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男性を知ればレズビアンも治る?レズビアンへの誤解と偏見

レズビアン

LGBTsの「L」にあたるレズビアンとは、性自認が女性である人が、女性を恋愛の対象とするセクシュアリティのことです。

あくまで1つのセクシュアリティなのですが、なかには過去に男性に対してのトラウマがあるからレズビアンになった、男性を知ることでレズビアンが治るといった考え方をいまだに持っている人もいます。

たしかに、1人ひとりが持つセクシュアリティは、時期や時間、成長の過程においてその人のなかで変化したり流動したりすることがあるのは事実です。しかし、特定のセクシュアリティになろうと思ってなれるものではなく、なりたいからなるものでもありません。

今回の記事では、「男性を知ることでレズビアンは治るのか」、「男性にトラウマがある人がレズビアンになるのか」といった未だに消えることのないステレオタイプな疑問を解消しながら、レズビアンというセクシュアリティについて知りたいと思います。

レズビアンとは?

レズビアンとは?
レズビアンとは、女性が女性を恋愛・性愛の対象とするセクシュアリティをいいます。
セクシュアリティには4つの観点があり、この4つに基づいて一人ひとりのセクシュアリティが決まります。なかには、あえて決めないという人や、自身のセクシュアリティについて考え中であるという人も含まれます。

1つ目は、身体的な特徴から男性・女性を決める身体的性です。体の構造によって客観的に判断します。

2つ目の観点は、性自認です。自分自身で自分をどのような性だと捉えているのかを示すものです。こころの性ともよばれ、トランスジェンダーは、身体的性と性自認が一致しないセクシュアリティのことです。

3つ目は、どんなセクシュアリティの人を好きになるかを示す性的指向です。恋愛や性愛の対象とする人を指します。異性が好き、同性が好き以外にも、すべての性別の人が性愛の対象になる人や、逆にどの性の人も好きにならないなど、性的指向ひとつにおいても、さまざまなセクシュアリティが存在します。

4つ目は、性表現です。表現する性がどんな状態であるかを示します。言葉遣いや行動、服装に表現される性のことで、自分がどのような性でありたいかによって表現の仕方は人それぞれ異なります。

これら4つの観点を踏まえ、あらためてレズビアンとは、性自認が女性の人が、女性を好きになる(=性的指向が女性)セクシュアリティのことをいいます。身体的性や性表現については、レズビアンにおいては人によって自由です。ただ、身体的性が男性で、性自認が女性、性的指向が女性の場合はトランスジェンダーでレズビアンなど、セクシュアリティが複合的である場合があります。

男性を知ればレズビアンも治る?

男性を知ればレズビアンも治る?
さて、ここからが今回の本題となります。ひとつめの疑問「男性を知ることでレズビアンは治るのか」についてです。

多くの人が知っていることだと思いますが、答えは「NO」です。レズビアンは、男性との恋愛経験がないから、女性のことを好きになるわけではありません。また、男性との恋愛経験によって女性に対しての性的指向が消えるわけでもありませんし、不適切な表現ですが「治る」といったこともありません。

この記事を読んでいる人のなかに「男性の良さを知れば気持ちも変わるかもしれない」と少しでも思っている人がいるならば、それは間違いです。

ただし知っておきたいのは、時期や年齢、経験によってセクシュアリティが変化するということです。すべての人に当てはまるわけではありませんが、レズビアンの人が男性を好きになったり、あるいは誰に対しても恋愛感情を抱かなくなったり、他のセクシュアリティになるという可能性はあります。

しかしそれは「治る」ということではなく、変化したり、流動的になったりするということです。

「治る」というのは異常なものを正常にするという考えが根底に含まれているように感じられますが、特定のセクシュアリティを異常かのように扱うことにまず違和感があります。どんなセクシュアリティであっても、自分自身の考えや希望に沿って決めるべきで、他の人の手によって治るということはありません。

