この記事では、トランスジェンダーの人が直面するいじめについて書きます。
LGBTとは、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字であり、性的マイノリティの総称として使われることもあります。LGBT全体が、「性的におかしい」存在としていじめられることがあるのですが、ここではトランスジェンダーに対するいじめを詳しく見ていきます。

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トランスジェンダーとは

トランスジェンダーとは?

トランスジェンダーとは、「生まれた時に割り振られた性別」と、「自身の認識する性別」(性自認、性同一性)が異なる人たちのことです。

現代人は、乳児が生まれたときに「この子は女の子」「この子は男の子」と判定する文化の中で生きていますが、トランスジェンダーの人はそうして指定された性別では生きていけない人が多いです。そのため様々な仕方で、生きていく性別を変えていこうとします。

なお、「生まれた時に割り振られた性別」と「自身の認識する性別」が同じ人たち、あるいは生まれた時に指定された性別のまま生きていける人たちは、シスジェンダーと言われます。縮めて「シス」と表記することもあります。

トランスジェンダーだと気づくきっかけ 

自分がトランスジェンダーだと自覚するタイミングは人それぞれです。

特に自覚しやすいきっかけを、2つ紹介します。

1、幼少期に、周囲から扱われる性別が違うと気づく。

例えばトランス女性の場合、自分では「私は女の子」と思っているにも関わらず、「あなたは男の子でしょ」と扱われ続けることで、性別に違和感が生じることがあります。男の子向けの服装を着させられると、無理やり「異性装」させられている気分になる子どももいます。

2、第二次性徴期に、成長していく自分の身体が本来の自分とは違うと気づく。

思春期に身体的特徴が変わることで、性別の違和感に直面するトランスジェンダーの子どもも多いことが知られています。もちろん、シスジェンダーの子どものなかにも突然の生理や声変わりに戸惑うことはあるでしょうが、トランスジェンダーの子どもの場合は、身体そのものの変化だけでなく、「性別の扱われ方」に違和感が伴う場合が多いです。

学校では男女で服装やコミュニティがはっきり別れたり、異性愛規範(異性の人を好きになるはずという前提)があったりするため、トランスジェンダーの人はそんな「普通」や「当たり前」に馴染むことを難しく感じます。

もちろん、大人になってからトランスジェンダーにまつわる情報を得て、自分がその一員だと気づく人もいます。

なお、トランスジェンダーの人がジェンダークリニックなどで医師から診断を受けた場合、かつては「性同一性障害」、現在では「性別違和」や「性別不合」といった名称が用いられます。

トランス女性、トランス男性、ノンバイナリー

一言でトランスジェンダーといっても、その置かれている性別の状況は様々です。

トランスジェンダーの女性(トランス女性)とは、男性として生まれ自身を女性として認識しているトランスジェンダーのことです。

トランスジェンダーの男性(トランス男性)とは、女性として生まれ自身を男性として認識しているトランスジェンダーのことです。

また、男女いずれかだけに帰属意識を持つわけではなく、「自分の性別は男でも女でもない」「自分に性別はない」「自分は男でも女でもある」などと実感して生きていく人のことを、ノンバイナリーと言います。

ノンバイナリーのオススメ記事 ノンバイナリー研究会「【記事】ノンバイナリー差別を廃絶するために」https://nonbinaryken.studio.site/posts/no_nonbinary_discrimination

その人がどのような生活を送っているかは、性別をどれくらい移行しているかに寄ります。

例えば、「トランス女性」といっても、次のように様々な状況のトランス女性がいます。

  • 周囲からずっと「男性」扱いされている人
  • すっかり「女性」扱いされていて、トランスジェンダーだと誰にも知られていない人
  • 初対面の人からは「女性」扱いだが、職場では未だに「男性」社員として勤めている人
  • 身体的な治療をしていないが、ほとんどの場面で「女性」として生活している人
  • カミングアウトしている学校では「女性」扱いだが、それ以外では「性別不明」と判断される人

生きていく上で性別がどう扱われているかは、トランスジェンダーの中でもバラバラなのです。つまり、人によって直面する困難も異なります。

トランスジェンダーの人はどんな社会で生きている?

