みなさんは音楽をよく聴かれますか?
辛い時や悲しい時に寄り添ってくれる音楽があったり、楽しい時に頭の中でふと流れる音楽があったり、私たちの生活の様々な場面に音楽の存在がありますよね。
今回は、LGBTに関連した楽曲をジャンル問わずご紹介していこうと思います。

日本のLGBTに関する歌22曲

【傘村トータ】私の愛した君

こちらの方はボーカロイド楽曲を投稿している、いわゆる”ボカロP”という方です。
バラード曲を多く手掛けており、歌詞は「生きること」をテーマにしていると言います。
「私の愛した君」は、澄んだ声が特徴のボーカロイド・IAを使用した楽曲で、爽やかで優しいメロディーと、友達に恋をする切ない気持ちを描かれた歌詞が印象的な一曲です。

 

【たかやん/Takayan】LGBTQ, 性別なんてクソくらえ

たかやんさんは、共感性の高い歌詞で話題のラッパーです。
「LGBTQ」はタイトルからしてダイレクトですよね。
歌の中でも何度も「LGBTQ」と出てきたり、同性愛について「気にしなくていい」ということを力強く伝えてくれています。
「性別なんてクソくらえ」の方は、Youtubeのタイトルに「どれだけ馬鹿にされても愛し合う同性愛の曲」と書かれていて、MVも女の子同士のものになっています。
どちらも、ストレートな気持ちを歌った一曲です。

 

【湊 貴大(流星P) / トゥライ】magnet

トュライさんは歌い手としても活動されているボカロPの方です。
「magnet」は2009年に投稿された作品で、ボーカロイドの楽曲中でも「百合曲」として有名で、ご本人のセルフカバーも存在します。
少し大人っぽい色気を感じさせるメロディーと歌詞の歌に、色っぽい美しいイラストが印象的な作品です。
当時様々な歌い手さんがカバーしており、現在も多く残っていますので「ボカロの声が苦手」という方は、カバー楽曲で楽しむのもいいかもしれません。

【OSTER project 】one more kiss

OSTER projectさんは、様々なジャンルの楽曲を投稿するボカロPの方です。
「one more kiss」は、ハスキーボイスが特徴のボーカロイド・巡音ルカを使用した歌で、歌詞だけ聞くと異性間での恋愛模様としてもとれます。
しかし、MVに使われている画像がミクとルカの女性ボーカロイド2人であるところから、「百合曲」として上記の「magnet」同様に人気の楽曲で、途中に入るラップのかっこよさや、英語歌詞パートのかっこさでも人気があります。

【てにをは】ヴィラン

この方もボカロPとしてご活躍なさっている作曲家です。
和を感じさせる楽曲からロック、ポップまでを手掛けており、推理や妖怪、恋愛を題材にしたものが多くあります。
今回ご紹介した「ヴィラン」はとても有名な楽曲なので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。
こちらはトランスジェンダーを題材にした作品で、様々な歌い手さんがカバーしています。
自嘲するような歌詞と、つい踊り出したくなるようなかっこいいメロディーが魅力の一曲です。

【中村中】友達の詩

デビュー当時は性別を明らかにしていなかったという中村中さん。
多くの表現者や、舞台への詞・曲提供も行っていると言います。
「友達の詩」では、民謡のようにも感じさせる、のびやかに響く独特な歌声が、”友達でいい”と歌いながらもどこか納得しきれていない辛さを感じさせる一曲です。

【倉橋ヨコエ】友達のうた

中毒性の高い発狂ネガティブソングに定評があるシンガーソングライター、倉橋ヨコエさん。
「友達のうた」でもリズミカルで激しい曲調の中、自嘲するかのように”友達のままでいいのさ”と歌っています。
様々な見方のできる楽曲でもあり、その中毒性の高いリズムと歌唱がネガティブさも吹き飛ばしてしまう一曲です。

【HoneyWorks】醜い生き物

CHiCO withでも知られる、通称「ハニワ」。
主要メンバー3名、サポートメンバー11名からなるクリエイターユニットです。
「醜い生き物」はテレビアニメ「裏世界ピクニック」に使用されたもので、CHiCOさんが歌唱したものと、ボーカロイド・flowerを使用したものと2通り存在します。
MVでは、「乙女どもよ。」という楽曲にも登場するポニーテールの女の子に、ショートカットの女の子が惹かれていく様子が描かれています。
ショートカットの女の子のトゲのある心情を映したような、少し激しいドラムの音が印象的な一曲です。

【Aimer】あなたに出会わなければ〜夏雪冬花〜

アニメのオープニング曲やエンディング曲、そして「THE FIRST TAKE」でも有名な女性アーティストです。
最近だと「残響散歌」が有名ですよね。
「あなたに出会わなければ〜夏雪冬花〜」は、ただ聞いていると異性間の恋愛を歌ったものに聞こえますが、MVを見てみると女の子2人の恋愛模様が描かれています。
Aimerさんの少し寂しげな歌い方と声が、本質的には叶わない悲しい愛を歌っていると感じられる一曲です。

【Lady Gaga】Hair

奇抜なファッションとその人柄、発言で注目を集める歌姫・Lady Gaga。
自身もバイセクシュアルであることを明言しています。
そして「Hair」はいじめが原因で亡くなったゲイの男の子に向けて歌われたそうです。
“ただ自分でいたいだけ”、“あなたに愛してもらいたいの、私が誰であっても”と、その歌唱力で、自分らしくいられない人々の苦しみや自分らしくいたい願いを歌い上げた一曲です。

