2022年11月より、東京都は性的マイノリティなどのカップルを対象とした「東京都パートナーシップ宣誓制度」を開始しました。本制度の開始により、今まで同性カップルは対象外とされてきた都営住宅や福祉住宅への入居申込が可能となりました。
多くの不動産会社がLGBTs当事者や同性カップルに配慮した対応が求められている一方、当事者の49.3%※が「LGBTsを含むセクシュアルマイノリティが住宅を借りたり買ったりするときに課題がある」ことを自身の経験や友人・知人・SNS・マスメディアを通じて把握していると回答しています。さまざまな課題を抱える中、特に賃貸を希望する同性カップルが入居を断られる現状が問題視されています。
そこで、IRISは不動産業界に携わる人々に向け、LGBTsの住宅課題と不動産業界の現状に向き合うイベントを開催。IRISの代表取締役・須藤 啓光と、LGBTsの課題解決に向けた取り組みを行うゲストの方々と一緒に、企業としてどのような対応を進めていくべきかをディスカッションしました。
※株式会社IRISによるインターネットモニター調査(2022年)
LGBTs当事者を取り巻く住宅課題と現状
須藤啓光(以下、須藤):まず、2022年11月より開始した東京都パートナーシップ宣誓制度についてお話しします。本制度は法律上の結婚とは異なり、法的な効力がありません。そのため、同性カップルはパートナーの財産を相続させることや、関係性の中にある両者が子供の親権を得ることはできません。
一方で、パートナーシップ宣誓制度により実務的な効力を得られるメリットもあります。利用できる制度を「都事業」と「民間事業」の2つに分けて説明します。都事業では、都営住宅や生活保護の世帯認定、里親の認定登録などが挙げられます。
民間事業では、携帯電話の家族割や生命保険の受取人がパートナーにも適用されたり、2023年1月からは、全期間固定金利型ローンの「フラット35」が、パートナーを収入合算者および融資物件共有者として追加することを可能としました。今まで、同性カップルがペアローンや収入合算を利用するためには、パートナーとの関係性を証明するための公正証書を利用することが多く、20〜30万円の費用と約1ヶ月半の期間を要します。婚姻届1枚でクリアできる問題が、同性カップルはさまざまな手続きが必要となるため、そのような手間を省くという側面からも、パートナーシップ宣誓制度は有効であると言えるでしょう。
この制度は2015年より、世田谷区と渋谷区から始まり、今では47都道府県のうち41県の自治体で利用可能です。東北では利用できない県が多いのですが、取り組みが広まるにつれ、導入される自治体が増えることを期待しています。
差別は「ない」と言い切れるのか
須藤:とはいえ、まだまだLGBTsにおける課題も存在します。IRISで実際に起きた出来事を4つの事例を交えてご紹介します。
事例①:個人の不用意な言動が会社全体の問題に
須藤:1つ目は、担当者の言動が会社全体の問題に発展した2019年の事例です。ゲイカップルが媒介業者立会いのもと、物件を内見した際、担当者から関係性を質問されました。ゲイカップルだということを伝えたところ、その担当者から「ゲイは内見できないので、帰っていただきたい」と言われたそうです。
私が管理会社に直接連絡をし状況を伝え、お2人も訴訟を起こすと強く抗議したところ、管理会社から正式な謝罪がありました。この発言が管理会社の考えなのか、担当者個人の考えなのか、確認すると担当者個人の意見であることがわかりました。
ここでは2つのBADポイントがあります。1つ目は、差別的な発言をしたこと。2つ目は、個人的な思想に基づく考えを発言したことです。つまり、差別的な言動を担当者がしてしまったが故に、会社の信用が大きく落ちてしまうリスクがあるということです。
事例②:悪意のない差別的言動
須藤:2つ目の事例は、受付業務で起こった知識不足による悪意のない差別的言動です。都内在住のトランスジェンダー女性、Fさんが、住まい探しの際に不動産会社の担当者にカミングアウトをしたところ、小馬鹿にされたような態度を取られ、趣味や嗜好を勝手に決めつけられ、提案されたという出来事が起こりました。