トランスジェンダーの人は「いじめ」にも遭いやすいです。その一因は、トランスジェンダーにまつわる情報が知られておらず、常にシスジェンダー前提で社会が作られているからでしょう。

トランスジェンダーの中には、自分の身体的特徴をホルモン注射や手術によって変える人もたくさんいます。しかし、「生まれつきの身体だけが正しいもの」という社会的な認識が強いと、トランスの人が自分らしく生きていこうとする際に妨げとなります。自分としては身体を変えたいのに、身体を変えることは悪いことだと言われている気がするからです。

逆に「トランスジェンダー」と聞くと、「手術はしたの?」とすぐプライベートな質問を受けることもよくあります。しかし、トランスジェンダーではない人たち(シスジェンダー)にはそうした失礼な質問をしないのに、トランスジェンダーの人たちに対しては身体のことを詮索していいという考えは、やめた方がいいです。

日常的に間違った性別で扱われ続けることは、辛いことです。トランスジェンダーの人は、学校に通えなくなって不登校になったり、職場でも男女どちらかのルールを強いられてメンタルヘルスが悪化したり、家族と険悪になったりすることが珍しくありません。現実にトランスジェンダーの人も生活しているわけですから、「トランスジェンダーの人は存在しないだろう」という前提はやめなければなりません。

トランスジェンダーのいじめの現状

トランスジェンダーのいじめの現状について、詳しく解説します。

いじめとは、「特に学校で、弱い立場の生徒を肉体的または精神的に痛めつけること」(広辞苑第5版)です。トランスジェンダーに対する差別や偏見は社会全体にありますが、ここでは教育現場に注目して、どんないじめがあるのか、なぜいじめが起こりやすいのか、見ていきましょう。

認定NPO法人ReBitが実施し、小学5〜6年生849名が回答した調査によると、(参考記事:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000021.000047512.html

  • LGBTQの68%がいじめを経験していました。
  • そのうち、不登校を経験したことがあるトランスジェンダーが29%いました。
  • さらに、自殺を考えたことがあるトランスジェンがーが58%と非常に高い数値でした。

岡山大学病院ジェンダークリニックの調査では、「性同一性障害」と診断した1150人のうち、(参考記事:https://www.okayama-u.ac.jp/user/mikiya/img/20110125_kyodotsushin.pdf

  • 自殺しようと考えた人が59%
  • 自傷や自殺未遂をしたことがある人が28%
  • 不登校になった人が29%いました。

トランスジェンダーの人が学校でいじめに遭ったり、不登校になったりするのは、残念ながら日本だけの話ではありません。

英国の慈善団体ストーンウォール(Stonewall)が2017年に公開した「学校調査報告(School Report)」によると、(参考:https://www.stonewall.org.uk/school-report-2017

  • トランスジェンダーの子どもの51%が、トランスジェンダーであることを理由に学校でいじめられたことがありました。
  • トランスの回答者の46%が、学校でトランスフォビック(トランスジェンダーに敵対的)な言葉づかいを「頻繁に」または「よく」耳にしています。
  • トランスの9%が、学校で「殺す」と脅されたことがありました。
  • トランスジェンダーの若者の5人に4人以上が自傷行為をしたことがありました。
  • トランスジェンダーの若者の5人に2人以上が自殺しようとしたことがありました。

いじめの形態とパターン

いじめの形態には様々なパターンが考えられます。

1. 言葉によるいじめ

  • オカマ、おとこおんな、ホモなど、同性愛者への侮辱と似た言葉を投げかける。
  • 「女の子らしくしなさい、女の子らしくない」「男の子らしくしなさい、男の子らしくない」など性別の規範を押しつける。本人にとっては自分の存在を否定されているように感じることもある。
  • 本人が呼ばれたくない名前で呼ぶ。
  • 本人がカミングアウトしているにも関わらず、間違った性別を前提として話しかける。ミスジェンダリングという差別行為です。

2. 強要するいじめ

  •  本人が実現不可能であろう要求をあえてする。
    例:トランスの男の子(FtM)に対して、「あなたが男だと言うなら、みんなの前で下半身を見せろ」と強要する。
  • 男女のルールを、トランスの子どもにも押し付ける。
    例:トランスの女の子(MtF)にも、シスの男の子と同じように、髪の毛を短く刈り上げるように指示する。

