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ゆりにん レズビアンカップル妊活奮闘記

今回ご紹介するのは、日本初の「レズビアンカップルの妊活コミック」です。レズビアンでBL小説家の藤間紫苑さんが原作を担当し、実際に体験した内容がマンガになっており、とてもリアルで参考(?)になります。

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『ゆりにん~レズビアンカップル妊活奮闘記~』
作者: 江川広実,藤間紫苑
出版社/メーカー: ぶんか社
発売日: 2015/07/15
https://www.amazon.co.jp/
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人工授精、精子提供、時間とお金はどれぐらいかかる?

身近で妊活をしている話を聞いたことがなかったので、マンガをパラパラ読んでいるだけで初めて知ることが次々とでてきました。どうやって精子を提供してもらうのか、タイで妊活をするにはどうすればよいのか、渡航費用や滞在費用を含めていくらかかるのか、病院でかかる費用がどのくらいか、排卵日に合わせて精子を提供してもらうことの苦労話、妊活で参考にした情報サイトなど、実際の体験談がつづられているから本当にリアルです。

妊活に興味がある人にはとても参考になるマンガだし、妊活を考えていない人にも「同性カップルが妊活をするってこういうことなんだ!」ということを知ってもらうきっかけとして、ぜひオススメしたい内容でした!

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ぼくんち、パパいないんだよね。

このマンガには実際にレズビアンで母となり、子育てをしている方の手記も紹介されています。法制度や社会の理解が進んでいないことから、例えば下記のような問題や悩みがあるそうです。

・結婚できないため、相手の扶養家族に入ることができない点。
・出産していない方の親が、法的には「他人」であることの苦悩。
・「子どもがかわいそうだと思わないのか」という批判。

さまざまな苦労を抱えながらもパートナーさんと協力し、乗り越えながら子育てをされているそうです。特に印象に残ったのが、少しずつしゃべれるようになってきた子どもが話したという次の言葉です。

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ぼくんち、パパいないんだよね。
ママと相方ちゃんがいるの。
ぼく、ママと相方ちゃんが、だーいすき
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よその家庭と違っていても、法的には認められていなくても、とても素敵な「家族」になれるんだなと改めて感じさせてくれました。今後も同性カップルで出産や育児を考えるケースが増えていくのではないかと思いますが、さまざまなカタチの「家族」が幸せに暮らせる社会になっていくといいですね!

本書はIRISのオフィスにもありますので、ご興味のある方はぜひお声かけください^^

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◎この記事を書いた人・・・池澤廣和
これまでアート、デザイン、web、マーケティング、雑誌連載、大学講師など幅広い仕事をする一方で、LGBTsの映画祭を福岡で企画したりしてきました。IRISのホームページではLGBTs関連の記事を書いたりしているので、随時ネタを募集しています!

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