具体的にどのような発言をされたかというと、今の時代でも男性限定物件、女性限定物件といったものが存在し、そのことでFさんはカミングアウトをしたところ、半笑いで「オネエなんですね」と言われ、「男性なら1階でもセキュリティは気になりませんよね」と決めつけられてしまいました。カミングアウトするまでは女性として対応してもらっていたにも関わらず、突然対応が変わったということで、とても不安に感じたそうです。
そのことがきっかけで、Fさんは住まい探し自体を中断してしまいましたが、その後IRISに相談していただき、最終的に安心して暮らしていただける物件にご案内できました。
BADポイントとしては、知識不足による当事者を深く傷つける言動をしたという点です。あくまでも推測ですが、この発言をした担当者は、トランスジェンダー女性のことをテレビに出演するいわゆる「オネエタレント」と同じような扱いをし、笑い物にしてもよい存在として接していたのだと思います。また、女性の格好をしているが性自認は男性と思い込んでいる可能性が高いと認識している可能性が高いのではないかと思います。とはいえ、オネエタレントの方が悪いというわけではありません。その方たちも必死に生きていらっしゃっていると思うので、当時のメディアの扱いが響いているのだと思います。
事例③:賃貸住宅の契約書上の入居者関係性を「家族」と表記
須藤:これまではネガティブな事例を挙げましたが、パートナーシップ宣誓制度によりよい事例もあります。よい事例の1つとして、賃貸住宅の契約書上の入居者関係性を家族と表記してくれた対応です。
お子様含む3人で、賃貸物件にお申し込みをしてくださったご家族がいて、関係性を管理会社に説明したところ、申込書と契約書の続柄に家族という表記を認めていただきました。一般的に関係性を表明する場合は同性パートナーや家族という表現で記載することはあるのですが、契約書は管理会社の判断になるため、関係性を正しく理解し、その姿勢を示したという点では嬉しかった出来事です。
些細なことではありますが、関係性を認めてもらえるかどうかで、心理的安全性が担保されることにつながると感じています。
事例④:入居後の改名も契約者の名前の変更に対応
須藤:また4つ目の事例として、入居後に改名をした時にも契約者の名前の変更に対応してもらったということです。これは神奈川県在住のトランスジェンダー女性、Cさんの事例です。
Cさんは契約した当初はホルモン治療を開始したばかりだったとのことで、特にカミングアウトはせず男性として契約をしました。その後、治療が順調に進み、使用していた通称名への改名が裁判所から認められ、契約者名などが変わることから、管理会社に事情を説明したところ、名義変更に応じてもらったそうです。
世の中にはLGBTやダイバーシティインクルージョンという言葉が広まりつつあり、10年前と比べると理解は進んでいるはずなのですが、このような事例が出てくると適切な対応がなされないことも多くあります。私は「知っていること」と「できること」は違うと考えていて、ほとんどの方が当事者と交流がないと思い込んでいるんですね。そういった中で、言葉だけを知っていてもベストな接客は実践できないのかなと思います。
パネルディスカッション
司会:ここからはゲストをお迎えし、企業のダイバーシティに対する取り組みや未来についてお話します。ゲストは、世田谷区議会議員の上川あやさん、積水ハウス株式会社ダイバーシティ推進部の松岡優さん、株式会社LIFULL FRIENDLY DOOR事業責任者の龔軼群さん、株式会社IRIS代表取締役CEO、豊島区男女平等推進センター運営委員会委員の須藤啓光さんの4名です。
まず初めに、それぞれの企業がどのような課題に対して取り組みを行っているのか、お話しいただきたいです。
須藤:LGBTsフレンドリーな株式会社IRISでは、みなさんの暮らしの選択肢を増やしていくための取り組みを行っています。同性カップルは、ルームシェアという定義に当てはめられてしまうことが多いので、法律上、結婚したくてもできないカップルを男女間のカップルと同等に扱うためには何をすべきか、といったところを考えています。
龔軼群(以下、龔):ライフルホームズは、みなさんCMなどで一度は見たことがあるかと思いますが、その中でも住宅弱者と呼ばれる、LGBTQ当事者、外国籍の方、ひとり親、障害者などが抱える、住まいを平等に選べない問題を解決したいと思っています。