3.  性的ないじめ

  • 性的な嫌がらせやセクシャルハラスメント
    例:出生時に「男の子」として性別を割り振られたトランス女性やノンバイナリーに対して、パンツを下ろさせる。性器を見せるよう要求する。
  • 性的な行為への強要や脅迫。
    例:警察のように本来は市民を守る立場の人さえも、「守ってほしいのなら、セックスをしろ」とトランスジェンダーの人に要求する。

4. 暴力を振るういじめ

  • 体罰や暴力行為(たたく、ける、投げるなど)をする。
  • 本人が大切にしているものを盗んだり、破壊したりする。
    例:トランスの女の子が可愛らしいおもちゃを大事にしていると知っておきながら、第三者が無断で捨ててしまう。
  • トランスジェンダーだと公表している人に対して、殺害予告をしたり、実際に自宅などに押しかけて脅す。

5. 存在の否定

  •  「トランスジェンダーなんておかしい」「気持ち悪い」と言って、存在自体を認めない。または、価値の低い存在として扱う。
  • 「まさかトランスジェンダーじゃないよね?」「女のくせに、自分は男だと言うんじゃないよね?」などと最初からトランスである可能性を否定する。
  • 「女の子は大人になったら子どもを産んで母親になる」「男の子は父親になって家族を養う」など限られたライフプランしか提示しないことで、トランスの子どもは未来を描けなくなる。
  •   性別欄を不必要に設ける。「男・女」しかなく、ノンバイナリーは存在が想定されていない。

6. アウティング

アウティングとは、本人の同意なく、性的指向や性別の状況(トランスジェンダーだということ)を第三者に暴露してしまうことです。労働施策総合推進法(パワハラ防止法)では、職場でのアウティングもパワーハラスメントにあたりうる行為として扱われています。

  • トランスジェンダーのプライバシーを侵害する情報の流出。本人の同意なく、昔の写真や名前を暴露してしまう。
  • 学校や職場をトランスジェンダーゆえに休まなければならない際に、先生や事業主がその理由(例えば、通院や手術など)を第三者に伝えることで、トランスジェンダーだと暴露する。

7. ネットでのいじめ

  • ソーシャルメディア上での嫌がらせや誹謗中傷。トランスジェンダーに関するデマを拡散したり、トランスの当事者に嫌がらせのメッセージを送ったりする。

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トランスジェンダーへのいじめの原因と背景

トランスジェンダーへのいじめの原因として考えられることを解説していきます。

偏見や無知に基づく理解不足

まず、マスメディアや大人など、子どもからすれば信頼ある情報元だと思える人たちに正確な知識がありません。子どもも大人の影響を受けて、差別的な言動をしてしまうことがあります。

そもそもトランスジェンダーの人口は少なく、0.4%〜0.7%ほどだと言われています。トランスジェンダーではない人々によって、トランスジェンダーの情報が形作られているわけです。特にソーシャルメディアでは、人数の多いシスジェンダーの人が空想上で語るトランスジェンダー像の方が拡散されやすく、不正確な情報が目につきやすいため、注意が必要です。

トランスジェンダーの誤った情報には、次のような内容があります。

  • 「今日から女」と言えば女性として生活が許される、といった生活実態とはかけ離れたイメージで、トランスジェンダーの人を「わがままな人間」として報じる。
  • トランスジェンダーの人が手術した場面ばかりを強調することで、1人の人間としてではなく、モノとして扱う。性別適合手術をしたか否かというプライベートな情報を、真っ先に重視する。
  • トランス女性を「男らしさが嫌だったシス男性」、トランス男性を「女らしさが嫌だったシス女性」に違いない、と認識する。すでにトランスジェンダーの当事者が語ってきた話を聞けば、そうではないことがわかるはずです。
  • 「生きていく性別を変える」という日常生活全般にまつわる苦労を、せいぜいトイレや公衆浴場の話題に矮小化する。
  • トランスジェンダーの人は男女分けの厳しい教育現場から排除されやすいにも関わらず、そうした問題からは目を背けて、「トランスジェンダーはずるい」というメッセージを送る。

