こんにちは。不動産好き・引っ越し好き・インテリア好き、ライフスタイルアドバイザーのミカです。
今回は、前回の【礼金について調べてみました】の続編です。
よろしければ前回の記事もご覧ください。
前回:元彼はイギリス人|外国人が驚く日本賃貸の「礼金」について調べてみました・Part1
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賃貸契約における「初期費用」の海外事情を調べてみた
イギリス人の元彼は札幌出身の私同様「礼金」に馴染みがなかったようですが、諸外国の「初期費用」について調べてみました。
アメリカ(NY)
- アプリケーションフィー:100~2,000前後
- 前家賃:1ヶ月
- セキュリティデポジット:敷金に相当(通常は家賃1か月分/退去後何も問題無ければ返金)
- テナント保険料:年額 150~200前後(火災や水漏れ等に対する入居者保険)
- 不動産仲介手数料:年間家賃の15% (賃料月額x12か月x15%)※契約期間により変動
アプリケーションフィーは申込金のようなもので、返金されません。「礼金」に値するようなものはないようです。
日本とは違って賃貸でも壁を塗ったり棚を作ったり、リフォーム可の物件が一般的です。
イギリス(ロンドン)
- 手付金:家賃の1〜2週間分(契約に至らなかった場合は返金)
- デポジット:敷金に相当(家賃の6ヶ月分程度/退去後何も問題無ければ返金)
- 前家賃:1ヶ月
- 事務手数料:契約の管理費用や審査費用(金額は物件により異なる)
イギリス(ロンドン)も「礼金」に値するものはないようですが、「敷金」がしっかり目のようです。
中国(上海)
- 申込金:家賃の1ヶ月分程度
- 保証金:家賃の1〜2ヶ月分程度(申込金が充当される)
- 前家賃:1〜3ヶ月
- サービス料:仲介手数料に相当
在日外国人数第1位の中国(上海)は持ち家文化で、家具付きの物件の多いようです。
中国人は不動産会社に仲介を頼まず直接大家さんから借りるケースも多く、その際は「付3圧1(フーサンヤーイー)」と呼ばれる、「1ヶ月分の保証金、3ヶ月分の家賃」を前払いすることが一般的です。
借主の権利が守られている日本とは対象的に貸主が圧倒的に強く、1年更新が一般的で更新毎に家賃が上がることが当たり前、より高い家賃を払う人が現れると契約期間中でも途中退去を強いられたりと、「礼金」に値するものはないようですが、それ以上になかなかタフな賃貸ライフを味わえそうです。
韓国
在日外国人数第2位の韓国には、独自の2つの賃貸制度があります。
『チョンセ』契約時にまとまった保証金を払い、毎月の家賃はかからない韓国独自の賃貸制度。なんと保証金は退去時に返金されます!つまり実質タダ!!!
大家さんは保証金を運用し運用益を得るシステムです。そのため、保証金はかなり多額(高級物件の場合は億単位)になるようです。
『ウォルセ』こちらは日本同様、毎月家賃を支払うシステムですが、別途保証金も必要です。この際の保証金は退去時に返金されるので「敷金」に相当すると考えて良いと思いますが金額は日本の一般的な敷金(家賃数ヶ月分)より高額なようで、多額の保証金が払えない場合は保証金を値下げして毎月の家賃を上げたり、大家さん次第で柔軟に対応してもらえます。
ブラジル
ブラジルの賃貸制度も独特で、借主が毎月の家賃と一緒に不動産税を支払います。
初期費用の保証金(3ヶ月分程度)は、不動産を所有している人を保証人に立てれば不要になるそうです。
不動産税、日本で言う固定資産税を借りている方が払うというのは驚きです。
参考:海外CHINTAI、LIFULL HOME’S PRESS、いえらぶコラム、ブラジル日本商工会議所
外国人は「礼金」に驚くけれど、そもそも各国の賃貸制度が驚きだった!
前回記事の礼金の国内格差にも驚きましたが、そもそも世界の賃貸事情が大きく異なり興味深い調査結果となりました。
ついつい自分が知っている世界がスタンダードだと思ってしまいがちですが、何事も自分の知っている世界との違いを知ることは相手を知る第一歩なのかな、と僭越ながら感じました。
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◎この記事を書いた人・・・ミカ
引っ越し11回、不動産購入3回、人より少し不動産経験値高めな人生を送ってきた。
スーパーアライとしてIRISのライフスタイル記事を担当している。