どうもこんにちは!しょうへいです。

僕はゲイであると同時にノンセクシュアル(非性愛者)でもあります。『男性に対し、恋愛の対象として好きという感情は持ち得ますが、性的感情は基本的に伴わない』といった状態なのです。

だから俗にいう”タイプの人”という感覚もイマイチ分かりませんし「イケる」という言葉も分かりづらいのです。

本記事ではノンセクシュアルゲイによるノンセクシュアルの苦悩を書いていきます。

  • 自分がノンセクシュアルなのか悩んでいる
  • ノンセクシュアルのゲイってどんな感じなのか知りたい

という方に参考になれば良いなと思っています。ぜひ参考にしてみてください。

また、あくまで僕個人が感じていることであり、すべてのノンセクシュアルゲイに言えることではないと思います。その点だけは頭の隅に置いておいてください。

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初めにノンセクシュアルとゲイについて

まず初めにノンセクシュアルとゲイというセクシュアリティについてお話します。分かっているという方はスルーしてください。

ノンセクシュアルというのは、恋愛感情はあるが、他人に対する性的欲求を抱かないというセクシュアリティになります。人のことを恋愛感情を持って好きにはなりますが、好きだからと言って性的欲求までは持ちません。それがノンセクシュアルです。

ゲイというのは男性として男性を好きになるセクシュアリティとなります。つまりノンセクシュアルのゲイとは、男性として男性に対して恋愛感情はあるが、性的欲求まではないという状態になります。

苦悩1:ノンセクシュアルのゲイは存在しないと思われがちである

ゲイの方との会話の中で、僕が「あんまり性的なことは興味ないんだよね」と他の人に伝えても、基本的には「綺麗売り」とか「絶対嘘」などと言われてしまいます。

相手は別に大した気持ちで言ってるわけではないと思うし、こっちも別に理解してほしいと思っているわけではないのですが、積み重なると辛く感じることもあります。ちなみに僕自身も、ノンセクシュアルのゲイは今のところ自分以外見たことがありません。なので珍しいことは確かだと思います。

稀に僕に話を合わせてくれているのか「俺もあんまり興味ない」などと言う人がいるのですが、何となく言動に矛盾があったり、後日SNSで誘ってるような発言をしていたり、事後の報告をしていたりしてヤキモキした気持ちになります。

苦悩2:ゲイであることを否定されるときがある

自分がノンセクであることをオープンにしすぎなのも問題なのかもしれませんが、たまにゲイであることを否定されるときがあります。今まで3回ほど「ゲイって男と親密な関係を持ちたいからゲイなんじゃないの」と言われました。

そして『何かあるたびにその言葉が蘇ってきて、「自分は果たしてゲイなんだろうか」と悩んでしまうときがある』のです。でも、この考えは最近になって答えが出ました。

LGBTの考え方だと、セクシュアリティを構成する要素は5つくらいに分かれています。生まれ持った身体的性別、心の性別、性的指向、恋愛対象、社会的性別。この5つに当てはめて考えていくとノンセクシュアルのゲイは、性的指向は無、恋愛対象は男として男と、矛盾なく当てはめることができるんですよね。

自分でもその考え方に納得できていますし、他人に否定されようが否定されて変わることでもないと思いますし、ノンセクシュアルのゲイで僕は良いかなと思っています。

苦悩3:俺のこと本当に好きなのかなと言われがち

カップルとして付き合っていれば、度々身体の面での接触もがあると思います。

ですが『僕はあまり積極的にもなれないし、なるべくであれば避けたいと思っているので、相手からすると「愛されていないような感じがする」という感想を持つ』ようです。その結果、性的な側面が原因で関係が悪化してしまったり、喧嘩になってしまうようなことが多々ありました。

でも『我慢してまですることでもないと思いますし、でも相手からしたら拒絶された気がするみたい』で難しい問題だと思っています。なので僕の場合は恋愛関係になる前に「あんまりそういうことは好きではないんだよね」と伝えてしまっています。それでも、別れる原因は大体が性的なコミュニケーションの難しさが原因です。

