日本でゲイカップルは子供を持つことができるのか解説
どうもこんにちは!LGBTsフレンドリーな不動産IRISのしょうへいです。

海外だとゲイカップルが代理母を利用することで子供を出産したり、里親として子供を招き入れたりしていますが、日本ではまだそれほど馴染みがありません。

「日本のゲイカップルでは子供を持つことはできないのかな」と考えている方も多くいらっしゃると思います。

本記事では『日本の代理出産と里親について解説』していきます。宜しければ参考にしてみてください。

※<編集注>本記事は複数のソースを参照し、情報の正確さに可能な限り配慮をしておりますが、掲載された情報の最新性、完全性、正確性を保証するものではありません。制度を利用する場合にはご自身で専門家等に相談の上ご判断ください。

結論:子供を持つことはできるけどかなり難しい

結論から言うと、ゲイカップルでも子供を持つことはできるけどかなり難しいのが現状です。

代理出産の場合

実は2020年2月現在でも代理出産に関しては法が整備されておらず、代理出産の関連団体がガイドラインを定めているだけなのです。

その為、日本で代理出産を行っても罪になることはありません。しかし『日本産科婦人科学会では代理出産は認められないという見解』を示しているのです。

理由は下記の通り。

  • 生まれてくる子の福祉を最優先するべきである
  • 代理懐胎は身体的危険性・精神的負担を伴う
  • 家族関係が複雑
  • 代理懐胎契約は倫理的に社会全体が許容していると認められない

まとめると、法律的には代理出産は問題ないですが、学会により代理出産は禁止されているため、日本で代理出産することは基本的にはできないということになります。

「じゃあ海外での代理出産はどうなの?」と思う方もきっといらっしゃるでしょう。海外での代理出産は可能です。しかもゲイカップルの代理出産を請け負っているようなクリニックもカリフォルニア州を中心にいくつか見つけることができました。日本から請け負っているところもあります。

しかし、先ほども書いた通り、現状では代理出産に関して法律が整備されていないので海外で代理出産によって生まれた子がどのような扱いになるのか分かりません。実際に『海外で代理出産にて生まれてきた子が、日本で出生届けを受理されなかった』ということが起きています。(男女夫婦の例)

結論を言うと『一応海外でならゲイカップルでも代理出産に対応してもらえますが、その子の扱いが日本でどのようになるかは分からない現状なので、まだ壁は分厚い』としか言えません。

里親の場合

代理出産よりは里親の方が可能性があるかもしれません。実例もありまして2017年4月に『大阪市で全国で初めて同性カップルが里親に認定』されました。しかもゲイカップルの例ですので希望が持てます。

里親になるには細かな条件がありますが『全国里親会』によると、

  • 要保護児童の養育についての理解および熱意と、児童に対する豊かな愛情を有していること
  • 経済的に困窮していないこと
  • 都道府県知事が行う養育里親研修を修了していること
  • 里親本人またはその同居人が欠格事由に該当していないこと

とされています。69の自治体で唯一東京都だけが里親認定から同棲カップルを除外していましたが『2018年5月の段階では東京都も同性カップルを養育里親として認める方針』を決めました。

今では、同性カップルだからという理由で里親候補から無条件に除外されることは無いはずなので、受け入れ登録してみるのも良いかもしれません。児童の中にはゲイで悩んでいる子もいると思うので、その様な子とマッチングができたら人生の先輩としても良い関係が築けそうです。

特別養子縁組はできない

同性カップルでも里親(育ての親)として子を迎え入れることはできますが、特別養子縁組をすることはできません。特別養子縁組とは、子の実の親と縁を切って自分が法的に親になることです。

なぜ特別養子縁組ができないのかと言うと、特別養子縁組は配偶者が居ることが条件だからです。日本ではまだ同性婚の仕組みがないため、結婚式を挙げたとしても法律上の夫婦にはなれません。その為、特別養子縁組の条件を満たすことができないのです。

将来的にはゲイカップルだけで子供を持つことができるようになるかもしれない

細胞から精子や卵子を作り出す研究だったり、精子を卵子に改造する研究など、現在積極的に行われているそうです。その中で英科学誌の『ネイチャーコミュニケーションズ電子版』に遠い将来、女性の関与なしに赤ちゃんが作れるかもしれないという研究報告がありました。

2人の男性の一方が通常の細胞を提供し、もう一方が精子をそれぞれ提供すれば子供をつくることが可能になるかもしれないというのです。またこの研究では1人の男性が自分の細胞と精子を使って子供をつくることもできるようになるかもしれないとのことです。

倫理的に考えて中々受け入れられるようなことではないかもしれないですが、もしかしたら化学の進歩によってゲイカップルが子供をつくることができる時代も来るかもしれないです。

日本でゲイカップルは子供を持つことができるのかのまとめ

本記事の内容をまとめると『代理出産も里親になるのも可能ですがかなり難しいのが現状』です。ただ里親に関してはゲイカップルの前例があるため、代理出産を頼むよりは現実的かもしれません。

以上で日本でゲイカップルが子供を持つことが可能かについて終わりにします。最後まで読んでくださりありがとうございます。

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◎この記事を書いた人・・・しょうへい
1990年、茨城県生まれ。元Webデザイナー兼ライターの経験を活かし、ブログ記事を執筆しています。

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