※IRISでは、LGBTとその他のマイノリティも含むと言う意味合いで、LGBTs という言葉を使用していますが、本記事では分かりやすさを重視する為にLGBTで統一しています。

「LGBTの方々を支援したいけれど、何ができるのか分からない…」「LGBT当事者ではない自分は役に立てることはあるのかな?」

そんな疑問を抱えている方に知ってもらいたいのが「LGBTフレンドリー」「アライ」という用語です。「LGBTフレンドリー」「アライ」は、LGBTの方々を応援する上で非常に重要な役割を担っています。

本記事では、「LGBTフレンドリー」「アライ」について、それぞれの意味と役割・どのようにしたら「LGBTフレンドリー」「アライ」になれるのか、などを詳しく解説していきます。

ぜひ参考にして、ご自身の活動に役立ててもらえたら嬉しいです。

「LGBTフレンドリー」とは?

「LGBTフレンドリー」とは、セクシュアルマイノリティの人に偏見なくフレンドリーに接する姿勢を表します。

主に、LGBTに対する前向きな取り組みや活動を行っている団体や、組織や企業に使われている用語です。

「LGBTフレンドリー」であると掲げることで、セクシュアルマイノリティの方々に差別・不当な扱いをしないと示すことができます。

「LGBTフレンドリー」の役割

「LGBTフレンドリー」の役割は、LGBTの方々でも安心して過ごせるような環境を作ることです。

悲しい話ですが、LGBTの方々はまだまだ社会から不利益を被ったり、差別を受けてしまったりすることも多いのは事実としてあります。

また、自分がLGBTであることで、社会から不当な扱いを受けるのではないかと不安を抱えている方もいるのが現状です。

そんな状況を変え、LGBTでも不安や不都合なく過ごせるように取り組みを行っていくことが「LGBTフレンドリー」の役割です。

具体的な取組みは次の見出しで解説していきます。

「LGBTフレンドリー」企業が取り入れていること

「LGBTフレンドリー」な団体や組織や企業が取り入れていることは様々です。

まず、LGBTであることを理由に差別をしないと規定する「差別禁止規定」が取り決められている企業が多くあります。

そして、LGBTな方々を対象とした福利厚生が充実している企業も多いです。

具体的な福利厚生としては、同性パートナーと子どもに対する家族手当・同性パートナーへの社宅制度・性別適合手術休暇などが当てはまります。

特に性別適合手術は、トランスジェンダー(体の性別と心の性別が一致していない人)にとって大きな体の負担となってしまいます。

そのため手術を受けたくても、うまく休暇が合わず受けることができないと悩んでいる方も多いです。

そんな時、「LGBTフレンドリー」な企業などは性別適合手術休暇を取り入れることで、トランスジェンダーの方々の負担を減らすように取り組んでいます。

休暇があることによって、働きながらでも十分な時間をとり、手術の準備ができるというありがたい制度です。

また、LGBTの方々への理解を深めるためにLGBT研修を行っている企業などもあります。

研修ではLGBTの方々へどう対応すべきか、してはいけないセクハラはどういったものなのか、などを学びます。

そのため、「LGBTフレンドリー」である企業に就職すると、セクシュアルマイノリティの方々はより生きやすい環境で働けます。精神的に余裕ができ、自分らしく働くこともできるでしょう。

その他、企業がどんな「LGBTフレンドリー」な対応をしているか知りたい場合は、以前IRISで掲載された記事を見ていただくとわかりやすいかと思います。

気になる方は一度チェックしてみて下さい。

チェック → 福利厚生がLGBTsにも適用される大手企業のまとめ

「LGBTフレンドリー」にするには

「LGBTフレンドリー」を目指している場合は、LGBT当事者の方の意見を聞くのが一番の近道です。なぜなら、LGBT当事者の方々が一番、何をしてほしいのか分かっているためです。

やはり当事者の意見を聞かないことには、どのようなことを取り組んでいけばいいか分からないでしょう。

自分たちだけでは分からない視点や、気にしていなかったことも当事者の意見を聞くことで気づかされることが多いです。

また、すでに「LGBTフレンドリー」な取組を行っている企業の内容を知るのも良いでしょう。

加えてLGBT当事者の方々の思いをしっかりと聞き取ることで、「LGBTフレンドリー」に近づくことができると思います。

「アライ」とは?