苦悩4:ポジションを聞かれてもなんて答えたらいいのか分からない

ゲイトークの中で「タチネコどっち?」という会話は挨拶のようなものだと思うのですが、正直、なんて答えたらいいのか謎です。

性格的にはネコだと思うのですが、実際にポジションとしてネコをすることはないですし、かといってタチもできないですし、バニラが好きというわけでもありません。

なるべくなら『その場の空気壊したくないですし、話も楽しい方に進められると良いのですが、未だ良い返答が見つからない』んですよね…。

苦悩5:マッチングアプリでポジションが書いてある人に壁を感じる

自分でも考えすぎだとか、大袈裟だなと思うのですが、そう感じてしまうのだから仕方がないですよね。マッチングアプリでポジションが乗っている人に対して壁を感じてしまいます。リバの方に対しては特に強く感じます。(リバの方申し訳ないです。)

なぜかというと、やはり『自分が性に対して積極的になるのが難しいセクシュアリティなので、タチとかウケとか書いてあるのを見ると、自分はそういう対応ができないし、きっとこの人とはご縁がないだろうなと感じてしまう』んですよね。凄く辛いです。

苦悩6:男同士の恋愛が難しく諦め気味

色々な要素が絡まって、恋愛が難しいと思います。まず恋人候補を見つける段階でも、ポジションが書いてある人には壁を感じるので、全員が候補外になってしまいますし、仮に良い人が現れたとしても、体の関係を求められたらどうしようかな…とか考え始めると、無意識のうちに距離を取る行動をしてしまいます。

仮に良い具合に持ち込まれたとしても、『経験不足で上手くできないですし、上手く盛り上げることもできないので、非常に苦しく感じる』んですよね。もしそれをクリアして付き合うということになっても、あまり積極的になれないということから、今まで振られてきたのでどう頑張っても恋愛は難しいなと思ってしまいます。

男だからという考え方はあまり好きではないのですが、やはり男同士の関係だと、体の関係は重視されるように思います。

苦悩7:タイプやイケるが分からないから恋愛対象が絞れない

記事冒頭でタイプやイケるが分からないと書きましたが、これ実はかなり大きな問題なんです。なぜかというと『タイプやイケるって感覚が一切無いので、誰を好きになるか自分でも分からない』ですし、恋人欲しいなと思ってアプリを使って気になる人を探そうと思っても、アプリ上から気になる人見つけることもできないんですよね。だから、そもそもリアルまでいくのが非常に難しい現実があります。

機会があってリアルしたとしても、やはりタイプとかイケるって感覚がないので、自分にとって恋愛対象なのか分からなくて、上手く関係性を育んでいけません。仮に僕もタイプやイケるって感覚が分かれば、アプリでそういう人を見つけて、リアルしてターゲットを絞って行動していけると思うんですけどね…。

ちなみに可愛いとか、カッコいいという気持ちは分かるんです。でも、そういう相手と体の関係を持ちたいかというと、それは違うなと感じてしまって、付き合いたいかと思うと、やはりそれも違うと感じるんです。

苦悩8:ドラマや漫画などの恋愛がうまく読み取れない

僕はずっとノンセクシュアルなので好きになった相手に性的な欲求を感じたことがありません。そして、それが普通だと思って生きてきました。

ノンセクシュアルだと自覚してから『ドラマや漫画の登場人物の恋愛感情が本当に分からなくて「この登場人物たちはやっぱり好きな人とそういうことがしたいのだろうか」と考えてしまう自分がいる』んですよね。

実際にマンガ名やドラマなどで、露骨に性的な場面が映し出されることはほとんど無いので、自分の好きなように解釈すればいいと思うのですが、気になって仕方がありません。

【まとめ】苦しい!ノンセクシュアルのゲイが感じる8つの苦悩!

以上、本記事ではノンセクシュアルのゲイが日々感じている8つの苦悩についてお話ししました。1人でいる上ではノンセクシュアルのゲイで苦しく感じることはないのですが、友達とゲイ同士の会話をした時や、恋人が欲しいと思った時などに、ノンセクシュアルであることが壁に感じることが多くあります。

今も恋人欲しいなーと思ってはいるのですが、紹介した通り色々なことが壁になっていて、難しいですね。僕もタイプとかイケるとか分かれば、早そうな感じはするのですが…。涙

以上、ノンセクシュアルのゲイの苦悩でした。最後まで読んでくださりありがとうございます。