トランスジェンダーの人に対する差別や不寛容、否定的な態度や言動、嫌悪を「トランスフォビア」と言います。偏見や無知が先立つと、トランスフォビアを抱きやすいかと思います。しかし、トランスジェンダーの人は新しい存在ではなく、「トランスジェンダー」という言葉や概念が知られる前から、共に生きてきたはずです。トランスジェンダーの人たちを排除するのは、もうやめましょう。

学校や家庭環境の影響

教師や親自身が性の多様性やLGBTに関する教育を受けてこなかったため、子どもに上手く説明することができない現状があります。

2023年現在では、性の多様性やLGBTの記述が小学校の教科書に載ることもありますが、文部科学省が定める学習指導要領にはいまだに反映されていません。(参考記事:https://www.outjapan.co.jp/pride_japan/news/2023/03/33.html

周囲の大人に知識がないため、トランスジェンダーの子どもにとっては、家庭が安全な場所だと感じられないことも多いです。性別に違和感があると訴えると、親から「言うことを聞かない子ども」とみなされかねないため、親の前では我慢して自分を押し殺す子どももいます。

もちろん、トランスジェンダーの子どもが本当にトランスジェンダーであるかどうかは、実際のところすぐに分かることではありません。しかし同時に、シスジェンダーであることが正しい、とも言えないはずです。シスジェンダーであることが当たり前とされる日々の生活で、それでも「私はトランスジェンダーかもしれない」と言う子どもがいたら、まずは話を聞くことからはじめましょう。

オススメの本 勝又栄政ほか『親子は生きづらい “トランスジェンダー”をめぐる家族の物語』

トランスジェンダーのいじめに対する取り組み

学校や教育機関の取り組み

文部科学省は2015年に「性同一性障害に係る児童生徒に対するきめ細かな対応の実施等について」(https://www.mext.go.jp/b_menu/houdou/27/04/1357468.htm)をまとめたのち、教職員向けに「性同一性障害や性的指向・性自認に係る、 児童生徒に対するきめ細かな対応等の実施について」(https://www.mext.go.jp/content/20210215_mxt_sigakugy_1420538_00003_18.pdf)を公開しています。

なお、「性同一性障害」とはトランスジェンダーの中でも医師の診断を受けた患者を指すかつての名称ですから、本来は医療に頼るか否かを問わず、より広く「トランスジェンダー」の生徒や、そうかもしれない生徒に対応することが望ましいです。

「性同一性障害に係る児童生徒に対するきめ細かな対応の実施等について」では、次のような対応が挙げられています。

性同一性障害に係る児童生徒に対する学校における支援の事例

項目

学校における支援の事例

服装

  • 自認する性別の制服・衣服や、体操着の着用を認める。

髪型

  • 標準より長い髪型を一定の範囲で認める(戸籍上男性)。

更衣室

  • 保健室・多目的トイレ等の利用を認める。

トイレ

  • 職員トイレ・多目的トイレの利用を認める。

呼称の工夫

  • 校内文書(通知表を含む。)を児童生徒が希望する呼称で記す。
  • 自認する性別として名簿上扱う。

授業

  • 体育又は保健体育において別メニューを設定する。

水泳

  • 上半身が隠れる水着の着用を認める(戸籍上男性)。
  • 補習として別日に実施、又はレポート提出で代替する。

運動部の活動

  • 自認する性別に係る活動への参加を認める。

修学旅行等

  • 1人部屋の使用を認める。入浴時間をずらす。

前提として、トランスジェンダーの生徒だけに対応しようとするのではなく、「制服は必要なのか」「髪型の規定がなぜあるのか」など校則や慣習から見直すことも必要でしょう。

近年では、トランスジェンダーの存在が認知されてきたことで、すでに幼稚園や小学校から「自身の認識する性別」に合わせて通う子どもも増えてきました。

トランスジェンダーの生徒のなかでも、「これから性別を変えて学校に通おうとする子」なのか、「すでに自認する性別に合わせて生活を送っている子」なのかによって、対応は変わります。後者の場合、早くから親や先生にカミングアウトして、すでに生活上の性別を変えているということですから、勝手にアウティングしない(第三者に言いふらさない、個人情報を慎重に扱う)ことが重要になります。

