LGBTs

空衣

当事者が教えるFtM(トランス男性)とは?

どうも、空衣です。FtMでパンセクシュアルです。
FtM当事者である私が、そもそもFtMとは何かご紹介します。

FtMとは

FtMとは、Female to Maleの略で、英語の意味通りでは「女性から男性に性別を移行する人・移行した人」を指します。また、生まれた時に身体的に女性としてみなされながらも、男性として生きることを望む人・男性として生きている人ともいえます。
トランスジェンダーの男性であり、略して「トランス男性」と表記されることもあります。

よく性的マイノリティを「LGBT」と総称することがありますが、FtMはその「T(トランスジェンダー)」の一部です。
L…レズビアン
G…ゲイ
B…バイセクシュアル
T…トランスジェンダー

時代によって呼び方は変わるようです。昨今の風潮では「FtM」というより、本人の性別の認識が「男性」であることに着目して「トランス男性(英語ではtransman/ transmen/ transmasculine など)」という呼び方が増えてきています。ただし、医療現場では身体的特徴に着目するためか、相変わらず「FtM」「FTM」表記が主流です。

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様々なFtMがいます

一言でFtMといっても、初めから自分のことを男性だと自認していた人もいれば、成人してから性別違和に気づく人もいます。また、医学的な治療をして身体を男性的に適合させていくか否かも、FtM本人によって異なります。

①性自認が男性で、治療を必要とするFtM

まず挙げられるのが、従来の「性同一性障害(GID)」として想定されていたタイプのFtM像です。
性自認(本人が性別をどう捉えているかの認識のこと)がはっきり男性であり、終生変わらないことが性同一性障害の診断の条件です。また、医学的な治療もセットに考えられてきました。FtMの治療としては、男性ホルモン投与、胸オペ、性別適合手術(子宮・卵巣摘出、陰茎形成術)などがあります。

以下では、性自認通りに扱われない苦悩や、はるばる海外へ治療に行った話が参考になるFtM当事者の本を紹介します。

虎井まさ衛『ある性転換者の記録』

前田健裕『あなたが「僕」を知ったとき 性同一性障害、知られざる治療の真実』

②性自認が男性で、社会的に男性扱いされたいFtM

性自認は男性であり、社会的に男性として生きていきたいと考えるタイプです。社会的に男性として扱われることが叶うならば、身体はこのままでも構わない、治療は必須ではない、という人もFtMのなかにはいます。
また、環境を変えたり治療を進めたりしていく中で、案外男性として生きていけるとわかれば、治療ルートにこだわらなくても大丈夫だと判断が変わることも十分考えられます。医療と社会的な待遇はどちらも大事なことですが、社会的な側面が改善されることで生きやすくなることは往々にしてあります。

以下では、トランスジェンダーの権利が他の人と同じように守られるよう、働きかけているFtM当事者のエッセイをご紹介します。

遠藤まめた『オレは絶対にワタシじゃない トランスジェンダー逆襲の記』

杉山文野『元女子高生、パパになる』

③性自認は男性だと断言できなくても、治療して男性として生きていくFtM

自分が男性かどうか問われてもよくわからないけれど、治療を望み、男性扱いを受け入れて生活しているFtMもいます。元々女性として出生したものの、「男性として生きていく」ことを受け入れている時点で、FtMの一員といえるでしょう。

これまではジェンダークリニックでも「あなたの性自認は本当に男性か?」という確認をされることがありましたが、ゆくゆくは男女どちらかハッキリ決めたくないトランスジェンダーの人でも、治療が必要ならば受けやすく変わっていくのではないでしょうか。

関連記事【性別違和は続く?】「ノンバイナリー」だけどFtMの私が、社会的に男性として生きること

FtMの困りごと、何がある?

FtMのライフストーリーで、どのようなことが気になるのか、いくつか例を挙げます。
(もちろん、全てのFtMが同じように困っているとはいえませんので、その人がどう生きていて、何を必要としているのかが肝心です。)

  • なぜペニスがないのか不思議に思う
  • 赤いランドセルが嫌だ
  • 学ランが着たかった
  • 声変わりしている男子が羨ましい
  • 修学旅行のお風呂が怖い
  • 女子トイレは入りにくい
  • 恋愛の話に参加しにくい
  • 成人式で振袖を着せられたくない
  • 履歴書の性別欄に困る
  • 近くにジェンダークリニックがない
  • 周囲の男性と比べて落ち込む
  • 結婚や子育ては無理だとあきらめる

FtMにとって、上記のような生きづらさはあるかもしれません。

しかし性別移行を経て、幸せに生きていけているFtMも確かにいます。
そういった幸せなFtMの物語や、一人の「男性」としてどう生きるのか未来像を描きやすくなるような物語がもっと増えていくといいと思っています。

お読みいただき、ありがとうございました。

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◎この記事を書いた人・・・空衣
1996年、神奈川県生まれ。居住地にこだわりがなく女子寮にいたこともありますが、現在は男性の境遇で生活しています。カレー好きで、世界一辛いカレーを完食したことも。

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