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しょうへい

【経験談】男の体に女性ホルモンを投与した僕の心と体の変化【Xジェンダー】

どうもこんにちは!ゲイでXジェンダーでノンセクシュアルのしょうへいです。最近自分のセクシュアリティって何なんだろうか?と思ってきてしまいました…。

さて、僕は18歳くらいの頃に、自分で女性ホルモンを入手して、自己責任の上ホルモン投与を行っていました。それは22歳くらいの頃まで続けていたのですが、今でも当時の事を思い出すと、気持ちが良かったような落ち着く感覚があったなと思います。

本記事では男の体でXジェンダーに生まれた僕が、女性ホルモン投与を行って起きた心の体の変化を体験談形式でお話していきます。

当時の僕は自分が何になりたいのか分からなかったけど、男であることが辛かった

今ではXジェンダーという中性や無性といった概念がありますが、当時はそのような概念は聞いたことがありませんでした。その為、どのような身体の状態であれ、心の状態であれ、誰もが男か女として生きていくのが当たり前だと思っていました。

幼い頃の僕は男性として生を受けたのですが、自分が男という自覚は一切なくて「男らしくしなさい」「男の子なんだから泣かない」「男の子なんだから強くなりなさい」と言われる度に「別に男に生まれたかったわけじゃないのに…!」と強い拒否感を感じて生きていました。そして、何となく女の子に間違われると嬉しさを感じてしまう自分がいたのです。

思春期前であれば正直、男子も女子もそれほど大きな差はないと思うのですが…思春期に入ってくると、男女それぞれ男性的な身体的特徴や女性的な身体的特徴が強く現れ始めます。僕も例外ではなくて、身長が伸びて毛深くなり始めて、男性的な体へと変わっていきました。

幸い声変わりも周りが分かるほどはなく、骨格も男性的なゴツゴツした感じではなくて中性的な範囲に収まりました。

でも身長が高くなったことで、女の子に間違われることはなくなりましたし、仕方なく入学した高校が元男子校で男子への校則が厳しくて短髪しか許されていませんでしたし…男であることがこのときには凄くイヤでイヤで仕方がありませんでした。

そして元男子校になんて通い続けることなんてできるわけがなく、高校を中退して自分を取り戻すように髪を伸ばして女の子になりたいわけではないけど、女の子のようになりたいと強く思うようになったのです。

たった1粒の薬を飲むのに2時間かけた

僕が飲むことにした薬はプレマリンという薬で、今はどうか分かりませんが当時はホルモン療法でメジャーなお薬でした。確か薬の色は怪しげな小豆色で、たった1粒飲むのに2時間くらいかけた記憶があります。なんでそんなに時間がかかったのかというと、単純に凄く怖かったからです。手が尋常じゃなく震えていました。

男性が思春期に声変わりして男性的な声になったり、骨格が男性的になって生涯そのままのように、ホルモン剤が体に与える影響というのは死ぬまで残り続けることがほとんどです。僕は女の子になりたいというわけではないのに、この薬を飲んで本当に後悔しないか不安で怖くて仕方がありませんでした。

2時間悩んで口に含んだプレマリンは舌の上で錠剤が溶けて、砂糖菓子のような甘い味がしました。口に含んでからもいろんな気持ちでいっぱいで心臓は目眩がするほど激しく脈打っていました。そして口いっぱいに水を含み、覚悟と一緒に薬をぐっと飲み込んだのを覚えています。

変化があったのは3日目の朝くらいから

僕の部屋は2階にあって、家を出るには階段を降りる必要があります。生まれ育った家なので、階段の上り下りなんて慣れたもので、降りるときはもう目にも止まらぬ早さで爆速です。そんなある日、その日も爆速で階段を駆け下りたら胸がチクチクするような感覚がありました。

「ふぇ!?」と思い自分の左胸を触ってみるとと何やら乳首の奥辺りにコリコリとしたしこりのようなものができていることに気づいたのです。そして服が擦れるくらいならチクチク痛痒い程度ですが、しこりをつついてみるとズキーンとするような芯の鋭い痛みがありました。何かを胸にぶつけてしまったら痛すぎて動けなくなるようなレベルです。

そして4日目の朝くらいからは肌の質感が変わってきたことに気づきました。いつも通りに朝、顔を洗って自分の顔を鏡でみたら凄く肌が白くなっていて、画像加工をしたように肌が滑らかになっていることに気がついたのです。

「でも…顔を洗ったばかりだし気のせいかな?」と思ったりもしたのですが、その日のうちに母親からも「なんか肌綺麗になった…?」と言われたので、気のせいではなかったようです。

