どうも、空衣です。FtM(トランス男性)でパンセクシュアルです。今回はゲイ男性にオススメの、男性同性愛を描いた映画をピックアップします。

ゲイにオススメ海外映画まとめ

マイ・プライベート・アイダホ

1991年 アメリカ
ガス・ヴァン・サント監督による、ポートランド三部作の一つ。男娼として暮らすマイク(リヴァー・フェニックス)は、市長の息子という対照的な生い立ちのスコット(キアヌ・リーブス)に想いを寄せています。そして二人はマイクの母親を探して旅へ出ます。ロードムービーが好きな方にはオススメです。

シングルマン

2009年 アメリカ
長年連れ添った彼氏を亡くした大学教授ジョージ(コリン・ファース)は、生きる希望を失い自殺を企てます。しかし引き金を引くこともできず、無気力な日常は続いていきます。そんな時、ジョージに一人の男子学生が近づいていきます。おそらく、お互いにゲイであることは承知済みで、けれども露骨に距離を詰めることはせずにゆっくりとタイミングを窺っているような印象でした。

彼の見つめる先に

2014年 ブラジル
目の見えない少年レオ(ジュレルメ・ロボ)は、目が見えないことをからかったりしない転校生のガブリエル(ファビオ・アウディ)と自然と親しくなっていきます。レオの幼馴染も合わせて、3人の関係性が素敵です。

ムーンライト

2016年 アメリカ
閉塞的なコミュニティで生きるシャロンが大人になっていく過程の物語。とはいえ、シャロンが暮らすところは黒人がマジョリティなので、作中ではあえて「黒人のゲイ」が主人公という点だけに着目されるのではなく、丁寧に描かれています。

ブルックリンの片隅で

2017年 アメリカ
ゲイであることを隠している19歳の青年フランキー(ハリス・ディキンソン)は、カモフラージュのために彼女を作ったり、悪友とつるんだりしてやり過ごしています。クローズドのゲイとして生きること、ホモソーシャル(男性同性愛を含まない、男同士の絆を重視)な社会で生きることの苦しさが伝わってくるリアルな作品。ゲイに対して否定的な男性の中には、その人自身もゲイ当事者である場合があるのだと思います。

君の名前で僕を呼んで

2017年 イタリア・フランス・ブラジル・アメリカ
北イタリアで過ごすひと夏。知的な青年エリオ(ティモシー・シャラメ)は大学院生のオリヴァー(アーミー・ハマー)に反発を覚えながらも、次第に惹かれていきます。オリヴァーの方も恵まれた環境にあるエリオに対して、「羨ましい」という情を持っているようで、恋愛の背景にある願望がタイトルにもあらわれているのではないでしょうか。

ジョナス

2018年 フランス
荒んだ生活を送るジョナス(フェリックス・マリトー)。かつて愛し合い行方不明になったナタンのことを、17年経っても忘れられずにいるのでした。映像美と、特徴的な音楽が観賞後もずっと残ります。

(作中では不穏な雰囲気で終わってしまいますが、作中にも出てくるゲイバーに現実でも行きたい方はIRISの過去の記事をご参照ください。)
ゲイバーとはどんなところ?予算は?徹底解説します!

ゲイにオススメ邦画まとめ

カミングアウト

2014年 日本
大学生の陽(高橋直人)は、ゲイであることを家族や好きな人に言えずに生活しています。サークル内ではゲイをいじる風潮があったり、家族の「子どもを産んで欲しい」という要望を目の当たりにしたりして、終始言葉をため込むような重い表情。
最後は好きな男性に告白して振られてしまうのですが、「いい男見つけろよ」と言われたことで、セクシュアリティの受容という点では救いのあるシーンに見えました。
こちらは2014年作品ですが、今はもう少し周囲の人の排除的な言動が減っていると良いなと思います。

his

2020年 日本
ゲイだということを隠し岐阜でひっそりと暮らす井川迅(宮沢氷魚)。そこへかつて愛し合っていた元彼氏の日比野渚(藤原季節)が娘を連れてやってきます。急遽始まった3人の生活。
実のところ渚はゲイであることから妻との関係性が破綻し、娘の親権を争っていました。「ゲイでありながら異性愛者の女性と結婚する」という苦しさはゲイ当事者にも妻にもあり、そこが丁寧に描かれている作品です。

窮鼠はチーズの夢を見る

2020年 日本
大倉忠義演じるサラリーマン・恭一が、7年ぶりに再開した大学時代の後輩・今ヶ瀬渉(成田凌)と恋愛関係に。今ヶ瀬渉はゲイであり、積極的に恭一へアプローチします。一方の恭一は、元々女性と結婚している異性愛者でしたが、相手が女性であろうが男性であろうが常に受け身の姿勢です。だからこそ自分とは違う今ヶ瀬を少しずつ受け入れることになったのかもしれません。
原作は、水城せとなによる漫画作品です。

ゲイ映画は「愛に性別は関係ない」?

ところでゲイやレズビアンが主要登場人物である映画のキャッチコピー、不思議に思ったことはありませんか?
ゲイは男性同性愛者、レズビアンは女性同性愛者を指します。なぜかゲイ映画なのに「愛に性別は関係ない」や「性別の壁を超えた恋愛」というような文言を見かけることがあります。

バイセクシュアル(両性愛者)やパンセクシュアル(全性愛者)が主人公の作品ならともかく、ゲイやレズビアンが主要登場人物の場合は「性別は関係ある」と思います。なので、キャッチコピーとして「愛に性別は関係ない」「(同性愛ではないけれど、)たまたま好きになったのがあなただったたけ」というニュアンスを込めるのは、同性愛者の存在を消してしまうので好ましくない表現ではないでしょうか。もう少し積極的に同性愛の存在を描き、それが伝わるような文言が増えていくと良いかと思っています。

レズビアンに一押しの映画を一挙にご紹介!

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◎この記事を書いた人・・・空衣
1996年、神奈川県生まれ。居住地にこだわりがなく女子寮にいたこともありますが、現在は男性の境遇で生活しています。カレー好きで、世界一辛いカレーを完食したことも。

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