続いて、「アライ」という単語を解説していきます。

「アライ」とは、英語の「ally」が語源で、直訳すると「同盟・支援」を意味する単語です。

本人はLGBTの当事者ではないが、セクシュアルマイノリティを理解し、支援する立場である人や、企業などを指します。

自分は「アライ」だと表明することで、セクシュアルマイノリティの方々へ精神的援助が期待できると言われています。

「アライ」の役割

「アライ」の役割も「LGBTフレンドリー」と同じく、様々です。

まず、LGBTの方々に自分は「アライ」だと伝えるだけでも、立派な役割を果たしています。

LGBTの方々は自分のことを相手に伝える際、不安感を覚えることがよくあります。

例えば「自分がLGBTだと言ったら相手は離れていってしまうのではないか」、「自分のことを受け入れてくれないのではないか」と、心配することが多いそうです。

そのためLGBT当事者であってもその事実を隠してしまい、窮屈な生活を送ることになってしまっている方は沢山います。

そんな時に「アライ」の方が周りにいると分かると、LGBTの方々はその人が自分のことを受け入れてくれる人だと分かり、安心感が生まれます。

また、LGBTの方々にカミングアウトされたとき、「アライ」の方の対応としては、相手の言うことを否定しない、ゆっくりと話をきいてあげるなどの対応で、LGBTの方々も安心して話ができる環境を作ってあげると良いでしょう。

「アライ」の方は、LGBT運動に参加する・LGBTの方々について理解を広めていくことも大事なことだと思います。

しかし、いきなり大きな行動を起こすのはハードルが高い場合もあるでしょう。その時は先ほどご紹介した、「アライ」だと当事者に伝える、という事だけでも大きな支援になります。

「アライ」になるには

「アライ」になるためには、特別資格が必要なわけではありません。

つまり、LGBTの方々へ適切な理解と行動力があれば誰でもなることができるということです。

ただ、「アライ」になるためには最低限の知識は必要となります。

LGBTの方々へ不適切な発言をしていないか、無意識のうちに傷つかせるような行動をとっていないか等を注意したほうが良いです。

また、一般的によく言われている「男らしさ」「女らしさ」といった性的役割を人に押し付けるのではなく、「個性を持った個人」として人を見る姿勢も大切です。

LGBTの方々について知識を付けることが「アライ」への第一歩になります。

「LGBTフレンドリー」と「アライ」の違い

「LGBTフレンドリー」と「アライ」の違いはあまり明確ではありません。

どちらもLGBTを支援する人や企業、その他という意味では同じだからです。

ただし、「アライ」は「LGBTフレンドリー」よりもさらに一歩進んで積極的に援助してくれる人を指すという意見もあります。

具体的には、「アライ」は理解を示すだけでなく、LGBTの方々の社会的地位向上や、権利を擁護する運動に参加するなど「行動」を起こすことが多いです。

そのため、LGBTの方々へより積極的な活動をしたいと思っている企業や団体は、「LGBTフレンドリー」よりも「アライ」と名乗る傾向があります。

まとめ

本記事では、「LGBTフレンドリー」と「アライ」について幅広く解説をしてきました。

「LGBTフレンドリー」と「アライ」はどちらもセクシュアルマイノリティの方々にとって貴重で重要な存在です。

自分自身はLGBT当事者ではないけれど、何か当事者の方へ役に立つことをしたいと思っている方はぜひ「LGBTフレンドリー」や「アライ」についての知識を身につけてほしいと願っています。

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◎この記事を書いた人・・・ino
2000年生まれのアライ。ライターとブロガーで活動しています実年齢-5歳に見られがち。豚骨ラーメンを愛してやみません。

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