ふつうのゲイ
どこにでもいるような普通のゲイが、東京で家を購入したときの体験談をお話しするシリーズの第2回目です。前回は彼氏との同棲をきっかけに、購入を考えるようになったいきさつをご紹介しました。よかったらそちらもご覧ください^^

▼前回の記事はこちら
ふつうのゲイが20代でマンションを買う話1(きっかけ編)

休日のマンション巡り

マンションのチラシにはよく「来場者にプレゼント!」と書かれています。お客さんをたくさん集めたい太っ腹な住宅メーカーさんが、商品券やお米など魅力的なプレゼントを用意して待ち受けているのです。実際にマンションを購入するかどうかはさておき、彼氏とのデートを兼ねて行くのも楽しそうだし、「無料でもらえるならラッキーだ!」くらいの気楽な気持ちでいくつかのマンションを巡ってみることにしました。

実際に現地へ行ってみると、おしゃれな浴室にピカピカなシステムキッチン、広々としたリビング、最新設備のトイレなど、「こんなマンションに住んでみたいな!」というのが素直な感想でした。また照明やソファなどの家具も見栄えのよいものが揃っており、中にはグッドデザイン賞を受賞したような有名なインテリアがあったりして、本当に魅力的でフォトジェニックでした。笑

いくつかのマンションを巡っていると、ちょっとしたハプニング(?)もありました。きれいな部屋でテンションが上がり、「この間取りだったらここにソファを置きたいね!」と彼氏と盛り上がっていたら、営業スタッフから「もしかしてお二人はカップルですか?実は僕もマイノリティなんです!」と突然カミングアウトされたんです!予想外の展開に驚きましたが、おかげで包み隠さずに相談することができました^^

モデルルーム
↑超綺麗なモデルルーム(イメージ)

営業の方からマンション購入にかかる諸経費、住宅ローン以外のランニングコスト、周辺エリアの中古住宅の値下がり率など、さまざまな情報を教えてもらったことで、マンションを「購入」することの具体的なイメージがかなり見えてきました。ただ、購入できるイメージが湧いたというよりは「僕らの収入じゃ買えなさそうだね・・・」という状態でした。

その後も来場プレゼント目当てに、モデルルームを巡る日々が1ヶ月ほど続きました。

初の住宅ローン事前審査

ある日、こんなチラシが投函されていました。

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◎西日暮里から徒歩5分、
◎42平米、1LDK
◎3100万円、頭金不要
◎さらに100万円キャッシュバック
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このチラシを見たときに初めて「これなら手が届きそうだ!」思いました。その物件は新築マンションでしたが、いわゆるキャンセル物件という売れ残ってしまったお部屋だったのです。キャンセル物件とはいえ新築なので、もちろん内装はめちゃめちゃ綺麗な上に、キッチンや浴室も洗練されたデザインでした。床に敷かれていた絨毯はいかにも高級な雰囲気で、モチベーションが一気に高まった僕は「ここに住みたい!」と本気で思いました。

僕が当時住んでいたのはスカイツリーでおなじみの押上でしたが、週末よく遊ぶエリアは渋谷や新宿だったため、終電が割と早いのが難点でした。そのため「山手線の駅から徒歩5分のところに住めるかも!?」という妙なハイテンションも後押しとなり、3420万円の部屋で住宅ローンの事前審査を申請することにしました。

↓こんな感じの間取りでした(うろ覚え)
部屋

某大手ネット銀行とフラット35、某メガバンクの3機関で審査を行うことにして、手続きを進めていきました。営業さんに言われるがままにつらつらと申込書を記入していくと、あっと言う間に申請が完了しました。

マンション購入までの流れ

住宅ローンの事前審査という言葉にあまり馴染みがない方もいるかと思いますので、ざっくりマンション購入の流れを解説しますね。

新築でも中古でも、マンション購入は基本的に「契約」と「住宅ローン」という2つの軸で手続きを進めていきます。新築の場合はマンションデベロッパーが提携ローンを紹介していることも多いですが、どの住宅ローンを選択するかで金銭的な負担が大きく変わるため、慎重に選ぶことが大切です。

マンション購入はざっくり以下のような流れです。
住宅購入フロー

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1.物件選び & 住宅ローン選び
2.内見
3.物件の購入申込 & 住宅ローンの事前審査
4.「重要事項説明」を受ける
5.契約して手付金の支払い & 住宅ローン本審査
6.住宅ローンの契約
7.物件の引渡しと登記 & 残金の決済 & 融資の実行
8.入居
9.年末には「確定申告」が必要
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今回は新築でしたがすでに建築済みのマンションだったので、実際は中古マンションを購入する場合と同じような流れでした。まだ未完成の新築マンションを購入する場合は「手付金」が「証拠金の支払い」だったりと、異なる点もありますが基本的にはそんなに変わりません。

住宅ローンは、金融機関等が事前に「この人なら安心して貸せそうかな?」とざっくり審査する「事前審査」があり、それを通過すると最終決定する「本審査」が行われます。ちなみに僕の場合は事前審査が2日、本審査が5日ほどかかりましたが、期間は金融機関によってまちまちです。

さて、僕の事前審査の結果はどうだったかというと・・・結果は次回お話ししますね!

(つづく)

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◎この記事を書いた人・・・石野大地

住宅購入