【MACKLEMORE & RYAN LEWIS】SAME LOVE feat. MARY LAMBERT

2014年に最優秀新人賞を受賞したラップユニットですが、現在は解散し、MACKLEMOREがソロ活動を行なっています。
こちらの楽曲は、非常にストレートな歌詞で歌われています。
”世の中のひどい扱いのせいで、本当の自分でいるくらいなら、死んだ方がマシなんて考えてる”と、本当の自分を曝け出す恐怖心に葛藤する気持ちを歌いながらも、”そろそろ声を上げようぜ”と背中を押し、勇気を与えてくれる一曲です。

【Sara Bareilles】Brave

アメリカビルボードPop100チャートで1位を獲得したこともある実力派のシンガーソングライターでピアニストのSara Bareilles。
“はっきり言って、私はあなたの勇敢な姿が見たい”と歌う「Brave」では、タイトルの通り勇気のない人の背中を押して、勇気を持たせてくれる力強い一曲です。

【Holland】Neverland

ゲイをカミングアウトしてデビューした男性アイドル、Holland。
同性愛に対して偏見が強いと言われることがしばしばある韓国では、勇気のいる行動だったことでしょう。
「Neverland」では、爽やかなMVとは対照に少し辛く悲しい気持ちが綴られています。
それでも、自身の愛を信じて愛する人と進もうという力強さも感じられ、ホランド自身のバックグラウンドがそこに合わさることで、この歌のメッセージ性を強めている一曲です。

【KingPrincess】1950

ハスキーボイスが特徴の若きアーティスト、KingPrincess。
多彩な楽器を操るKingPrincessは、「1950」について”自分の人生における報われない恋物語としてこの曲を描いた”と発言していると言います。
レスビアンであることをアミングアウトした上で、女性名詞を用いて女性への愛をストレートに歌い上げた一曲です。

【Sam Smith】Stay With Me

グラミー賞4冠に輝いたこともあるSam Smith。
「Stay With Me」では、透き通るような声で、切ない一夜限りの愛を歌っています。
また、この曲をリリースしたあと、自分自身がゲイであることをカミングアウトしました。
和田アキコさんがカバーしたことでも知られているこの楽曲が、愛にはいろいろな形があるんだと伝える一曲です。

【Madonna】Vogue

世界に衝撃を与えたであろう歌姫・Madonna。
今までにあった考え方を破壊し、新しいものに変えてゆく力をしめてくれる存在ではないかと思います。
「Vogue」では人種も性別も関係なく、誰でも特別な人間であり、美しさは偶然に見つかるものだと歌っています。
劣等感に駆られた心を解放するような、力強い一曲です。

【Carly Rae Jepsen】Feels Right “Pride Remix”

カナダのシンガーソングライターであるCarly Rae Jepsen。
2007年に、カナダのテレビ番組”カナディアンアイドル”で3位に輝いています。
カナダは様々な差別を禁止としており、この楽曲はカナダで行われたLGBTを応援するフェア、「プライド・トロント」にて披露されました。
軽快なリズムが特徴の原曲「Feels Right」をアレンジした、アップテンポな一曲です。

【Queen】Bohemian Rhapsody

イギリス・ロンドン出身のロックバンドQueen。
1970年代前半にデビューし、その後も時代によってスタイルを変化させ世界中で1億7000万枚〜2億枚の音楽作品を売り上げたと言われています。
実は、Queenのフレディー・マーキュリーはゲイだったと言われているのです。
彼の活躍する時代には、同性への愛情にあまり理解がありませんでしたが、そんな時代を強く生きたことが「Bohemian Rhapsody」からは見受けられます。
すこし悲しさを感じるメロディーに、優しい歌声が印象的な一曲です。

【back number】黄色

表現力の高い歌唱とすてきな楽曲の数々で有名なback numberは、2004年に結成された3人組のロックバンドです。
歌詞だけだと異性間の恋愛ソングに見えるのですが、MVでは友人に恋する女の子の様子が描かれています。
男の子と付き合っているらしい友人と、その友人への秘めた想いを綴った少し切なくも爽やかな一曲です。

【Hayley Kiyoko】Girls Like Girls

アメリカのシンガーソングライターにしてダンサー、女優ディレクターと多岐に活動するHayley Kiyokoさんは、同性愛をテーマにした楽曲で注目を集めています。
「Girls Like Girls」では、ダイレクトに「女の子が好きで何がおかしいの?」と歌っており、共感せずにはいられません。
ノリのいいメロディーと、共感性の高い歌詞に勇気付けられる一曲です。

【まふまふ】女の子になりたい

カンザキイオリさんの「命に嫌われている。」をテレビで披露したことで有名な、まふまふさん。
ネットを中心に活動しており、人が歌うのには難しい音域のボカロ楽曲をも歌いこなしてしまう男性シンガーです。
ご自身が作詞・作曲を手掛けた「女の子になりたい」では、男の子と思われる主人公の初めて、いわゆる”女の子のお洋服を着る”緊張や、大人になっても消えない自分の中の違和感、それらとの葛藤を描いています。
かわいくてポップな一曲です。

【MACO】Sweet Memory

MACOさんは北海道函館市出身のシンガーソングライター。
テイラー・スウィフト公認の日本語カバーで注目を集めました。
「Sweet Memory」は2人の女子高生の物語です。
加奈に想いを寄せる亜希は、その想いを隠して加奈の恋を応援するも、仲違いをしてしまいます。
恋愛だけではなく、友情でも仲違いのまま離れてしまうことはありますよね。
そんな、辛く切ない想いを綴った一曲です。

まとめ

いかがだったでしょう?有名な曲も多かったので、ご存知の方も多かったかもしれません。
恋をした時、現状に辛さを感じた時、寄り添ってくれる歌があることで、救われることもありますよね。
今回ご紹介した歌たちの中に、みなさんの支えになる曲があればと思います。