【緊急】新型コロナウイルスでも#stayhomeできない方を忘れないで
どうも、空衣です。FtMパンセクシュアルです。
国内でも新型コロナウイルスが猛威を振るい、予断を許さない状態が続いています。大変な時代になってきました。

新型コロナウイルス感染の拡大防止のため、#stayhome #stayathome と叫ばれるなか、そうしたくてもできずに苦しんでいる方々も少なくないでしょう。LGBTsの方、外国籍の方、家族と不仲の方など。IRISでは平時より一人ひとりに寄り添った物件のご紹介を担っております。

しかしながら、予期しないタイミングで住居に困っている方、家庭環境や社会に居づらさを感じている方がいることを忘れてはならないと思い、今回は筆をとらせていただきました。
以下ご紹介する情報は常に変わる可能性がありますので、あらかじめ各自ご確認をお願いいたします。

コロナウイルスの猛威でLGBTsにとって何が困難になっているか?

非常時には生死に直結する問題などが優先され、その他の問題に対する優先度が相対的に下がることがあります。
例えば、精神衛生の問題、軽微な病気に対する治療、金銭的問題、社会的問題など、LGBTsに関する問題も優先度が下がっている可能性も否定できません。
この非常事態において、具体的にLGBTsの方々にどのようなリスクが懸念されるでしょうか。

アウティングの恐れ

LGBTsの方が新型コロナウイルスに感染した場合、報道されることで社会的に居場所がなくなってしまうというケースが考えられます。
感染経路が探られることで、今までカミングアウトしていなかったにも関わらず、LGBTsコミュニティにいたことを責められることもあるかもしれません。
あるいは、戸籍変更していないトランスジェンダー当事者が誤った性別のまま報道されたり、その後の生活が変わってしまったりする恐れもあります。治療をしているトランスジェンダーにとっては、身体を男女どちらのデータで見るべきかわからないなんてことも想像されます。

トランスジェンダーの方の治療が困難になる

都市部に緊急事態宣言が出されたことにより、治療中のトランスジェンダー(MtF/FtM)はホルモン注射に行けない状況に陥っています。外国からのホルモン輸入もできない状況のため、やむなく治療を中断する人も出ています。
ホルモン治療を行っている「千代田区のはりまメンタルクリニック」の公式Twitterからも、2020年4月11日「当面の間、初診の方はお断りします。」とのお知らせが出ました。
千代田区のはりまメンタルクリニックtwitter

また、身体的な問題だけではなく、各家庭裁判所の運営状況が変わり、改名や戸籍変更にも支障が出ているようです。不可抗力の側面もあるとはいえ、現在トランスジェンダーの方を取り巻く環境は非常に悪化しているといえます。

コロナによる緊急事態でもLGBTsのセーフティネットとなりうる場所

これだけの事態ですから平時とは多くの場面で状況が異なります。しかしだからといって助けを求める人が減るなどということはなく、LGBTsの方々にとっても問題は深刻です。
ここでは、LGBTsの方々がコロナによる自粛推奨の状態でもセーフティネットとなりうる、組織、団体、クリニックなどを紹介します。

にじーず

LGBT(かもしれない人を含む)の10代から23歳までの人たちの居場所・にじーずです。コロナ関連で集まりにくいこと、遠方に住んでいて参加しにくい人がいることから、2020年4月にオンラインも始まりました。
にじーずtwitter

対馬ルリ子女性ライフクリニック銀座

個人のクリニックやホテルのなかでも、居場所を開放してくれる場所が出てきました。「自認が女性の方向け」に居場所を開放するというお知らせが出たクリニックもありました。

あと、どうしたらうちのクリニックがこの緊急事態に際して女性の支援できるかなあ?
と考えていたら、NHKで、コロナ対策で家にこもっているため世界中でDVが増えてると国連Womanからの警告が出たと言ってました。
あ!うちには病室がある。銀座一丁目のビルは、飲食や美容のお店が多く女性が来やすいし、24時間守衛さんもいるし、交番まで数分だし、夜間はエレベーターも止まらない。シェルターとしても機能できる!
と気がつきました。
緊急避妊もできるし、妊娠判定も、中絶や流産手術もできる。行き場がない女性たちが、クローズ寸前のネットカフェや、感染リスクの高い病院の救急外来に行かなくてすむように、受け入れできる!
じつは、今月は収入が半分以下になり、税金や家賃やも払えない事態にはなってますが、それはどこの会社も同様。私は、そもそも女性の健康と人権を守る基地にしたくて、この銀座の場所を借りたのだから、困っている女性の役にたてたら本望というものです。
対象は自認の性が女性の方。年齢や収入、居住地など、条件を問いません。もちろん妊娠中でもOK、子連れでも大丈夫です。
困っている方、お金の心配しないで、とりあえず連絡してください。
きっと、医師会や、産婦人科医たちや、行政の人も、政治家さんも一緒に考えてくれるはずです。
こんな時に真剣に助け合わないで、何が医者だ、何が政治家だと思います。

もちろんプライバシーは守ります。
対馬ルリ子女性ライフクリニック銀座
03-3538-0283
info@w-wellness.com
通じない時には、私のFBかメールアドレスへ

引用元:対馬ルリ子女性ライフクリニック銀座Facebook

このように多くの団体などが声を上げてくれている状況ではありますが、全てが平時の通りとはいきません。特にマイノリティの立場に置かれている人々にはなおさら理不尽な場面もあります。だからこそ、正確に状況を把握し、適切に誰もが生きやすい社会を目指していく必要があります。これはLGBTs当事者のみならず、社会全体がより一層向き合うべき課題として、記しておきます。どうか、それまで乗り越えていきましょうね。

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◎この記事を書いた人・・・空衣
1996年、神奈川県生まれ。コロナのせいでオペは中止になってしまいましたが、航空会社の対応はやさしかったです。

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