。

結論、男性として埋没しやすい

胸の膨らみがなくなると、圧倒的に生活しやすくなりました。
人からの視線を気にしなくなるのはもちろんのこと、鏡の前に立つのが愉快なのです。それまで気にしていなかったとしても、胸オペしていなかった頃は、よっぽど自尊心がなかったのだろうと今は認識しています。
そうして自然に振る舞えるようになることで、ますます他の男性に馴染みやすくなったような感じはあります。

※埋没とは、トランスジェンダーだと知られることなく、望みの性別で生活している状態のことです。

FtMの胸オペ終了後、医師の診察は?

胸オペ後の診察は、最初は2週間に1回、1ヶ月に1回という頻度だったので、遠方からの通院は大変でした。
去年だけで通院費は5万円を超えてしまいましたし、仕事との兼ね合いに気も使いました。
最初の胸オペから半年経って診察に行った際は、「次は1年後で」という話だったので通院の負担が減って安心しました。

半年くらいは、思うように筋トレできない状態でもどかしかったのですが、胸が崩れる心配がなくなってからは、好きなペースでジムに行けています。医師に「筋肉ついたね」と驚かれたときは素直に嬉しかったです。

以上、胸オペをして1年経過した振り返りでした!

チェック → FtM(トランスジェンダー男性)の「リアル」を伝える、16記事まとめ

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◎この記事を書いた人・・・空衣
1996年、神奈川県生まれ。居住地にこだわりがなく女子寮にいたこともありますが、現在は男性の境遇で生活しています。カレー好きで、世界一辛いカレーを完食したことも。

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