第二次性徴期をむかえ、体や心が大きくに変わっていく中学生時代。
『やたらと同性のあの人のことが気になる』『まわりの友達はみんな気になる異性のことばかり話すけど、自分は異性に興味が持てない』
そんなふうに感じている中学生もいるかもしれません。
この記事では『自分はゲイかもしれない』と感じている中学生に向けて、
- ゲイや同性愛者についての解説
- ゲイの世界の楽しみ
- ゲイの彼氏の作り方
について解説します。
初めに |
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IRISでは、すべてのセクシュアリティやジェンダー、人種、国籍、民族、職業、家族構成の人々が自分らしく生きられる社会を実現したいという思いを込めて「LGBTs」と表現しています。 |
思春期に自分がゲイと気づくことは多い
ゲイの人はいつごろ自分はゲイだと気が付くのでしょう。ゲイの友人に尋ねると、中学生の時にゲイだと気づいたという人が多いようです。
僕も中学生の時、はっきりと「自分は男が好き」だと認識してパニックになりました。
同性愛者の割合は大体1クラスに3人くらいの割合
世の中に同性愛者はどのくらいいるのでしょうか。同性愛者の割合は、約13%と電通の調査で判明しています。これは左利きの人と同じくらいの割合です。30人くらいのクラスだと2,3人同性愛の人がいてもおかしくないことになります。
中学生の時には、家と学校の2つの世界しか持っていない人が大半だと思います。そうした限られた世界の中で、『この学校に同性愛者は自分だけなんじゃないか』『自分だけ男が好きになるなんておかしい』と思いつめてしまうかもしれません。
実際、僕も中学生時代には「自分一人だけゲイで異常だ」と悩んでしまい、とても辛い日々を過ごしました。しかし、確率としては同じ学校にも同性愛者はいるはずです。
少なくとも日本国内では、たくさんの同性愛者が暮らしているので心配しなくて大丈夫です。
ゲイって気持ち悪い?
日本ではまだ同性婚ができませんし、同性愛に関する教育も義務化されていないため、同性愛に無知な人がたくさんいます。
世間では異性愛者(ヘテロセクシュアル)の人の割合の人の方が圧倒的に多いため、「異性を愛するのが当たり前」という感覚を持っている人が多くいます。中には、ゲイを「気持ち悪い」という人もいます。
一方で、ゲイでも気にしないという人や、ゲイであることを受け入れてくれる人もたくさんいます。相手がゲイに対してどういう考えを持っているかわからないうちは、ゲイであることを打ち明けるのは控えたほうが良いかと思います。
一度伝えてしまったことをなかったことにはできませんし、相手がゲイに理解がない人だった場合、あなたがゲイであることを他の人たちに言いふらしてしまうかもしれません。
もし今、ゲイであることを辛いと感じているなら、大人になった時に待っている楽しみについて考えてみてください。大人になれば幅広い人間関係ができますし、ゲイならではの楽しみもいろいろとありますよ!
ゲイの世界にはゲイだけの楽しい世界が待っている
ゲイ同士で友達ができやすい
今はアプリやSNSで簡単にゲイの人と知り合うことができます。ゲイ同士の人が集まると、お互いの社会的地位や職業などにとらわれず、仲良くなりやすい風潮があるように感じます。
もちろんゲイというのは人の一面でしかないため、「ゲイだから必ず仲良くなる」なんていうことはないですが、同じゲイであるという共通点があることで、友達作りのきっかけになるのではないかと感じます。
ゲイ向けのイベント
ゲイだけが入れるゲイバー、ゲイだけが集まって、大音量の音楽の中で踊ったりお酒を飲んだりするゲイナイト、ゲイ専用のお見合いパーティーなどのイベントがあります。
プールを貸し切って開かれるゲイだけのプールパーティー、ビーチの一角を貸し切って行われるゲイだけのビーチパーティーといった季節を感じさせてくれるイベントも。
また、ゲイバー主催で旅行やバーベキュー、スキー、お花見に出かけるといったことも行われています。
ゲイ向けのサークル活動
ゲイ専用のサークル活動もたくさんあります。
テニス、バレー、アウトドア、ラグビー、コーラス、演奏、麻雀など種類は豊富。僕もゲイサークルに所属していますが、いろんな職種、年齢の人が集まっていてとても楽しいです。
普段生活しているだけでは知り合えなかった人と、たくさん知り合えるのが最大の魅力だと感じています。
中学生でもゲイの彼氏を作れる?