1週間後背中のニキビが大量発生する

1週間くらいすると胸のしこりの痛みは落ち着いてきて、違和感もなくなってきました。このくらいから胸が膨らみ始めるという話を事前に調べて知っていたのですが、僕は胸は膨らみませんでした。僕は女の子になりたいわけではなかったので胸が膨らまなくてとっても安心しました。

そして顔などの肌はとても綺麗な感じに変わったのですが、背中はニキビが大量発生。当時の僕は車の免許取得の為に長野の方へ合宿にいっていたのですが、部屋にあった縦長の鏡で自分の背中を見てとてもビックリしました。

あと気のせいかもしれないですが、僕の髪の毛はとても剛毛といった感じでしたが、女性ホルモンの投与を初めてからは剛毛というよりは柔らかい感じの質感に変わったような感じがします。そして、ビックリするかもしれないですが…女性ホルモンを始めて大きな変化はここまでで終わりました。

1年後には女性と間違われることがほとんどの状態に

大きな変化は女性ホルモンを初めて少しの期間で終わってしまいましたが、少しずつ小さな変化はあったみたいで、1年後には女性に間違われることが多い状態まで変わっていました。何が大きく変わったのかは分からないですが…多分、肌の感じと合わせて皮下脂肪の付き方が女性的なソフトな感じに変わっていたんだと思います。

それから仕事のストレスで髪を切りまくって短髪になってしまったのですが、当時坊主の女性アーティストのICONIQさんが話題で、その人に似ていると散々言われました。短髪にしても女性的に見られていたので、大分顔つきは女性的な感じになっていたんだと思います。

このときから僕は髪を伸ばすことをやめて中性的なファッションをすることもやめて、男性的なイカツイ系のファッションをするようになりました。女性っぽい感じではない男性っぽい感じのB系ファッションやストリート系のファッションをするようになったのです。身長も178cmもあって男性的な格好をしていたので、もう女性に見られることはないかと思っていましたが、それでも女性に間違われることはたまにありました。

特に新宿二丁目のゲイバーに行って友達と遊んでいると「もしかしてFtMの方ですか?」と言われました。ちなみに女性ホルモンをやめて10年近く経つ今でも、たまに言われることがあります。

女性ホルモンの投与を始めて僕のメンタルはとても安定したものになった

女性ホルモンの投与で変化したのはメンタル面も大きかったです。僕は男性として扱われることがイヤで、男性の体なのも違う服を無理矢理着させられているようでイヤだったのですが、女性ホルモンの投与を始めてからはそういった違和感はなくなっていきました。荒れ狂った海が穏やかな海になるような心の落ち着き方をしたのです。

僕は元々女性になりたいというわけではなかったので、女性ホルモンを投与することで男性としても女性としても不完全になって初めてメンタルと心が一致したような感覚がありました。そして18歳から22歳くらいの頃まで女性ホルモンを続けて、これだけの期間女性ホルモンを投与していれば男性の体としてはぶっ壊れているんじゃないかと思い、安心して女性ホルモンを止めることができました。

今でも女性ホルモンの投与期間のことを考えると、あのときが一番自分らしかったかなと思います。本来女性ホルモン(プレマリン)は安定剤ではないですが、僕にとっては最高の安定剤でした。プレマリンを飲むことで自分の体が男でも女でもない体になっていることが凄く気持ち良かったです。

そして女性ホルモンをやめて8年

女性ホルモンを止めて8年経った今、僕は外見的には普通の男です。女性ホルモンを止めてそのままでいれば中性的な感じでいられたのかもしれないですが、筋トレにハマってしまってそれなりに筋肉がついたので、男性的な体つきになってきてしまいました。鏡で自分を見ると男性的な体が嬉しい自分と、受け入れられない自分の2人がいていつもモヤモヤとした葛藤があります。自分の気持ち次第で外見の性別を入れ替えるような超能力があれば良いんですけどね。

今になって良かったなと思うことは胸が膨らまなかったことです。何度も言いますが僕は別に女性になりたかったわけではないので胸が膨らんでいたら受け入れることができなかったかもしれません。また膨らんだ胸は女性ホルモンを止めれば元に戻るようなものではなくて基本的には外科的な手術が必要になります。なので胸が膨らんで困る人は安易に女性ホルモンの投与はしない方が良いと思います。

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◎この記事を書いた人・・・しょうへい
1990年8月生まれのXジェンダーのノンセクゲイ。ハンバーグとオムライスが好き。元Webデザイナー兼ライターの経験を活かしブログ記事を執筆しています。

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