これらを踏まえると、「男性を知ることでレズビアンは治るのか」という問いに対しては、場合によってレズビアンというセクシュアリティが変化したり流動的になったりすることはあるかもしれないですが、男性との経験によって「治る」ということはない、というのがもっとも正しい答えになるでしょう。

レズビアンは男性にトラウマがあるわけではない

レズビアンは男性にトラウマがあるわけではない
さて、2つ目の問いですが、「男性にトラウマがある人がレズビアンになるのか」。

こちらも答えは「NO」です。男性にトラウマがある=(イコール)レズビアンということはありません。ただし、レズビアンの人が周囲からの理解を得ることができず、結果的にトラウマになった経験を持っている人はいるようです。

学校や会社で、レズビアンとして女性と付き合っていたことが周囲にバラされ、心ない言葉を浴びせられたり、恋愛においてプライバシーを侵害されるようなことを執拗に聞かれたりした経験を持つ人もいます。

また、自身がレズビアンであるということに対して異常なものと捉え、意図的に男性と恋愛をすることで自身を心身ともに削ってしまった人もいます。自身がレズビアンであることに否定的になってしまうことで、このような行動に出ることもあるのだといいます。

さまざまな経験の結果、苦い思い出が残っていたり、トラウマに感じている部分があるレズビアンもいるのは事実です。なかには過去のこととして明るく話せる人もいるようですが、皆がそうではありません。

しかしながら今回の「男性にトラウマがある人がレズビアンになるのか」という問いにおいては、男性にトラウマがあることがレズビアンというセクシュアリティを持つきっかけになったり、理由になったりすることはないということを理解しておくべきでしょう。

レズビアンは男性が嫌いなわけではない

レズビアンは男性が嫌いなわけではない
こうして話してみると、レズビアンの中には男性が嫌いな人が多いのではないかという疑問を抱くかもしれません。

とはいえ、単純に男性が嫌いだと感じている人はそれほど多くないでしょう。ここまでにお伝えしたとおり、男性から受けた言葉などに苦しんだ経験がある人は男性に対してトラウマや苦手意識を持っているかもしれませんが、男性が苦手だからレズビアンというセクシュアリティをもっているわけでも、レズビアンだから男性が苦手というわけでもありません。

恋愛や性愛の対象が女性であるというだけで、それ以外の場面においては男女の別なくごく普通に接することができるでしょうし、学校生活や日常生活においても良い関係を築くことは可能です。

まとめ

まとめ
ここまででお伝えした通りですが、今回取り上げた「男性を知ることでレズビアンは治るのか」、「男性にトラウマがある人がレズビアンになるのか」という2つの問いに対しては、理解していただけましたでしょうか。

ステレオタイプな疑問が根付いていることで、レズビアンだけでなく、ほかのどんなセクシュアリティを持つ人にとっても生きづらさを感じるきっかけになってしまいます。

セクシュアリティは自分の気持ちに従って決めることができますし、時期や年齢などによって流動的になったり、変化したりすることはありますが、ある特定の経験によってセクシュアリティが変化することはありません。

今回はレズビアンに対してのステレオタイプな考え方を取り上げましたが、正しい知識をもって自分や周りの人のセクシュアリティに向き合えると良いですね。

この記事を書いたのは

藤枝あおい

ほそぼそとライターとして活動中です。休日は1日中家で寝ていたい派。引っ越しの予定はないものの、ぐっすり眠れそうな物件情報と間取りは頻繁にチェックしています!

IRIS(アイリス)は主にレズビアンやゲイ、トランスジェンダー、バイなどLGBTs(LGBT)当事者を対象として、お部屋探し、物件購入などの不動産仲介を行うLGBTs(LGBT)フレンドリーな不動産会社です。
同性パートナーとの2人暮らしサポートに注力しており、LGBTs当事者のスタッフが対応しているため、安心してお問い合わせいただけます。
その他、資金計画、保険、終活などのライフプラン支援も行っています。