事業を立ち上げる中で、IRISの須藤さんと一緒にLGBTQフレンドリーな不動産会社を探せるサイトをつくっています。この事業を始めた当初は、「LGBTQフレンドリー」と謳っていても、本当にフレンドリーであるかという課題意識を持っていて、実際に知識を持つこととできることは違うと思っているんですね。なので、適切な接客ができているかなど、チェックリストをつくって不動産会社にオープンソースで渡しています。現在、100〜200の企業が使ってくれています。このような取り組みを通して、徐々に各不動産会社が性別欄をなくしたりなど、動きが見え始めています。
松岡優(以下、松岡):積水ハウスグループは、全従業員を対象としたヒューマンリレーション研修において、2014年からLGBTsをテーマに取り上げ、毎年啓発活動を行っております。実際にダイバーシティ推進部で研修を行うことで、自分事と化していくことが大事だと思うようになりました。
去年はお昼の時間を使って情報発信する「ランチケーション」という場を設けて「LGBTQ×住まい」「LGBTQ×親」のようなテーマを扱いました。実際に当事者の子供を持つ親御さんに来てもらい、子供が悩んでいたこと、カミングアウトできなかった期間の親子関係など話してもらうことで、身近にLGBTQが感じられたかなと思っています。
上川あや(以下、上川):東京都パートナーシップ宣誓制度は、東京都の条例、いわゆる立法措置によってできた制度です。2020年には東京五輪が開催され、オリンピックの理念では全ての差別に反対するといった文言が掲げられています。東京都の条例でいうと、同年には日本以外の出身の方々に対するヘイトスピーチを規制する条例が作られ、2022年に条例改正をし、パートナーシップ宣誓制度ができました。
制度が開始してから2022年末までの2ヶ月間で、407組ものカップルが利用しています。東京都の条例では、事業者に対して、パートナーシップ宣誓制度の協力に努める義務が定められています。とはいえ、罰則ではないという点が今後の課題かなと。
世田谷区には東京都の条例とは異なり、全国で初めて民族や国籍、LGBTQの差別を禁止する多様性尊重条例が成立し、民間事業者あるいは個人からの差別に対して、世田谷区が調査に入り、業者間の関係の調整を行う救済制度が設けられています。
須藤:私は今、豊島区で男女平等推進センター運営委員会委員として取り組みをしているのですが、東京都がパートナーシップ宣誓制度を導入したことで、各自治体がすでに出しているパートナーシップ宣誓制度とどのように連携していくかという議題が1つ上がりました。世田谷区も含め、東京都と連携が必要となる場合、どのようなプロセスを経ていくのでしょうか?
上川:同性カップルを地方政府として初めて認めたのは、世田谷区と隣の渋谷区でした。2015年以降、徐々に同性パートナーシップを認めるという考えが自治体にも広がり続け、世田谷区と渋谷区が連携の会議をつくり、メンバーを増やしました。これに対して東京都は、話は聞くものの議論には参加することはありませんでした。
しかし、2022年11月から東京都でもパートナーシップ宣誓制度を開始したため、自治体と東京との間で連携協定を個別に結ぶことで、基本的にそれぞれの自治体が住民向け、家族向けに行っているサービスで同性パートナーに提供している部分を東京都の証明書でも適用するように認めました。とはいえ、東京都の証明書では認めないという自治体もいまだに残っているのが現状です。
東京都パートナーシップ宣誓制度による不動産会社の営業
司会:ここからはパートナーシップ宣誓制度によって、不動産業界や各事業が今後どう変わっていくのかについてお話しいただきたいと思います。
龔:ライフルホームズとしての事業の影響は、正直まだまだかなと思っています。東京都の賃貸物件で2人入居可の物件は約7万2650件ある一方、ルームシェア可の物件は約9101件しかありません。8倍もの差が出てしまっているのは、つまり賃貸のオーナーや不動産会社からすると、2人入居可の物件では血縁関係や親族であることを重視する傾向があるということです。