中学生がゲイの彼氏を作るのはかなり難しいと思います。
身近にゲイだとわかる人がいるとは限らないですし、もし好きになった相手に告白しても、相手がゲイではない、もしくはゲイに理解がない人だった場合にはアウティング(ゲイであることを本人に無断で他人に伝られてしまうこと)されてしまい、イジメられてしまうリスクがあります。
Twitter、TikTok、InstagramなどのSNSを使う
彼氏を作りたいという方は、SNSを使って彼氏を作る方法をオススメします。Twitter、TikTok、InstagramなどのSNSアプリは、規約では13歳以上であれば使用することができます。Twitterはゲイ同士のコミュニケーションの手段としてとても人気のあるSNSとなります。
13歳以上であれば使用することができるという理由から、中学生のTwitter利用者も珍しくはありません。ゲイの中学生も探せば見つけることができるでしょう。
ただしSNSには中学生だけでなく、いろいろなタイプの大人もいます。中には、いやらしい考えを持って話しかけてくるような大人もいるかもしれません。
また顔や氏名、学校などの個人情報を開示するとゲイバレしてしまう恐れがあります。利用する場合は慎重に行う必要があります。
掲示板を使う
LGBTsの中学生向けの掲示板というのも、検索をすれば見つけることができます。
掲示板は文字だけのやりとりになるため、匿名性が高いので、上記のSNSよりハードルは低いと思います。
SNSの項目でも書いたとおり、このような掲示板にもいやらしい考えを持った大人がいるかもしれないので、利用は慎重に行いたいです。
同級生のノンケを好きになってしまったけど告白するべき?
同級生のノンケに恋をしてしまう中学生は多いのではないでしょうか。ノンケの人に告白しても、受け入れてもらえる可能性は、正直なところ低いでしょう。
さらに告白が失敗した場合、あなたがゲイであることを言いふらされたりしてしまう恐れもあるので、慎重にいくべきだと思います。
将来、ゲイからノンケになることはあるのでしょうか?
同性愛や異性愛といった、セクシュアリティは常に変化する可能性があります。その為、ゲイからノンケに変化する可能性も0ではないでしょう。しかし、実際にゲイからノンケになったという方は見たことがありません。
反面、ノンケだった(だと思っていた)人が少しずつ男性に興味を持ち始めて、ゲイになったパターンは見聞きしたことがあります。それは30代や40代、50代でも起こりえることで、30代〜50代でゲイに目覚めた方を、「遅咲きのゲイ」と言ったりします。
まとめ
中学生のときに、自分はゲイだと気づく人は多いです。「なんで自分だけゲイなんだろう」と悩んでしまう人もいるかもしれませんが、世の中にはゲイが何人もいます。
もし今ゲイであることが辛くて悩んでいるという人も、ゲイならではの楽しい世界もあるので決して悲観しないでください。
僕は中学生の時に、「死んでしまった方が楽なんじゃないか」と考えたこともありました。しかし大人になった今、生きていてよかったと感じることもたくさんあります。
そして日本でもLGBTsという言葉が広まり、同性パートナーシップという制度も急速に広まってきています。大学に通う人は、今では多くの大学にLGBTsサークルがあります。ゲイが生きやすい社会に少しずつ変わってきていることは間違いありません。
ゲイならではの楽しみもきっとあるので、悩み過ぎずにいきましょう。