どうもこんにちは。LGBTs当事者によるLGBTsフレンドリーな不動産会社IRISのケンゴです。

僕は元アセクシュアルです。現在は、セクシュアリティが少し変化して、アセクシュアルと言うよりもアセクシュアルのカテゴリーの中に分類されるデミセクシュアル+デミロマンティックのゲイに変化しました。

この間、アセクシュアル当事者と元アセクシュアルで話していたときに「アセクシュアルと性嫌悪を混同してしまっている人がめちゃくちゃいるよね」という話になりました。

本当にその通りで、僕も話を聞いていると「それ……アセクシュアルじゃなくて性嫌悪じゃない……?」と思う場面が非常に多くあります。

本記事では、アセクシュアル当事者が、アセクシュアルの感覚と性嫌悪との違いを詳しく解説していきます。LGBTお部屋探し

アセクシュアルと性嫌悪の定義

アセクシュアル(無性愛)とは、他者に対して性的に惹かれることがない、または、性的な行為への関心や欲求が少ない、存在しないセクシュアリティのことです。

対して、性嫌悪とは、性行為、あるいは、性的な事柄そのものに対して嫌悪感を抱くことです。性嫌悪によって、性的伴侶との状態が困難になることを性嫌悪症と言い、精神障害の一種として定義されています。

簡単にまとめると、アセクシュアルは他人との性行為に関心や欲求が少ない、つまり興味が薄いだけで、嫌悪感があるわけではないということです。逆に、性嫌悪は嫌悪感があるから、性嫌悪なわけです。

他人との性行為を考えた時に、気持ち悪いとか、苦痛といったネガティヴな感情が湧き出てくる場合には、アセクシュアルというよりも、性嫌悪の可能性を考えた方が良いかもしれません。

アセクシュアルが感じる他人との性行為の感覚

性行為に対してネガティヴな気持ちを抱くから他人と性行為をしたくない=アセクシュアルなんだと思っていた方、多いのではないでしょうか。それは違います。アセクシュアルは、そもそも他人と性行為をしたいという感覚そのものが欠落しているか、非常に薄いのです。

よく男性が浮気する心理(男性の性欲)が食事で例えられます。1つのものを食べ続けると飽きてしまうから、別のものを食べたくなるというものですね。同様に、アセクシュアルの感覚を食事で例えると、好きでも嫌いでもない食べ物をわざわざ食べるかといった感覚に似ています。

好きでも嫌いでもない食べ物、わざわざ食べにいかないですし、食べたいな〜って思うことも基本的に無いですよね。そして、どんな材料で作られているのか、発祥はどこなのかとか、気にならないですよね。でも、好きでも嫌いでもないから、食べなきゃいけない場面が来たら食べることは一応できる。アセクシュアルが感じる他人との性行為もこんな感覚です。

他人との性行為に興味がなく、好きでも嫌いでもないから、別に体の関係を持ちたいとも思わない。でも、恋人ができたりして、そういう場面が必要になれば、気は乗らないけど、関係を持つことはできる。それが、アセクシュアルの感覚です。他人との性行為に対して嫌悪感はありません。LGBTお部屋探し

自分がアセクシュアルなのか性嫌悪なのか分からない場合どうしたら良いか?

アセクシュアルなのか、性嫌悪なのか分からない場合の判断方法は非常に簡単です。他人との性行為を思い浮かべたときに嫌悪感を感じるか、感じないかです。アセクシュアルは、他人との性行為に興味がないので、他人との性行為を想像しても嫌悪感までは感じません。感じたとしても「面倒臭いな」とか、「疲れるからやりたくないな」とか、そういった気持ちになります。

対して性嫌悪の場合は、他人との性行為に嫌悪感を感じるものなので気持ち悪さを感じたり、恐怖感が出たり、非常にネガティヴな感情が湧き立ちます。また、シンプルに体の関係が嫌いなど、体の関係そのものに拒否反応が出ます。アセクシュアルは、拒否反応までは出ません。

また、セクシュアリティ診断ツールの『anone,』などを使うのも手かと思います。あくまで参考程度ですが、複雑なセクシュアリティの組み合わせを持つ僕のセクシュアリティでも、かなり正確に診断されるので、精度はかなり良いと思われます。

自分、アセクシュアルなのかなと疑問に感じている方は、使ってみてください。登録は必要ですが、無料で診断が可能です。

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アセクシュアルの人たちって性欲がないの?

自分がアセクシュアルだと話すと、性欲そのものがないと思われてしまうことがあります。違います。アセクシュアルも性欲はあります。しかし、性欲が他人に向かないのがアセクシュアルなのです。

性欲そのものはあるので、何かしらの方法で自分で処理することもあるでしょう。それなら、他人と体の関係持ちたいってことなのではと感じる方もいるかもしれませんが、そういうわけではないんですよね。

例えば、僕はゲイなので稀にですが男性同士の動画を見たりするのですが、それはそれで、リアルで男性と体の関係を持ちたいかというと、それに対しては気が乗らないのです。そもそも、他人に対して性的欲求を感じないので、相手がどんなに外見的に優れている人でも、リアルではタイプと感じないんですよね。

可愛いとか、カッコ良いという気持ちは感じるのですが、性的に関わりを持ちたいとまでは不思議と思わないのです。逆にアセクシュアルの視点からすると、可愛い、カッコ良いが何故、体の関係持ちたいに繋がるのか分かりません。

【まとめ】当事者が超分かりやすく解説するアセクシュアルと性嫌悪の違い

本記事では、アセクシュアルと性嫌悪の違いについて解説しました。アセクシュアルは、他人との性行為に興味がない、または薄いというのが特徴で嫌悪感があるものではありません。性嫌悪は、その名の通り、他人との性行為に嫌悪感があります。

自分がアセクシュアルなのか、性嫌悪なのか疑問に思った場合には、他人との性行為に嫌悪感を感じるか考えてみてください。アセクシュアルの場合は、嫌悪感までは感じません。

以上、本記事を最後まで読んでくださりありがとうございました。

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