それに対して、東京都パートナーシップ宣誓の証明書を出すことで、同性カップルも2人入居可の物件に入居できるようになれば、選択肢が広がるという期待があります。やはり民間の賃貸住宅が軸となるので、今後選択肢の狭さがどこまで広がるのかは期待しています。
須藤:龔さんのおっしゃる通りで、ルームシェア可の物件であれば、IRIS以外の不動産会社でも見つかりやすいのですが、2人入居可の物件は選択肢がそもそも少ないので、条件にマッチする物件が探しにくいんですよね。なので、いかにして広めるかという点はとても難しいのが現状です。
松岡:積水ハウスグループは、シャーメゾンという物件をお客様に提案しているのですが、物件のオーナー向けに、今後もLGBTQフレンドリーな会社としてお客様に対応していくというメッセージを出しています。なので、お客様の性別やセクシュアリティは問わず、保証会社が認める方で賃料を払っていける方であれば、どなたでも住んでいただけます。
東京都パートナーシップ宣誓制度が開始されたことによる影響でいうと、弊社の従業員に厚労省から研修動画が配布されました。改めてお客様にきちんと対応するという側面から、LGBTQに関する発信をできましたし、課題やニュースなどを目にする回数を増やすのも大事だなと思っています。
住宅領域における東京都パートナーシップ宣誓制度の重要性
司会:IRISとしても、事業はあまり大きな影響が見えていないと感じることがあるのですが、公的な家族関係を証明するようなパートナーシップ宣誓制度が住宅という領域において重要だと感じる点をお伺いしたいです。
龔:目的があって東京都パートナーシップ宣誓制度が導入されていると思うので、それが最大限活用されることは重要だと思います。不動産会社やオーナーが、制度が何のためにつくられたのかを理解し、婚姻関係にある夫婦と同様に対応していただくこと。それがゴールだと思うんですよ。
セクシュアリティやジェンダーで入居を拒むことって機会損失でしかないじゃないですか。離婚して退去されることの懸念もあるかもしれませんが、今日の日本では離婚率は35%なので、血縁や婚姻はそれほど影響しないのかなと。
松岡:龔さんがおっしゃった通り、家族や住まいが昔からの慣習や常識で成り立っていて、多くの人が両親と子供で住む場所だというイメージがあると思います。ですが、お母さんが2人で子供がいる家族もいますし、いろんな家族のあり方を知ってもらう後押しとして、東京都パートナーシップ宣誓制度が1つのきっかけになればいいなと思っています。
須藤:私たちの場合、結婚したくてもできないからこそ、何かしらの制度を使うことによって選択肢を広げていきたいと思っています。ですが、それを盾にして制度を利用していなければサービスを利用するのは難しいという事業者も増えてきたのも現状です。
今、東京都全体で制度を利用できるようになったからいいのですが、以前は住む場所によって制度が利用できない人もいたので、そのことを考えて引っ越したり、これから住む場所を決めたりするカップルもいました。
また、宣誓書が申込書を提出するタイミングで求められることもあるのですが、引っ越してから書類を用意するには時間がかかるため、間に合わないんですね。それでも、後日提出することを断られてしまうので、活用法は今後の課題のように感じます。
多様性が受容された社会を目指すために会社が果たすべき役割
司会:セクシュアリティやジェンダーによって何らかの差が生まれない、多様性が受容された社会を実現する上で、自社の事業の中で果たすべき役割や、今後展開していくべき事業があれば教えていただきたいです。
松本:弊社は、我が家を世界一幸せな場所にするというものを掲げています。属性に関わらず誰もが幸せな場所を提供していきたいと考えていて、その中の1つがLGBTQの取り組みです。私たちがその取り組みに関するリーディングカンパニーとなり、不動産業界に関わる人たちと一緒に業界を変えていき、最終的にはエリアに関わらず国を動かすきっかけになればいいなと思っています。
龔:LGBTQ当事者と不動産会社を繋げる上で、ポータルの影響力は大きいと感じています。例えば、今実際に立ち上げている事業なのですが、お客様の対応実績でLGBTQ当事者や外国籍の方の項目を検索し上位に表示させた場合、やはり不動産会社の対応が求められるんですね。実際に対応実績を積んでいけば、他の会社との差別化を図れますし、お客様のリピートにもつながると考えています。
