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インターセックスとは?現在までの経緯、名称やセクシュアリティについて知ろう

この記事を読んでくださいっているみなさんは、インターセックスについてご存知でしょうか。興味がありながらも、詳しくは知らないという人もこの記事を開いてくださっているかもしれません。

インターセックスとは、その人が持つ身体的性が、典型的な男性、女性に当てはまらない状態のことを言います。男性、女性の中間的な身体的性を持つ人もいれば、両方の特徴を持つ人もいます。また、一言でインターセックスといっても、詳しく種類別に分類すると60種類ほどに分けることができるほど、多様な性の状態のことを表しています。

さらに、医学的には日本語で性分化疾患といい、現在は英語表記の頭文字を取ったDSDとするのが一般的です。

今回はこのインターセックスについて、これまでどのような認識を持たれていたのか、インターセックスはセクシュアル・マイノリティに当てはまるのかどうかについて説明します。また、インターセックスの特徴を持つキャラクターが登場する作品などもありますので、合わせて紹介したいと思います。

インターセックスについて知ろう

インターセックスの正式名称はDSD(Disorders of Development または Difference of development)です。男性、女性の中間的な性といった捉え方よりは、「身体の性のさまざまな発達」を表す言葉です。

身体的性の観点から、典型的な男性、女性の特徴とは一致しない部分を持つ人がDSDと診断されることがあります。胎内で性別が分化する際に何らかの異常が生じたことによって起きるものです。日本では新生児の2000人程度に1人の割合でDSDの人がいるとされています。年間にすると600人弱だそうです。

また、セクシュアリティを語る上で重要な要素が身体的性のほかにも、性自認、性的指向、性表現がありますが、インターセックスについては身体的性(客観的に判断できる性の状態)のみ関連しています。

ただし、種類に分けると60種類ほどあるとお伝えしたとおり、DSDに起因する要素もさまざまです。内分泌異常による場合や、性腺異常、性器異常によるもの、また染色体異常による場合もあります。

身体的性の観点から、生まれた時点で客観的に非典型だと判断されることもあれば、成長期の時期の遅れや、成人して不妊治療を開始するなどの場面でDSDが判明することもあり、症状の表れ方やその特徴は実に多種多様です。つまり、ほとんどDSDの症状を実感することなく成長する人も一定数います。

かつては「半陰陽」と呼ばれたことも

現在では、DSDという正式名称が浸透しつつあり、インターセックスへの認知も高まっていますが、これまでの経緯を振り返ると、さまざまな呼ばれ方がありました。

日本では「半陰陽」(性的、生殖機能的に半分が男性、半分が女性であることの言い方)、「両性具有者」(男女両方の性を兼ねている人という意味)などの名称が使われていた時期がありました。ほかにも、ギリシャ神話がもとになっているハーマフロダイトやアンドロジナスなどの呼び方もありました。

アンドロジナスは、性の差異を超えて自由に行動しようとする考え方のことで、ファッションなどの用語としても使用されることがありますが、いずれも差別的な意味を含んでいるという背景から、現在では使用されない呼び方です。

また、インターセックスという言葉も、日本語に直訳すると「間性」という意味になり、DSDが持つ「性のさまざまな発達、さまざまな状態」という意味には適していないとする考え方が広まりつつあります。現在は医学的な正式名称である性分化疾患やDSDを使用するのが一般的です。

DSDの症状は、健康に問題があるのか

DSDに起因する要素はいくつかあるとお伝えしましたが、基本的に性器異常については健康異常につながるものではないと考えられています。ただ、内分泌異常や性腺異常、染色体異常などが原因となってDSDを発症している場合もあり、生殖機能不全のほか、治療が必要な場合もあります。

薬物療法のほかに、男性、女性両方の身体的特徴を持っている場合には性別適合のため、どちらかの性的特徴を除去する手術を行うこともあります。

手術を行うかどうかについては、個人の身体の状態によりますが、子どもの頃に本人の同意なく手術が行われる場合もあり、成長の過程を見越して早めに手術をするべきだとする意見と、本人の意思尊重や、健康面の観点から手術を急ぐ必要はないとする意見などで対立することが多々あります。一概にどちらが良いと決めることはできませんが、DSDを知るうえで、こうした議論や問題が度々上がっていることもぜひ知っておいてください。

DSDはセクシュアル・マイノリティなのか

DSDというと結びつけるのは難しいかもしれませんが、セクシュアル・マイノリティを示す「LGBTQIA」の言葉のなかの”I”はインターセックスのことです。では、インターセックスはセクシュアル・マイノリティの1つだと考えて良いのでしょうか。

この点についてもさまざまな議論があり、セクシュアル・マイノリティの1つではないとする人も多いです。なぜならば、DSDはあくまで身体的、あるいは染色体など医学的な観点で非典型の特徴を持つ疾患のことを表しているからです。インターセックスの人たちが、男女で語られる二元論的な性を超えて多様な理解を求めていたり、それによって中性、中間的な性を持っているわけではありません。

もちろん、DSDの人が、LGBTsである可能性はありますが、DSDそれ自体がセクシュアル・マイノリティだと決めつけてしまうことは違った認識や理解を生む可能性も含んでいると考えられています。

気軽に触れたいインターセックスを扱った作品

ここまでインターセックスについてお伝えしてきましたが、種類も多く、状況も人それぞれだと知ると複雑で難しく感じる人もいるかもしれません。インターセックスに関連した作品もありますので、ここでご紹介します。

2018年に公開された映画『性別が、ない! インターセックス漫画家のクィアな日々』があります。30歳まで女性として暮らし、染色体検査でインターセックスが判明した新井祥さんというエッセイ漫画家を追ったドキュメンタリー映画です。知識を得るだけではわからなかった、よりリアルな部分が垣間見られるのではないでしょうか。

さらに、篠原健太さんの漫画『彼方のアストラ』にはインターセックスのキャラクターが登場します。SFミステリー作品で特殊な設定やストーリー展開が多く、インターセックスに注目した作品というわけではありませんが、1つのきっかけとして読むのも面白いかもしれません。

インターセックスやDSDについて、少しでも知識を深めていただけたら幸いです。

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◎この記事を書いた人・・・藤枝あおい
ほそぼそとライターとして活動中です。休日は1日中家で寝ていたい派。引っ越しの予定はないものの、ぐっすり眠れそうな物件情報と間取りは頻繁にチェックしています!

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