 政府や行政機関の取り組み

2023年6月にLGBT理解増進法(性的指向及びジェンダーアイデンティティの多様性に関する国民の理解の増進に関する法律)が成立・施行されました。性的マイノリティ当事者や報道機関からすでに批判がある通り、最終的にはマジョリティに配慮を求めるような記載内容になってしまった、と解釈されています。本来は、性的マイノリティに限らず、包括的に差別を禁じる法律を作るべきでした。

政府の動きに合わせて、地方自治体が条例を作ることがあります。ごく一部の核家族を理想として、「女らしさ」や「男らしさ」を強調することは、同性愛者やトランスジェンダーにとって抑圧的な社会につながります。法律や条例がトランスジェンダーへの差別に加担する内容にならないよう、今後も注目しましょう。具体的には、議員の立候補者に意見を伝えたり、選挙権を持っている人は性教育や性の多様性を疎かにしない候補者に投票しにいくと良いでしょう。

 企業・職場の役割

学校の学習指導要領はトランスジェンダーに排他的なままですが、一部の民間企業が「性の多様性」を伝えようと、商品や情報を広めている状況があります。

他方、トランスジェンダーは数が少なく、金銭的に貧しい人が多いため、企業から「商品のターゲットにならない」と判断されて、顧客として重要視されにくいという側面もあります。第一、企業そのものが就活や就業でトランスジェンダーの人を差別することがあります。

職場におけるハラスメントは、学校でのいじめと地続きです。

実際に、認定NPO法人 虹色ダイバーシティによる「nijiVOICE2022報告書」(https://nijibridge.jp/wp-content/uploads/2023/03/nijiVOICE2022_report.pdf)では、以下の項目でトランスジェンダーの人の回答率の高さが確認できます。

学校・職場でのハラスメント経験(複数回答)p.60

  • 女らしさ・男らしさに関して、誰かが決めつけるような発言をしているのを見聞きした 95.7%
  • 性別を変更して生きることに関して、誰かがネガティブな発言をしているのを見聞きした 37.4%
  • 自分の性のあり方やパートナー関係について、からかわれたり、侮辱的な発言をされたりした 24.5%
  • 自分の性のあり方やパートナー関係について、他の人から第3者に暴露されたアウティングされた) 13.4%
  • 性的な目で見られたり、身体を触られたりした 22.4%

トランスジェンダーの人も生きやすい社会にしていくためには、差別禁止の規定(法律の制定や、学校・企業内でのルール作り)と、個々人への教育の機会を提供することが、欠かせません。

トランスジェンダーへのいじめが描かれている映画

トランスジェンダーの人が直面する困難や偏見やいじめが描写されている映画を紹介します。客観的にみると、何が問題なのかわかりやすいかと思います。

『リトル・ガール』(2020年、フランス)https://senlisfilms.jp/littlegirl/

『私はヴァレンティナ』(2020年、ブラジル)https://www.hark3.com/valentina/#

Girl ガール』(2018年、ベルギー)https://eiga.com/movie/89979/

『トランスジェンダーとハリウッド:過去、現在、そして』(2020年、アメリカ)https://www.netflix.com/jp/title/81284247

なお、『リトル・ガール』『私はヴァレンティナ』『Girl ガール』は全て、若いトランスの女の子の物語です。

まとめ トランスジェンダーへのいじめをなくすには?

トランスジェンダーの生徒には、さまざまな種類のいじめが起こりうることがわかりました。

原因として、トランスジェンダーにまつわる正確な情報が大人にも子どもにも少ないこと、シスジェンダー視点で学校が運営されていて最初からトランスジェンダーの生徒は想定外であること、性教育がされていないこと、差別禁止法がないこと、などが挙げられます。こうした課題と1つずつ向き合う必要があります。

無知や偏見から、「トランスジェンダーはわがままだ」「ずるい」「存在すべきではない」とトランスフォビアに繋がることもあります。実際にはトランスジェンダーの人を1人も知らないのに、ソーシャルメディアやマスメディアの情報から勝手にイメージを作り上げてしまうこともあるので、そんなときには本記事を思い出してほしいです。

トランスジェンダーの人も生きています。今の社会ではトランスジェンダーは集団として差別されやすいです。まずはそうした現状を把握することから始めていくのが良いでしょう。

お読みいただきありがとうございました。