今後は対応するためのノウハウが必要となると思うので、IRISさんや積水ハウスさん、ライフルホームズさんなどとコラボレーションして、制度を変えていきたいなと思っています。
上川:区政の立場から話すと、多くの市民の方は1人声をあげても行政は動かないと思っています。しかし、その思い込みは必ずしもそうではないと考えています。世田谷区では今92万人が暮らしていて、その数都内最大人口です。人口が多い都内最大の町でも、市民が手紙やメールを送ると、役所の営業日4日以内に必ず政府の公式見解として回答を返さなければならないのが、世田谷区役所のルールとしてあります。
こういった中で、やはり声を上げることは重要です。公式がきちんとした回答を送らなければ事件になることもありますし、同時にきちんと対応をするということに繋がります。世田谷区でパートナーシップ宣誓制度ができたのは、トランスジェンダーである私が議員として働きかけたからではなく、92万人の住む世田谷区の区役所に、同性カップルの方から要望が来たからなんです。なので、制度を変える方法があることを知り、活用することも重要だと思います。
同性婚はいつ法律で認められるか
司会:ここからはゲストのみなさんへ寄せられた質問を伺いたいと思います。同性婚に関して、10年後、20年後、どうなっていくか、みなさんの考えを聞かせてください。
須藤:私は10年以内には同性婚が実現してほしいと思いますし、実現すると思っています。IRISを立ち上げて今年で10年目となりますが、だいぶ変わりました。同性のパートナーと人生を過ごしているイメージも湧くようになりましたし、家を借りることもできるようになってきている。ライフイベントもどんどんどんどん増えてきているので、スピードは遅いものの前進はしています。
上川:希望を言えば、5年以内に同性婚が実現してほしいです。ただ、目指している先が同性婚だとすれば、初めから頂上にはいかない可能性もあると考えています。婚姻の平等を目指していたはずなのに、 たどり着いた先はパートナーシップ制度。そちらの方に誘導されるような司法判断が最近は目立つので、峠道をステップにして、この先どのように過ごしていくかが求められます。
自分の幸せを求めて、発言することを諦めず、続ける以上は前進するしかありません。議員を対象とした同性婚に関するアンケートでも、最近では自民党内でも賛成の方が増えているので、司法判断や行政の対応が変わる可能性は大いにあると思います。
松岡:G7の中で同性婚ができないのは日本だけと言われていますし、できるだけ早く同性婚を法律で認められたらいいなと思っています。たしかに声をあげる当事者の方は増えてきていると思うのですが、自分の権利を主張するような形になってしまうことから、本人がなかなか発信できない現状もあります。なので、ダイバーシティ推進部にいる1人として、社内では理解者であり自分ごと化して取り組んでいきたいと考えています。
龔:法律で同性婚を実現する方が早い気がしています。最近、D&I(ダイバーシティアンドインクルージョン)の文献を読むのですが、Z世代は当たり前のように認識しているんですね。そこの世代がメインボリュームになってきたら、世の中変わると思います。なので、遅くとも10年以内には同性婚が法律で認められるようになるのかなと。
オーナーもこれから世代交代していきますし、人々の価値観は変わっていきます。むしろ企業は人材戦略でZ世代の優秀な人材を刈り取らなければならないと思います。そこの魅力づけを会社ですることも大切なので、社会全体の流れを考えた時に、10年ではかなり変わると思います。
最後に
須藤:本日イベントに参加してくださったみなさん、登壇いただいた3名の方、ありがとうございました。IRISを立ち上げた10年前は、LGBTsフレンドリーな不動産会社はありませんでしたが、少しずつ前進しているように感じています。
今では、IRISの不動産仲介業者という立場で、いかに社会にインパクトを残せるかを考え行動し、未来について考えられるようなフェーズに移行してきていると思います。なので、みなさんも希望を持って人生を過ごしていただきたいなと思います。