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FtMの彼氏が欲しい。性的少数者と恋愛するには?

トランスジェンダー

どうも、空衣です。

私は、出生時に女性として生まれ、現在は男性として生活しているトランスジェンダーの男性です。FtM(エフティーエム)と呼ばれることもあります。

今回はそんなFtMの彼氏が欲しい、付き合いたい、と思う方に向けて書きました。

トランスジェンダーの人口は全人口の1%にも満たないといわれています。そのなかでFtMといえば、もっと数が少ないわけです。当然、FtMと付き合うパートナーも、少数派ということになります。

参考:トランスジェンダーはどれくらいいるのか

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FtM(トランス男性)とは?

FtMは、Female to Maleの略

まずFtMとは、Female to Male(女性から男性へ)の略です。

身体と戸籍の割り当てが「女性」でありながら、ジェンダー・アイデンティティ(自分の性別をどう実感するか)は「男性」であるトランスジェンダーの人を指します。

FtMは、トランス男性ともいう

FtMは、「トランス男性(トランスジェンダーの男性)」と表記されることもあります。どちらも、指している対象は同じです。

「FtM」というと、医学的な治療を前提としていることや、シスジェンダー(トランスジェンダーではない、多数派を示す言葉)前提に名指しているという批判があるため、2022年現在では用語の使用が控えられてきました。とはいえ、当事者間でしばらく使われてきた言葉であり、今後も口語的に見かけることは続きそうです。

FtM当事者が社会的にどう生きているかは、人によって大きく異なります。女性として扱われ続けていることもあれば、すっかり男性として生活をおくっていることもあります。

FtMの性的指向はいろいろ

FtMの性的指向は様々です。「もともと女性だったのだから、男性が好きなの?」とか、「男性になったということは、女性が好きだったわけ?」という紐付けは、意味がないことです。

恋愛・性愛の面で、「男性が好き」なFtMゲイもいれば、「女性が好き」なFtMのヘテロセクシュアルもいます。もちろん両性を対象とするバイセクシュアルや、性的な関心が他者に向かないAセクシュアルのFtMもいます。「自分の性別がどうであるか」という話題と、「どんな性別の相手に惹かれるか」という話題は、別ものです。

FtMの彼氏が欲しい人への注意点

FtMの彼氏が欲しい人への注意点
FtMの彼氏が欲しい人には、以下のことに気をつけて、素敵な出会いをしてほしいです。

FtMは男性です。女性扱いしないこと!

まずよくある間違いが、「FtMって結局女性なんでしょ?」という思い込みです。従来のメディアでは、「生まれたときは女性」とか「身体は女性」という説明が多くなされてきました。しかし、これはFtMの実態を正確に捉えているとは言い難いです。相手がFtMであると知っていながら、「FtMは女性である」という想定を持ち続けて接することは、相手の性別を誤って捉える差別行為であり、ミスジェンダリングと呼ばれます。

「元女性ってことは、女性の気持ちがわかるの?」という期待も、抱かないほうがいいです。社会的に同じ状況に置かれていた女性への共感は育ちやすかったかもしれません。しかしそもそもFtMは、「やっぱり自分は女性ではないんだな」と自覚したから、FtMという意識が芽生えたわけで、「同じ気持ち」でいられたわけではありません。

むしろFtMのことは、ある種の「マイノリティ男性」として捉えた方が、目の前にFtMがいるときの状況をうまく把握できると思います。

もちろん、FtMであるがゆえの困難に直面する可能性はあります。とはいえ、「そういった男性もいるんだな」と気負わずに、ごく自然に男性扱いしていくことをオススメします。

ただしこれは、「男なんだから、裸でも平気だろう」とか、「男なんだから、重い荷物をもてるだろう」という、男性に多い役割を決めつけられたいということではありません。

身体のことばかり聞くのは失礼

これは、コミュニケーションの基本です。人と出会った瞬間から、「胸は手術したの?」とか「ペニスはないの?」とパーソナルな身体のことを聞くのは、とても侵略的なふるまいです。相手がトランスジェンダーだからといって、失礼な質問をするのは控えましょう。

そうした質問は、お互いの仲がよくなってからすれば十分です。実際のところ、身体にかんする質問がはずむのは、性的な出会いを前提としたコミュニケーションのときか、具体的な医療現場に限ったことです。もちろんFtMのなかには、自分の身体を受け入れて、身体の話をすることを楽しめる人もいますが、みんながみんなそうである訳ではありません。

男性への理想が高いと厳しい

「理想の男性像」が高すぎる人は、FtMとの出会いを遠ざけている可能性があります。

どういうことかというと、たとえば「身長175cm以上の男性と付き合いたい」とか、「結婚するなら年収600万円以上がいい」とか、そうした希望を押し出しているケースです。FtMは生まれ育ちの環境が、(シスジェンダーの)女性と同じであった人が多いです。

