どうもこんにちは。LGBTs当事者によるLGBTsフレンドリーな不動産会社IRISのしょうへいです。

部屋探しをする上で『連帯保証人』は切っても切れない問題です。両親や親戚など、連帯保証人になってくれる方が身近にいる場合は、あまり意識することはないかもしれませんが、誰しもが必ずしもそうであるとは限りません。

特にゲイを含むLGBTsの場合、様々なバックグラウンドがあり、家族がいても連帯保証人を頼みにくいという場合もよく耳にします。

本記事ではゲイの方が直面しうる、連帯保証人に関する問題の解決方法について書いていきます。

部屋探しにおける連帯保証人とは?

連帯保証人とは、部屋の借主が家賃滞納を起こしたときや、家の設備を壊してしまった場合に、借主に代わって支払いをする義務を負う人のことをいいます。

連帯保証は、民法で定められた仕組みで、借主と同等のとても重い責任を負います。

たとえば、借主が月10万円のアパートの家賃を2ヶ月間滞納し、貸主から支払いを要求されると、連帯保証人も20万円の支払い義務を負うことになります。

連帯保証人と保証人の違い

通常の保証人の場合は、借主がどうしても支払えないときだけ支払う義務を負う立場ですが、連帯保証人は、借主が本当は払えたとしても支払いの義務を負います。

保証人に認められる権利の一部も、連帯保証人には認められません。

通常の保証人であれば、部屋の貸主(債権者)から家賃の支払いを求められた場合も『まず、借主に請求するように』と要求することができますが(催告の抗弁)、連帯保証人の場合はそれができません。

また、通常の保証人は、借主が家賃を支払うだけのお金を持っていて、簡単に払える場合には、借主のお金から支払わせることができますが(検索の抗弁)、連帯保証人の場合は、借主が支払いを怠けているだけであっても、貸主(債権者)から払えと言われたら、支払わなければなりません。(連帯保証人から借主へ再度請求する権利はあります。)

このように、連帯保証人と保証人の責任の重さには大きな差があります。

部屋を借りるときに連帯保証人は必要なの?

借りる側にとっては大きな負担となる連帯保証人ですが、大家さん(貸主)にとってはとても大事な存在です。

マンションなどの賃貸物件を建てたり、買ったりするには、たくさんのお金が必要です。場合によっては、銀行などから借り入れてお金を用意している人もいますし、家賃収入で家族を養っている方もいます。

それなのに家賃を滞納されたり、部屋を壊されたりすると、大家さん(貸主)自身が生活に困ってしまう可能性も出てきます。

人に家を貸すということはとても大きなリスクを伴います。そのため、連帯保証人は、大家さん(貸主)にとっては、大事な生命線というわけです。

ゲイの部屋探しで連帯保証人を誰に頼むか?

賃貸物件の連帯保証人となる方は、支払い能力の有無が重要になります。単純に収入があればいいというわけではなく、物件の家賃を支払っていける収入があるかも重要です。

民法上の責任能力がある人であれば、誰でも保証人になれるので、友達が連帯保証人になることもまったく不可能というわけではありません。
とはいえ、責任の重い連帯保証人ですから、多くの場合は親族がなります。

しかし、ゲイの方の場合、親族に連帯保証人を頼みにくいという方もいるかと思いますし、そうでなくとも、パートナーと同棲しようとすると、カミングアウトしていない等の理由から、親族に言い出せないというケースも多くあります。

部屋探しで連帯保証人を立てられない場合どうするの?

連帯保証人を頼むのが難しい場合、保証会社を使うこともあります。

保証会社とは、家賃などの支払いが滞ったとき、貸主への支払いを一時的に立て替えてくれる会社のことです。借主が、保証会社と保証契約を結び、あらかじめ保証料を支払うことで利用できます。

保証会社を使うためには審査に通る必要がありますが、保証会社を利用することにより、連帯保証人なしでもお部屋を契約できます。(別途、連帯保証人が必要になることもあります。)

連帯保証人を設定しない場合でも、一般的には万が一のときのための緊急連絡先を設定する必要があります。この場合には、緊急連絡先を誰かにお願いする必要があります。

ちなみに、審査と聞くと身構えてしまいますが、安定した収入があり、過去に家賃や携帯料金、クレジットカードの支払いの滞納などをしていなければ、すぐに審査が終わる場合もあります。

審査基準は保証会社によってまちまちで、一般には公開されていません。

保証会社の保証料は?

保証会社と保証契約を結ぶには、保証料の支払いが必要です。

料金や支払い方法は、保証会社と保証プランによって異なりますが、1年間、2年間などの期間を定め、その間の家賃を保証してくれるプランでは、最初に初回保証料を支払うケースが一般的です。

保証料は、多くの場合、家賃や管理費を合計した月の支払いの総額を基準に算出されます。多くの場合は、おおむね支払総額の20~100%程度を初回保証料として支払います。

たとえば、保証料率が50%のとき、家賃6万円、管理費5,000円のお部屋なら、32,500円が保証料となります。

次に必要になるのが更新料です。最初に設定した保証期間が終了し、引き続き保証を受けたい場合、保証会社へ更新料を支払う必要があります。(この更新料は、お部屋の更新料とは別です。)

更新料も保証会社によって様々で、家賃の〇〇%、1年ごとに〇万円など色々なシステムがあります。また、保証会社を利用したい場合は、部屋探しの最初の段階で不動産会社に伝えるとスムーズです。

保証会社の利用が必須の場合もある

また最近では「家賃の滞納が起きたときの対応がスムーズである」「連帯保証人という重い責任を別の個人に押しつけるのはよくない」といった理由から『保証会社の利用を必須』としている物件もあります。

借主にとっても、わざわざ頼みにくいお願いを人にしなくても良いというメリットがあり、万が一の備えとして安心感もあります。

しかし、あくまで保証会社は家賃などを立て替えてくれるだけなので、支払いの義務から解放されるわけではありませんし、家賃の滞納が起きた時点で、退去や立ち退きの手続きに入ってしまうこともあります。

家賃滞納を起こせば、住居を失うだけでなく社会的信用も損なわれてしまうので、支払いの滞納は絶対にやめましょう。

ゲイの部屋探しでの連帯保証人問題のまとめ

連帯保証人を頼める人が周りにいないからといって、絶望的になる必要は一切ありません。最近では連帯保証人の変わりに保証会社を利用する方も増えてきました。

ゲイの方の部屋探しで連帯保証人どうしようか考えている方は、ぜひ一度IRISまでご相談ください。最後まで読んでいただきありがとうございました。

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