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空衣

教えて!トランスジェンダーの人が一人暮らしで気にすること

教えて!トランスジェンダーの人が一人暮らしで気にすることどうも、空衣です。
一人暮らしを始めてちょうど一年経ちました。この一年間を振り返って、特にトランスジェンダーとして生活する上で気になったことをまとめます。

トランスジェンダーの一人暮らしで気になるポイント

ホルモン注射をできる病院が近くにあるか

引越し先を考えるとき、真っ先に調べたのは病院の情報でした。東京の中心部であれば料金の差はありますが、治療ができないということはありません。
ですが、東京から少し離れるとジェンダークリニックや、男性/女性ホルモンを提供してくれるクリニックが見つからないかもしれません。地域格差があることで、適切な治療やケアが受けられないのは大きな問題です。

自分の場合は現在、婦人科にて男性ホルモン注射をおこなっています。ですがハッキリ「女性向け」と名前のついている場所だったため、トランス男性(FtM)の治療が可能なのか(公式HPには性同一性障害のホルモン治療もおこなっていると明記されていましたが)すぐに問い合わせて、そこで大丈夫そうだとわかったので安心して引っ越すことができました。
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他にも、いざというときに通える病院があるか確認することは重要です。一人暮らしでは、すぐに誰かが看病しにきてくれることは難しいかと思いますので、一人で動ける範囲で頼れる場所があると良いと思います。

郵便物の名前は改名後の名前になっているか

引っ越した後、ときどきドキッとするのは、改名前の名前で郵便物が送られてくることです。女性名でも男性名でも届くので、知らない人が郵便受けを見たら二人暮らしかと思うでしょう。
名前の変更ができるとわかった段階で、なるべく全てを改名しておくことをオススメします。Amazon等の配達や公共料金の名前は、正式に戸籍名を変えていなくても任意の名前で登録可能なので、改名前の実績作りとしても活用できると思います。

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移行期であれば衣服の買える場所がほしい

意外と大変だったのが、衣服を揃えることです。
FtMが男性ホルモンを投与した場合は体全体が筋肉質になり、MtFが女性ホルモンを投与した場合は丸みを帯びた体型へ変化していきます。ホルモン注射をしていなくても、筋トレで目指す肉体へ変わっていく人もいます。
そうすると今まで着ていた服が全然着られなくなったり、似合わなくなったりします。
衣服のサイズはほぼすべて大きくなったので、服屋が近くにあるとありがたかったです。

しかし自分の場合は、メンズ服売り場が少ない地域だったので、東京や名古屋に通院する際にまとめて買っていました。個人的には、移行期は体型の変化が自分でも把握しにくいので、直接試着できるところを望んでいました。
ちなみに「FtMが男性ホルモンを始めても骨格は成長しない」とよく言われますが、自分は身長が1cm、靴サイズが1.5cm成長しました。靴は2度総取替えしています。

トランスジェンダーが新生活で気になるポイント

男性寮・女性寮の場合はカミングアウトが必要?

引越しを考える上で、“女性限定・男性限定”の物件はやはり躊躇ってしまうと思います。自分は身体的な移行を始める前に、戸籍の性に準じて「女性用シェアハウス」の一室に住んでいたことがあります。特に都内では、女性限定だと費用が安く抑えられるという利点があったからです。(女性限定という点を除けば、立地や費用、設備ともに納得のいく物件でした。)
通常「戸籍性別」と「外見」で判断されるので、あのとき自分が“男性限定”の物件に住みたいとリクエストしたら、強制的にカミングアウトは必須だったでしょうし、認可されたかは怪しいです。カミングアウトと他人からの視点を避けるのであれば、必然的に“女性限定・男性限定”の物件も避けることになりそうです。
もちろん戸籍まで変えた後は特にカミングアウトの必要がありませんから、FtMが男性限定に、MtFが女性限定に住んでいることも珍しくないと思います。

ちょっと面白いのですが、自分(FtM)が女子寮にいる間に、MtFさんが同じくその女子寮に住んでいたこともありました。

LGBTコミュニティがあるか

参加するかどうかは別として、住む予定の地域にLGBT当事者のコミュニティや支援する団体、同性パートナーシップ制度があるのかは気になるポイントです。
当事者が生活していると認知されていることで、その人たちの利用しやすい制度・受け入れ態勢があるかどうかが決まってくるからです。特に県知事や市長が「LGBTなんていない」「LGBT向けの制度は考えたことがない」という人だと、いざというときに存在自体が無視されてしまうリスクがあるかもしれません。
当たり前に日々生活している、という実情は当事者・非当事者問わず共有されていってほしいと願っています。

以上、トランスジェンダーとして生活するうえで気になったことをまとめました。皆さまの新生活の参考になれば幸いです……!

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◎この記事を書いた人・・・空衣
1996年、神奈川県生まれ。性別も住処も旅してきました。

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