早期治療でもしない限り、身長は女性平均と変わりませんから、FtMは男性基準では「低身長」の人が多いのです。また収入に関しても、就職時には女性同然の待遇であったり、途中で身体治療をして何十万〜何百万円もの費用をかけていたりすることがあります。そんななかで、そうではなかったシスジェンダーの男性同然に稼げるFtMは珍しいのです。

「男性にならこれくらい求めてもいいだろう」という理想像が高いと、それに至るまでにただでさえ多くの試練があるFtMにとっては、かなりきついハードルを掲げられているように感じられます。そのため、画一的な数字で評価をしない方が、FtMとの偶発的な出会いがしやすいでしょう。

「子供が欲しい」はプレッシャー

FtMは、手術で摘出しないかぎりは基本的に子宮と卵巣をもち、精巣はもっていません(ただしFtMであり、なおかつ性分化疾患である場合は、一概にそうとはいえません)。

FtM自身が妊娠して出産する場合を除けば、「男性」として期待されるように生殖することは実現不可能なのです。なのでFtM当事者が、パートナーとの間で「子どもをもつこと」を前提にしていない可能性があります。

たとえばマッチングアプリでは、「子どもをもつより、2人での時間を大事にしたいです」などと意思表明することで、自身がFtMであると最初からカミングアウトせずとも、予防線として「絶対に子供が欲しい」といった女性とのミスマッチを避けている、ということもあります。

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どこでFtMと出会えるのか

では、少数派であるFtMとはどこで出会えるのでしょうか。

LGBTsのサークルやイベント

FtM自身が顔を出す現場としては、セクシュアルマイノリティが集まるサークルやイベントがあります。

たとえば各大学のサークル活動、会場に集うイベント、トランスジェンダーの権利を訴えるデモ、FtMメインのスポーツ活動などは随時開かれています。当事者でなければ参加できないこともありますが、アライも歓迎されるところはあります。まずトランス差別をしない支持者の1人として、知っていくことは求められます。

ただし、「FtMだから好き」という好意は、では「FtMなら誰でもいいの?」「僕にとってはコンプレックスなのに、一体どこがいいの?」と不審がられることにもなります。あくまで、FtMは個々の人間であることを忘れないでください。

マッチングアプリ

最初からFtMだとわかっている相手と出会いたい人には、マッチングアプリが最適です。プロフィール欄に「FtM」とある人を探せばすぐ繋がれます。そのアプリの都合(戸籍の登録や、課金条件、マッチング希望の相手が選択できるか等)によって、FtMが「男性」か「女性」のどちらで登録しているかは変わります。

マッチングアプリは性的な出会いを前提としていることも多いため、あとの問題はFtMの性的指向があなた自身を含んでいるのか、お互いのやりたいことが一致しているのか、ということになります。

新宿二丁目

LGBTsの集まる場所といえば、都内の新宿2丁目が有名です。FtMメインのお店は多くはありませんが、レズビアンバーやゲイバーにもFtMの利用客はいます。

スタッフがFtMであるお店では、GOLD FINGERが毎週月曜日に開催しているFTM BOIS BARや、Bar 2’s CABINが人気です。

日常のいたるところ

前提として、私たちFtMは日常のいたるところで普通に生活しています。買い物して、図書館に行って、ジムに通って、電車に乗って、仕事をしています。そのなかである人物がFtMであるかどうかを見分けることは不可能でしょう。

FtMの彼氏が欲しい人ができることがあるとすれば、「性差別的な発言をしない」ということを徹底するとよいです。それは日常的に性別や性差別を意識させられてきたFtMにとって、心理的安全性が確保されることだからです。少なくとも、目の前で性差別的な発言をする人にカミングアウトしたいとか、親しくなりたいとは思えません。

【まとめ】FtMの彼氏が欲しい人へのメッセージ

【まとめ】FtMの彼氏が欲しい人へのメッセージ
FtMの彼氏が欲しい人に向けて、ひとりのFtMである私から伝えたいことをまとめました。

  • FtMは女性ではなく、男性です
  • 身体のことばかり聞かない
  • FtMだから好き」は喜ばれない
  • 「女性の気持ちがわかる」わけではない
  • 男性と付き合いたいFtMもいる
  • 理想の男性像が高いと、FtMが萎縮してしまう

ここまでお読みいただき、ありがとうございました。

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この記事を書いたのは

空衣

1996年、神奈川県生まれ。居住地にこだわりがなく女子寮にいたこともありますが、現在は男性の境遇で生活しています。カレー好きで、世界一辛いカレーを完食したことも。

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