どうもこんにちは。ゲイでノンセクシュアルでXジェンダー、そして広汎性発達障害を合わせ持つ、しょうへいです。

僕はLGBTsであることも発達障害を持っていることも受け入れていますし、それが自分のアイデンティティだと気に入っている部分もありますが、社会生活する上ではとても辛いことが度々起こってしまうのが現実です。

本記事では発達障害を持つLGBTsのリアルなところをお話していきます。

僕が持つ発達障害について先にお話しします!

僕が持つ発達障害は広汎性発達障害というものです。クリニックのホームページの情報によると広汎性発達障害というのは、

広汎性発達障害は、生まれつきの脳の微細な異常が原因と考えられている神経発達障害の一種です。コミュニケーション能力が弱く、独自のこだわりに強くとらわれるために、社会生活が困難になりやすい特徴を持ちます。以前は、自閉症やアスペルガー症候群と呼ばれていた障害がこれに含まれます。

と、されています。僕の場合はADHD(注意欠如・多動症)寄りの広汎性発達障害で、診断上は軽度とされています。普通に日常生活をしている上では、問題になることも他の人から発達障害を疑われることもありません。

広汎性発達障害の発覚のきっかけ

僕は中学卒業後に高校進学したものの、中学生のときに「男らしくない」と言われてイジメを受けていました。その為、進学は乗り気ではなかったのですが、両親が高校は行ってほしいとのことで進学をしました。その学校は元々男子校で男子の割合が高く、その為上手く馴染めずに退学をしました。

その後、アルバイトをメインに働き始めたのですが、アルバイト先では遅刻を連発してクビに。その後、ファッションモデル兼ライターとして、ネットショップのお店で正社員になるのですが……何だか上手くいきませんでした。

遅刻などはしていなかったのですが、上司からお願いされたことを上手く汲み取ることができなくて、頑張れば頑張るほど、悪い方向に進んでいくことになり……会社内での関係が悪くなっていきました。そんなとき、テレビで発達障害の特集が放送されており、観ていた上司に「病院に行ってみたら」と提案され、診断を受けにいったら発達障害であることが判明してしまいました。

ダブルマイノリティならではの厳しい現実、LGBTsに発達障害が合わさると、社会生活が途端に難しくなる

発達障害というのは、仕事をする上で本当に難しい障害だと思います。僕の場合ですが、仕事に対して情熱を燃やしていても、社内の空気が読めなかったり、上司からの指示を正しく受け取れなかったりしました。そして少しずつ、自分から退社しなければならない雰囲気となってしまいました。

そして僕はゲイであることを隠すのがどうしても難しいタイプだと自分では思います。元々Xジェンダーという性質がある為か、男性的に振る舞うことができないですし、ストレートの男性目線だと、僕と話していると女性と話しているような感覚になると言われたことがあります。中性的というのでしょうか。

仕事ができて一目置かれるような人気者だったら、ゲイであることが周りに認知されても上手くやっていけるのかもしれないのですが、僕の場合は仕事がとことんできないので、ゲイであることがバレるともう大変でした。従業員が多い会社だと、中にはゲイであることを思い切り弄ってくる人がいて、それだけでとても大きなストレスとなって心が病んでしまいました。

昇格なんてできない、だから自分で頑張るしかない

僕は基本的には会社という組織の中では疎まれる存在です。会社という仕事をする場所で、僕は人並みに仕事をすることができないからです。なので昇格なんて夢のまた夢ですし、思い描いている夢には中々手が届きそうにありません。

発達障害というハンデを持って生まれてきて、どうやったら自分らしく生きることができるのでしょうか。LGBTsであることを隠さずに素のままで生きることができるのでしょうか。僕の持っている手札は多分、他の人に比べたらとても少ないのでしょう。

僕は少しずつ会社に勤めるという選択をしなくなりました。そして個人として働くという選択肢を見つけました。その選択が正しいのかは分からないですが、わざわざ苦手な会社勤めをする必要は無かったのかなと思っています。

そしてこのような働き方、社会との付き合い方をするようになって初めて、自分が得られる報酬が上がり始めて、楽しいと思えることが増えてきました。今が一番楽しいと思えています。

LGBTsにも発達障害にも優しい社会になるように

LGBTsとして生まれ、そして発達障害を持って生まれ、僕はずっと生きづらい世の中だなと思っていました。そしてとても騒がしくて落ち着くことができない世の中だと思っていました。しかし最近は、LGBTsへの理解も進みつつあり、そして発達障害に対しても優しい会社が増えてきたと思います。

僕がこのように記事を書かせていただいているIRISもそうです。IRISはLGBTs当事者による会社で、関係者の中には発達障害を持っている方もいます。そしてそれぞれが強みを活かして働いていて、LGBTsの視点からも、発達障害を持っている視点から見てもとても関わりやすい会社だと思います。

今後もIRISのような多種多様でフレンドリーな会社が増えていってくれたらと思います。